「幻魔大戦 (映画)」の版間の差分

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== 概要 ==
[[角川映画]]([[角川春樹事務所 (1976年 - 1993年)|旧・角川春樹事務所]])による「角川アニメーション映画」第1作であり、実制作をした[[マッドハウス]]黎明期の長編映画の一つでもある{{要出典|date=2020年2月}}。当時、角川春樹事務所所属のアイドルだった[[原田知世]]がタオ役で出演している{{要出典|date=2020年2月}}。また漫画家の[[大友克洋]]がアニメーション制作に初めて参画した作品でもある{{要出典|date=2020年2月}}
 
脚本の[[内藤誠]]は、[[1981年]]の東映映画で[[真田広之]]が主演した『[[冒険者カミカゼ -ADVENTURER KAMIKAZE-|冒険者カミカゼ]]』の脚本を書いていたとき、[[桂千穂]]と東映社長の[[岡田茂 (東映)|岡田茂]]に、『幻魔大戦』を同じ真田主演の実写で映画化したいと申し出ていたが、原作権をおさえていた[[角川春樹]]がその話を聞いてアニメ化したと話している<ref>[[黒沢清]]・[[四方田犬彦]]・吉見俊哉・[[李鳳宇]]編集 『日本映画は生きている 第4巻』[[岩波書店]]、2010年、281頁。</ref>。1983年の『[[キネマ旬報]]』では、角川映画『[[蔵の中]]』の打ち上げパーティーの席上、桂千穂が角川春樹に「なぜ『幻魔大戦』を映画化しないのか」と尋ねたことが発端で、その後、長らく映画化を認めていなかった[[平井和正]]に対し角川がそれを懇願したとなっている<ref>{{Cite journal|和書|author=広瀬和好|year=1983|title=幻魔大戦 特集4 プロダクション・ノート|journal=[[キネマ旬報]]|issue=[[1983年]]([[昭和]]58年)[[3月]]下旬号|page=92|publisher=[[キネマ旬報社]]}}</ref>。
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大友の起用は監督の[[りんたろう]]からの推薦による<ref name="CLSP">{{Cite book|和書|title =キャラクターランドSPECIAL [[ウルトラマンオーブ]] THE ORIGIN SAGA|series=HYPER MOOK |date = 2017-02-05<!--奥付表記-->|publisher = [[徳間書店]] |pages=pp.93-97|chapter=[[吉田豪]]インタビュー 巨匠ハンター 9回戦 [[丸山正雄]]|isbn = 978-4-19-730144-7}}</ref>。マッドハウス社長の[[丸山正雄]]は、ヒロイン・ルナのデザインを可愛らしいものにするよう要望したが、大友は「可愛い顔は描けない」としてこれを拒んだ<ref name="CLSP" />。
 
[[配給収入]]10億6000万円は、同日封切の『[[クラッシャージョウ]]』を大きく離すばかりか、『[[宇宙戦艦ヤマト 完結編]]』『[[ドラえもん のび太の海底鬼岩城]]』を上回るほどに健闘し、アニメ映画としては同年首位の興行成績であった{{要出典|date=2020年2月}}
 
9大都市〔東京・横浜・川崎・大阪・京都・神戸・名古屋・福岡・札幌〕以外のローカルでは、[[テリー・ギリアム]]監督の『[[バンデットQ]]』との2本立てで公開された<ref>{{Cite book|和書 |author=[[角川春樹]]|title=試写室の椅子|date=1985-09-10|publisher=[[角川書店]]|page=269|chapter=§34 カムイの剣 ボビーに首ったけ|isbn=4048831895}}</ref>。
 
== スタッフ ==
{{出典の明記|date=2020年2月|section=1}}
* 製作:[[角川春樹]]・石森章太郎(石ノ森章太郎)
* 原作:平井和正・石森章太郎
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== キャスト ==
{{出典の明記|date=2020年2月|section=1}}
* 東丈:[[古谷徹]]
* ルナ:[[小山茉美]]
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== 音楽 ==
{{出典の明記|date=2020年2月|section=1}}
[[キース・エマーソン]]と[[青木望]]による[[シンセサイザー]]<ref>「幻魔大戦 オリジナルサウンドトラック」LPレコードのライナーノーツによると、キース・エマーソンの使用楽器は、[[コルグ]] ポリシックス、モノポリー、ボコーダー、EPS、トライデント・マークII、[[ヤマハ]] [[ヤマハ・GX-1|GX-1]]、GS-1、リン リン・リアル・ドラムLM-1。</ref>と[[ドラムセット]]、[[オーケストラ]]伴奏を併用し、[[ドルビーラボラトリーズ#映画のアナログサラウンド記録再生方式|ドルビーステレオ]](アナログ2.0ch)で公開された。
 
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*映画全般に関して「スタッフはいずれも、大変な才幹の持ち主揃いで、しかもなぜこの程度なのか、と試写室からの帰り、呆然と頭を悩ませていたものです」と記している<ref name="kansou">平井和正ライブラリー第八集「ハルマゲドン」徳間書店</ref>。
*[[キース・エマーソン]]の音楽について、「幾らでも絶賛の言葉を吐くことができる」と記している<ref>映画パンフレット文章「ハルマゲドンの予告」</ref>。
*本作に全くコミットしていない、自分の『幻魔大戦』ではないとの理由で、原作料を含めてアニメ化に関する諸権利を放棄している<ref>SFアドベンチャー増刊 平井和正の幻魔宇宙「アニメ版〝幻魔大戦”について語ろう」</ref>。
</ref>。
 
== 本作の影響 ==
*[[大友克洋]]は本作への参加がきっかけとなり、アニメーション制作に傾倒することとなった<ref group="注">なお、本作と同日公開の『クラッシャージョウ』でもゲストキャラクターのデザインをおこなっている。</ref>
 
*1980年代当時、学研が刊行する『[[ムー (雑誌)|ムー]]』の投稿欄では、「前世の仲間探し」<ref>{{Cite web|url=http://www.paradisearmy.com/doujin/pasok7d.htm|title=外部リンク「前世の仲間探し/ 戦士症候群」|accessdate=2015-5-5}}</ref>と呼ばれる[[戦士症候群]]が流行したが、[[浅羽通明]]は、本作が公開された1983年以降の現象で神秘的な宿命に導かれた戦士が集うという本作品の影響がうかがえるとしている<ref>浅羽通明「前世を渇望する少女たち――転生者、戦士としての存在理由」『天使の王国』[[幻冬舎文庫]]</ref>。