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1935年には[[日本無政府共産党ギャング事件]]が、翌1936年に約350名が[[治安維持法]]違反として検挙される[[農村青年社事件]]が起きる。この事件をもって「戦前のアナキズム活動の終息」と見る向きもある<ref>{{Cite book |和書 |author=秋山清|authorlink=秋山清 |year=2006 |title=日本の反逆思想 (秋山清著作集) |publisher=[[ぱる出版]] |isbn=978-4827202021|page=176}}</ref>。
 
=== 太平洋日本 ===
[[太平洋戦争]]敗戦後のアナキストは寧ろプルードンの立場に近く、実力での資本主義制度を打倒よりも地域コミュニティ再建の実現を目指していた。戦後のアナキズムはアナルコ・サンディカリズム系の[[日本アナキスト連盟]]と、純正アナキズム系の[[日本アナキスト・クラブ]]が啓蒙的活動を続けていたが、ほとんど影響力はなく、アナキズムは死んだに等しいと見なされていた。
 
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作家の[[石川淳]]や[[埴谷雄高]]、俳優の[[天本英世]]などがアナキズムに強い関心を示すとともに、映画評論家で『映画批評』編集長の[[松田政男]]はアナキズムの立場を明確にしていた。また現在では[[佐藤優 (外交官)|佐藤優]]や[[福田和也]]らがアナキズムに言及している。
 
== 世界過去のアナキズムの現在 運動==
=== 反グローバル資本主義運動・地域主義と無政府主義 ===
{{出典の明記|section=1|date=2016年3月12日 (土) 00:31 (UTC)}}
1999年の[[シアトル]]での国際サミット以降の[[反グローバリゼーション]]・反[[グローバル資本主義]]運動にはアナキズムとの思想的類似性が見られる。また、[[メキシコ]]の[[北米自由貿易協定|NAFTA]]体制により悲惨な生活状況を送っていた先住民が多く住む[[チアパス州|チアパス]]にて、アナキズム的傾向を帯びた[[サパティスタ民族解放軍]]がメキシコ政府に叛乱を起こし話題になった。この様な例に見られるように、[[地域主義]]・[[地域共同体]]を支える立場としての[[パトリオティズム]](愛郷主義)とアナキストの考える中間集団主義はともに同じローカルな自律的[[相互扶助]]に基づく分権的再配分を行う共同体という意味で同じであるが、アナキストは国家や国境の廃絶を願う者として基本的に反パトリオットである。歴史的にもアナキストはパトリオットと常に闘っていた。また[[オーストラリア]]の[[捕鯨問題|反捕鯨運動]]もアナキズムの流れを汲む<ref group="注釈">豪州のアナキズムは労働運動とも歴史的には関係が深いが、他方で[[ナショナリズム]]とも結びついてきており、反捕鯨運動も無政府主義というよりはナショナリズム的な運動(反日感情)の側面が強い{{要出典|date=2016-03-12}}。[[白豪主義]]も参照。</ref>。
 
[[ドイツ]]では近年、[[連邦政府 (ドイツ)|政府]]だけではなくあらゆる労働をも否定する「ポゴ無政府主義」が提唱され、1981年には[[ドイツ無政府主義ポゴ党]]が結党されている{{要出典|date=2016年3月12日 (土) 00:31 (UTC)}}。
 
== 脚注 ==
=== 注釈 ===
{{脚注ヘルプ}}
<references group="注釈"/>
=== 出典 ===
{{Reflist}}
 
== 近代アナキズムについての参考文献 ==
* ジョージ・ウドコック(白井厚訳)『アナキズム』1(思想篇)紀伊國屋書店 1968年6月(復刻版、2002年6月刊。ISBN 4-314-00917-9)
** 原著: George Woodcock, ''ANARCHISM: A History of Libertarian Ideas and Movements'', Amsterdam Books, Jun 1994, ISBN 1561310565 / Quarry Press, Apr 1995, ISBN 1550820184
* ジョージ・ウドコック(白井厚訳)『アナキズム』2(運動篇)紀伊國屋書店 1968年7月(復刻版、2002年6月刊。ISBN 4-314-00918-7)
** 原著は思想篇と同じ
* ダニエル・ゲラン著(江口幹訳)『現代のアナキズム 甦える絶対自由の思想』三一書房(三一新書) 1967年 ISBN 9784380670060
* ダニエル・ゲラン著(江口幹訳)『現代アナキズムの論理 思想と状況』三一書房(三一新書) 1969年 ISBN 9784380690068
* ダニエル・ゲラン編(江口幹訳)『神もなく主人もなく アナキズム・アンソロジー (I・II)』河出書房新社 1973年
* アンリ・アルヴォン著([[左近毅]]訳)『アナーキズム』白水社(文庫クセジュ) 1972年 ISBN 978-4-560-05520-5
* ハーバード・リード著(大澤正道訳)『アナキズムの哲学』法政大学出版局、1968年 / 1998年8月 ISBN 4588000071
** 著者: Herbert Edward Reed
* マックス・ネットラウ (上杉聡訳)『アナキズム小史』三一書房 1970年10月
** 原著: Max Nettlau,La anarquia a traves de los tiempos,Guilda de Amigos del Libro,1935. Breve storia dell' Anarchismo,Edizoni L'Antistato Cesena,1964
* ジョン・クランプ著、碧川多衣子訳『八太舟三と日本のアナキズム』青木書店 1996年7月 ISBN 4250960277
** 主な文献: p258 - 263、原著: John Crump, ''Hatta Shuzo and pure anarchism in interwar Japan'', Palgrave Macmillan, Dec 1993, ISBN 0312106319
* ジェームズ・ジョル(萩原延壽・野水瑞穂訳)『アナキスト』岩波書店 1975年2月
* 日本アナキズム運動人名事典編集委員会編『日本アナキズム運動人名事典』ぱる出版 2004年5月 ISBN 482720098X
* I.L.ホロヴィツ編、今村五月ほか訳『アナキスト群像』社会評論社 1971年 / 批評社 1981年8月 / 批評社 1998年7月 ISBN 4826500254
** アナキズム参考文献: p341 - 349
* シンディ ミルスタイン著『アナキズムの展望―資本主義への抵抗のために シンディ=ミルスタインアンソロジー』『アナキズム叢書』刊行会、2015年1月、ISBN 499062307X
* 西村たすく著『無政府主義ってなんですか?: 現代によみがえる『無政府主義読本』』ノラネコの知恵文庫、2016年5月、ASIN B01FSQOE48
* 松下竜一著『久さん伝 あるアナキストの生涯』講談社、1983年7月、ISBN 4062006537 / 『松下竜一その仕事』18、河出書房新社、2000年4月、ISBN 430962068X
* アンドレ・レスレール著、小倉正史訳『アナキズムの美学 破壊と構築:絶えざる美の奔流』現代企画室、1994年10月、ISBN 4773894105
** 主要参考文献あり、原著: André Reszler, ''L'esthetique anarchiste'', Presses universitaires de France, 1971
* 農村青年社運動史刊行会『1930年代に於ける日本アナキズム革命運動・農村青年社運動史』ウニタ書舗、1972年
 
== 事象 ==
* [[ロシア革命]]([[十月革命]])
* [[クロンシュタットの反乱]]
152 ⟶ 112行目:
* [[三菱重工爆破事件]]
 
===現在のアナキズム運動 &mdash; 反グローバル資本主義運動・地域主義と無政府主義 ===
== 組織 ==
{{出典の明記|section=1|date=2016年3月12日 (土) 00:31 (UTC)}}
1999年の[[シアトル]]での国際サミット以降の[[反グローバリゼーション]]・反[[グローバル資本主義]]運動にはアナキズムとの思想的類似性が見られる。また、[[メキシコ]]の[[北米自由貿易協定|NAFTA]]体制により悲惨な生活状況を送っていた先住民が多く住む[[チアパス州|チアパス]]にて、アナキズム的傾向を帯びた[[サパティスタ民族解放軍]]がメキシコ政府に叛乱を起こし話題になった。この様な例に見られるように、[[地域主義]]・[[地域共同体]]を支える立場としての[[パトリオティズム]](愛郷主義)とアナキストの考える中間集団主義はともに同じローカルな自律的[[相互扶助]]に基づく分権的再配分を行う共同体という意味で同じであるが、アナキストは国家や国境の廃絶を願う者として基本的に反パトリオットである。歴史的にもアナキストはパトリオットと常に闘っていた。また[[オーストラリア]]の[[捕鯨問題|反捕鯨運動]]もアナキズムの流れを汲む<ref group="注釈">豪州のアナキズムは労働運動とも歴史的には関係が深いが、他方で[[ナショナリズム]]とも結びついてきており、反捕鯨運動も無政府主義というよりはナショナリズム的な運動(反日感情)の側面が強い{{要出典|date=2016-03-12}}。[[白豪主義]]も参照。</ref>。
 
[[ドイツ]]では近年、[[連邦政府 (ドイツ)|政府]]だけではなくあらゆる労働をも否定する「ポゴ無政府主義」が提唱され、1981年には[[ドイツ無政府主義ポゴ党]]が結党されている{{要出典|date=2016年3月12日 (土) 00:31 (UTC)}}。
 
== アナキズム組織 ==
* [[パリ・コミューン]]
* [[ドゥルティの友]]
169 ⟶ 135行目:
* [[ブラック・ブロック]]
 
== 人物 活動家==
* [[ルイ・オーギュスト・ブランキ]]
* [[ウィリアム・ゴドウィン]]
203 ⟶ 169行目:
* [[中浜哲]]
*[[外山恒一]]
 
== 脚注 ==
=== 注釈 ===
{{脚注ヘルプ}}
<references group="注釈"/>
=== 出典 ===
{{Reflist}}
 
== 近代アナキズムについての参考文献 ==
* ジョージ・ウドコック(白井厚訳)『アナキズム』1(思想篇)紀伊國屋書店 1968年6月(復刻版、2002年6月刊。ISBN 4-314-00917-9)
** 原著: George Woodcock, ''ANARCHISM: A History of Libertarian Ideas and Movements'', Amsterdam Books, Jun 1994, ISBN 1561310565 / Quarry Press, Apr 1995, ISBN 1550820184
* ジョージ・ウドコック(白井厚訳)『アナキズム』2(運動篇)紀伊國屋書店 1968年7月(復刻版、2002年6月刊。ISBN 4-314-00918-7)
** 原著は思想篇と同じ
* ダニエル・ゲラン著(江口幹訳)『現代のアナキズム 甦える絶対自由の思想』三一書房(三一新書) 1967年 ISBN 9784380670060
* ダニエル・ゲラン著(江口幹訳)『現代アナキズムの論理 思想と状況』三一書房(三一新書) 1969年 ISBN 9784380690068
* ダニエル・ゲラン編(江口幹訳)『神もなく主人もなく アナキズム・アンソロジー (I・II)』河出書房新社 1973年
* アンリ・アルヴォン著([[左近毅]]訳)『アナーキズム』白水社(文庫クセジュ) 1972年 ISBN 978-4-560-05520-5
* ハーバード・リード著(大澤正道訳)『アナキズムの哲学』法政大学出版局、1968年 / 1998年8月 ISBN 4588000071
** 著者: Herbert Edward Reed
* マックス・ネットラウ (上杉聡訳)『アナキズム小史』三一書房 1970年10月
** 原著: Max Nettlau,La anarquia a traves de los tiempos,Guilda de Amigos del Libro,1935. Breve storia dell' Anarchismo,Edizoni L'Antistato Cesena,1964
* ジョン・クランプ著、碧川多衣子訳『八太舟三と日本のアナキズム』青木書店 1996年7月 ISBN 4250960277
** 主な文献: p258 - 263、原著: John Crump, ''Hatta Shuzo and pure anarchism in interwar Japan'', Palgrave Macmillan, Dec 1993, ISBN 0312106319
* ジェームズ・ジョル(萩原延壽・野水瑞穂訳)『アナキスト』岩波書店 1975年2月
* 日本アナキズム運動人名事典編集委員会編『日本アナキズム運動人名事典』ぱる出版 2004年5月 ISBN 482720098X
* I.L.ホロヴィツ編、今村五月ほか訳『アナキスト群像』社会評論社 1971年 / 批評社 1981年8月 / 批評社 1998年7月 ISBN 4826500254
** アナキズム参考文献: p341 - 349
* シンディ ミルスタイン著『アナキズムの展望―資本主義への抵抗のために シンディ=ミルスタインアンソロジー』『アナキズム叢書』刊行会、2015年1月、ISBN 499062307X
* 西村たすく著『無政府主義ってなんですか?: 現代によみがえる『無政府主義読本』』ノラネコの知恵文庫、2016年5月、ASIN B01FSQOE48
* 松下竜一著『久さん伝 あるアナキストの生涯』講談社、1983年7月、ISBN 4062006537 / 『松下竜一その仕事』18、河出書房新社、2000年4月、ISBN 430962068X
* アンドレ・レスレール著、小倉正史訳『アナキズムの美学 破壊と構築:絶えざる美の奔流』現代企画室、1994年10月、ISBN 4773894105
** 主要参考文献あり、原著: André Reszler, ''L'esthetique anarchiste'', Presses universitaires de France, 1971
* 農村青年社運動史刊行会『1930年代に於ける日本アナキズム革命運動・農村青年社運動史』ウニタ書舗、1972年
 
== 関連項目 ==