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{{出典の明記|date=2014年5月}}
[[ファイル:Intel CPU Core i7 6700K Skylake top.jpg|代替文=|サムネイル|220x220ピクセル|今日のマイクロプロセッサ([[Corei7]] [[Skylakeマイクロアーキテクチャ|6700K]])]]
'''マイクロプロセッサ'''({{lang-en-short|Microprocessor}})とは、[[プロセッサ]]の一種で、[[集積回路|マイクロチップ]]に実装したものである<ref name="Osborne80">{{cite book | first=Adam | last=Osborne | title=An Introduction to Microcomputers | volume=Volume 1: Basic Concepts | edition=2nd | publisher=Osborne-McGraw Hill | location=Berkeley, California | year=1980 | isbn=0-931988-34-9}}</ref>。'''MPU'''({{lang-en-short|Micro-processing unit}})とも呼ばれる。「中央」の[[CPU]]として使われるものが高付加価値市場的にはメインストリームであるが、例えば近年のパーソナルコンピュータ等であればCPU以外にも、マザーボード上だけでも周辺機能の管理用に数個、電源やネットワークカードなど各種のモジュールにも1個から場合によっては多数が使われており、数だけで言えば、[[マイクロコントローラ]]の内部のプロセッサコアなども含め、「CPU」でないマイクロプロセッサのほうがむしろ多数派と言える。
 
マイクロプロセッサは、個別部品で実装するのと比較すると圧倒的に、小型・低価格で大量生産が容易である。また汎用コンピュータ用の汎用プロセッサの他、用途に特化した設計のプロセッサもLSI化されており、それらも広義にはマイクロプロセッサに含まれると言える。ディジタル信号処理に優れた[[デジタルシグナルプロセッサ|DSP]]や、[[ビデオカード]]上の[[Graphics Processing Unit|GPU]]などがある。[[組み込みシステム|組込みシステム]]において部品点数を減らしたい、などの要求に応じた、[[コンピュータシステム]]として必要な[[メモリ]]や周辺機器のコントローラーなどをチップに含んでいる[[マイクロコントローラ]]や[[System-on-a-chip]]などと呼ばれているLSIもある。
「中央」の[[CPU]]として使われるものが高付加価値市場的にはメインストリームであるが、
例えば近年のパーソナルコンピュータ等であればCPU以外にも、マザーボード上だけでも周辺機能の管理用に数個、電源やネットワークカードなど各種のモジュールにも1個から場合によっては多数が使われており、数だけで言えば、[[マイクロコントローラ]]の内部のプロセッサコアなども含め、「CPU」でないマイクロプロセッサのほうがむしろ多数派と言える。
 
1960年代頃まで、プロセッサは個別のトランジスタか、当時のせいぜい数百素子程度の集積度の[[集積回路]](IC)を繋ぎ合わせて作られていた。製造技術の発達、設計ルールの微細化が進むにつれてチップ上に集積できる素子の数が増え、大規模集積回路(LSI IC)の1チップに[[プロセッサ]]を実装できるようになった。汎用のマイクロプロセッサとして最初のものは、1971年に[[インテル]]が開発した[[Intel 4004]]とされることが多い<ref>これは一つには、後にx86として成功したCPUの先祖だから、という「後からの歴史」の面がある。実際には同時代に他にも似たようなチップは作られている。後述する。</ref>。4004は当初[[電卓]]用に開発された、性能が非常に限られたものであったが、生産や利用が大幅に容易となったため大量に使われるようになり、その後に性能は著しく向上し、価格も低下していった。コンピュータの機能を実現する最も主要な部品がIC化されたことで、1970年代のうちには、当初は[[マイクロコンピュータ]]と呼ばれた個人用パソコンの急激な発展が始まり、1980年代には[[パーソナルコンピュータ]]として市民社会に広まった。<!--また同じくインテルにより「マイクロプロセッサの性能は約18ヶ月で倍になる」という-->[[ムーアの法則]]<!--も唱えられ、今日までこの法則-->に従い、集積される素子数は増加し続けている(ただし、ムーアの法則に以前は従属していた、デナード則によるクロック周波数の向上や消費電力の低下は、2010年代には頭打ちの傾向が加速している)。<!--ムーアの法則の誕生はマイクロプロセッサ'''より古い'''-->現在ではマイクロプロセッサは、大きな[[メインフレーム]]から小さな[[携帯電話]]や[[家庭用電気機械器具|家電]]まで、さまざまなコンピュータや情報機器に搭載されている。
マイクロプロセッサは、個別部品で実装するのと比較すると圧倒的に、小型・低価格で大量生産が容易である。
 
また汎用コンピュータ用の汎用プロセッサの他、用途に特化した設計のプロセッサもLSI化されており、それらも広義にはマイクロプロセッサに含まれると言える。
 
ディジタル信号処理に優れた
[[デジタルシグナルプロセッサ|DSP]]や、[[ビデオカード]]上の[[Graphics Processing Unit|GPU]]などがある。
 
[[組み込みシステム|組込みシステム]]において部品点数を減らしたい、などの要求に応じた、
[[コンピュータシステム]]として必要な[[メモリ]]や周辺機器のコントローラーなどをチップに含んでいる、
[[マイクロコントローラ]]や[[System-on-a-chip]]などと呼ばれているLSIもある。
 
1960年代頃まで、プロセッサは個別のトランジスタか、当時のせいぜい数百素子程度の集積度の[[集積回路]](IC)を繋ぎ合わせて作られていた。
 
製造技術の発達、設計ルールの微細化が進むにつれてチップ上に集積できる素子の数が増え、大規模集積回路(LSI IC)の1チップに[[プロセッサ]]を実装できるようになった。
 
汎用のマイクロプロセッサとして最初のものは、
 
1971年に[[インテル]]が開発した[[Intel 4004]]とされることが多い<ref>これは一つには、後にx86として成功したCPUの先祖だから、という「後からの歴史」の面がある。実際には同時代に他にも似たようなチップは作られている。後述する。</ref>。
 
4004は当初[[電卓]]用に開発された、性能が非常に限られたものであったが、生産や利用が大幅に容易となったため大量に使われるようになり、その後に性能は著しく向上し、価格も低下していった。
 
コンピュータの機能を実現する最も主要な部品がIC化されたことで、
 
1970年代のうちには、当初は[[マイクロコンピュータ]]と呼ばれた個人用パソコンの急激な発展が始まり、
 
1980年代には[[パーソナルコンピュータ]]として市民社会に広まった。<!--また同じくインテルにより「マイクロプロセッサの性能は約18ヶ月で倍になる」という-->[[ムーアの法則]]<!--も唱えられ、今日までこの法則-->に従い、集積される素子数は増加し続けている(ただし、ムーアの法則に以前は従属していた、デナード則によるクロック周波数の向上や消費電力の低下は、2010年代には頭打ちの傾向が加速している)。
 
<!--ムーアの法則の誕生はマイクロプロセッサ'''より古い'''-->
 
現在ではマイクロプロセッサは、大きな[[メインフレーム]]から小さな[[携帯電話]]や[[家庭用電気機械器具|家電]]まで、さまざまなコンピュータや情報機器に搭載されている。
 
== 歴史 ==
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== 市場 ==
世界で販売されたマイクロプロセッサのうち最も多いものは8ビットの製品である。[[1997年]]には20億個以上が出荷され、非常に様々な用途に利用されている。また、現在は32ビットがそれに次ぐ。1990年代には32ビットのマイクロプロセッサの大部分は[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]に使用されていたが、現在では[[携帯電話]]での使用の方が多い{{いつ|date=2012年11月}}。また、[[ゲーム機一覧|コンピュータゲーム]]機、[[サーバ]]、[[デジタル家庭電化製品|デジタル家電]]の分野でも大量に利用されている。
世界で販売されたマイクロプロセッサのうち最も多いものは8ビットの製品である。
 
[[1997年]]には20億個以上が出荷され、非常に様々な用途に利用されている。
 
また、現在は32ビットがそれに次ぐ。
 
1990年代には32ビットのマイクロプロセッサの大部分は[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]に使用されていたが、現在では[[携帯電話]]での使用の方が多い{{いつ|date=2012年11月}}。
 
また、[[ゲーム機一覧|コンピュータゲーム]]機、[[サーバ]]、[[デジタル家庭電化製品|デジタル家電]]の分野でも大量に利用されている。
 
技術的にも成熟かつバグが見つかりやすい8ビットのマイクロプロセッサをあえて採用した製品も存在する。
 
マイクロプロセッサはその特性上小さく、軽いが価格が高価なことから、[[航空機]]での輸送が盛んである。日本においてマイクロプロセッサの取扱量が最も多い[[空港]]は、[[成田国際空港]]である。
 
日本においてマイクロプロセッサの取扱量が最も多い[[空港]]は、[[成田国際空港]]である。
 
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