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[[日本]]では[[蔵王連峰|蔵王]]で1914年2月15日に発見された樹氷林が観光資源にもなっており、樹木が完全に樹氷や雪によって覆われたものは「アイスモンスター」あるいは地元では「雪の坊」とも呼ばれる。アイスモンスターの南限および西限は[[長野県]]の[[菅平高原]]とされてきたが、2018年1月に[[白山]]で発見されて国内最南端、最西端を更新した<ref>[http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/photo/CK2018013102100013.html 白山初 アイスモンスター] - 北陸中日新聞</ref>。他に[[八甲田山]]や[[八幡平]]、[[伊吹山]]、[[氷ノ山]]、[[富士山]]のものが知られていて、[[九州]]の中央部、[[宮崎県]][[五ヶ瀬町]]と[[熊本県]][[山都町]]周辺にまたがる九州山地の高山地帯や、[[長崎県]]の[[普賢岳]]でも樹氷を見ることができる。[[黄砂]]が到達し始める春先には、冬季に白色だった樹氷林がやや黄色味を帯びる。ドイツのシュヴァルツヴァルトでも見られる。
 
樹氷は本来「海老の尻尾」を指す気象用語であるが、1920年代前半に蔵王でスキー合宿を行っていた[[第二高等学校 (旧制)]]と[[東北帝国大学]]の学生らが「雪の坊」を巨大な「樹氷」と勘違いして呼んだことが発祥であることが樹氷発見から100年の節目に当たる2014年に[[山形大学]]が実施した調査で判明した。また[[円谷英二]]が撮影した映画「新しき土」の蔵王ロケのシーンでも「樹氷」の呼び名が使われたため、全国的に広まったという<ref>[http://www.kahoku.co.jp/news/2014/02/20140219t73001.htm 蔵王の「樹氷」命名は東北帝大生 山形大の研究で判明]{{リンク切れ|date=2014年11月}} - [[河北新報]]、2014年02月19日付</ref>。
 
近年の調査により、現代で「樹氷」と呼ばれる気象現象は、1873年の国際会議で決定された気象用語では「silver thaw(凝霜)」であり、ほぼ透明な付着氷が「glazed frost(樹氷)」であった。しかし1877年に[[内務省]]地理局が英語から気象用語を翻訳する際、2つの英文が入れ替わったため、「silver thaw」は「樹氷」に「glazed frost」は「凝霜」と訳された。凝霜は後に雨氷に変更された。1892年には[[中央気象台]]の職員が誤りに気づき、訳語の交換を提案したが受け入れられず現在に至ったとされる<ref>[https://mainichi.jp/articles/20200117/k00/00m/040/230000c 樹氷、ホントは「凝霜」だった 1877年に説明文取り違え、誤訳のまま定着] - 」、[[毎日新聞]]、2020年1月17日付、2020年2月12日閲覧</ref><ref>[https://www.asahi.com/articles/ASN1J5SK4N1JUZHB00W.html 山形)樹氷は明治期の誤訳?「凝霜」だったかも 山形大] - [[朝日新聞]]、2020年1月18日付、2020年2月12日閲覧</ref>。
 
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