「ムエタイ」の版間の差分

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前述したように、ムエタイは賭けの対象となるので[[八百長]]は厳禁である。だが最近では八百長が発覚し選手、プロモーターが追放されるケースがある。もっとも八百長自体は以前からあったとは思われるが、生活費を賭け、目の肥えた観客は「疑わしきは、選手・試合問わず罰せよ」の方針で厳しく追及してくる。このようなハイリスクを負うにも関わらず八百長が行われるのは、裏を返せばムエタイに限らず賭けの対象になる競技で八百長をすると莫大な利益、リターンが生まれるという見本でもある。
 
ボクシング(ムエタイと比較して、国際式と表記される。以降は国際式と表記)王者を大勢輩出しているタイ国だが、国際式の前にムエタイを経験しているケースが以前はほとんどであったが、近年{{いつ|date=2019年9月}}は最初から国際式のみのキャリアの選手も増えている。
 
ムエタイから国際式への転向で目立つのは、3戦目で世界王者になった[[センサク・ムアンスリン]]、4戦目で世界王者になった[[ウィラポン・ナコンルアンプロモーション]]を筆頭に、ムエタイの下地の強さを活かして短期間で世界王者になる選手が多いことである。[[サーマート・パヤクァルン]]のように、ムエタイと国際式を掛け持ちする選手もいる(前出のシリモンコン・シンマナサックも国際式世界王者なった後に国際式続行しながら[[K-1]]参戦)。また、国際式とムエタイが同じ興行で行われることも多い。
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ムエタイから国際式に転向する長所は、国際式国内王者レベルだとムエタイの方がファイトマネーは高いが、世界王者になると国際式の方が格段に稼げる点が大きい。ナックモエの体格、階級から見ると、ラスベガスでの大興行が行われるアメリカに呼ばれるケースは少なく、日本での世界戦が現実的で稼げる場所といえる。また、体格の点で転向するケースもあり、[[カオサイ・ギャラクシー]]はパンチが強く脚が短いので国際式に勧められたと語っている。
 
また、転向が裏目に出るケースもある。首相撲からの膝蹴りでムエタイでは飛び抜けた存在であった[[ディーゼルノイ・チョータナスカン]]はムエタイでは強すぎて賭けが成立しなくなってしまい、仕方なく国際式に転向するしたがパンチは不得意で戦歴は芳しくなかった。
 
タイの田舎の貧困から抜け出すには、男はムエタイ選手、女は娼婦になるしかないというのが昔のタイの姿であった。だが近代化が進み、日本よりも大卒の価値が高いタイでは、特に男子を無理してでも大卒にして高給取りを狙うケースが増えており、ムエタイに良い人材が流れない傾向がある。またムエタイで学費を稼ぐ[[ガオラン・カウイチット]]([[K-1]]MAX準優勝)の様なケースもある。一方で女子ムエタイも盛んに行われるようになった。2大聖地では試合はおろか女性がリングに上がることすら許されないが、他の競技会場ではほとんどが女子の試合が可能となっており(中には、リングが穢れないように白いシーツを敷いてからという前近代的な村もある)、中でもランシット・スタジアムでは1990年代より開かれている。中には、アリー選手のように美少女拳士として名を上げ、アイドルになる例もある。