「ゴルディアスの結び目 (小松左京の小説)」の版間の差分

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== あらすじ ==
裕福な家庭の子女だったマリア・Kは、遊び人の男に騙され、麻薬中毒にされ、[[売春]]行為をさせられた。それでもその男に恋していたマリア・Kは耐え、輪姦同然の行為も男のために受け入れたが、男がマリア・Kを捨てて別の女の下へと走ろうとした際に、ついに暴発した。保護された時には、マリア・Kは男を殺害し、心臓を貪り喰っていたマリア・Kは保護されることになった。
 
治療の名目でマリア・Kはある[[精神病院]]のコンテナ状に隔絶された部屋に拘束され幽閉されていた。日本人の精神分析医・伊藤浩司が病院に招聘され、マリア・Kの治療のために精神を探る機器を接続し、マリア・Kの心を調べようとする。しかし、マリア・Kは拘束されたままベッドごと[[サイコキネシス]]で浮遊し、[[アポート]]で密室に岩を出現させるのだった。病院に資金援助する財団と院長は[[超心理学]]を実用化させようと、定期的に超能力による暴走を行うマリア・Kを重宝しており、いた。伊藤に期待されていたのは治療ではなく、[[エネルギー保存の法則]]を無視したような超能力によるエネルギーの源の調査だったのだ。そのため、[[心的外傷]]を癒さないよう、院長はマリア・Kを強姦すらしていた。
 
全てに絶望したマリア・Kは[[ブラックホール]]を産み出してしまい、部屋の周囲を巻き込みながらブラックホールに飲まれていった。いつしかマリア・Kを愛していた伊藤もいっしょに[[事象の地平面]]を目指して行った。院長をはじめ他の関係者は死亡し、解きほぐすことのできない結び目のような、部屋だった小さな球体が残るだけだった。