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|属 = [[サクラ属]] ''[[w:Cerasus|Cerasus]]''
|種 = '''×''lannesiana'' '''
|学名 = ''Cerasus'' Sato-zakura Group ‘’Albo-rosea’ Makino<ref name = "katsuki2015">勝木俊雄『桜』p28、岩波新書、2015年、ISBN 978-4004315346</ref><ref name = "katsuki2017">[https://www.jstage.jst.go.jp/article/treeforesthealth/21/2/21_93/_pdf サクラの分類と形態による同定 p.97] 樹木医学研究/21 巻 (2017) 2号、勝木俊雄</ref>
|学名シノニム = ''Cerasus'' ×''lannesiana'' Carriere, 1872 ‘Alborosea’
|和名 = サトザクラ‘フゲンゾウ(普賢象
|英名 =
}}
'''フゲンゾウ'''('''普賢象''' 学名:''Cerasus'' ×''lannesiana''Sato-zakura Carriere,Group 1872‘’Albo-rosea’ ‘Alborosea’Makino)は[[バラ科]][[サクラ属]]の[[植物の一種]][[オオシマザクラ]]を母として生まれた[[サトザクラ|サトザクラ群]]の[[サクラ|桜]]で[[日本]]原産の[[栽培品種|園芸品種]]の[[ヤエザクラ]]。名前の由来は、花の中央から出ている[[雌しべ]]の先端が曲がっており[[普賢菩薩]]の乗る白[[象]]の鼻に似ているため<ref name = "IDENSHIKEN"/>。別名は'''普賢堂'''
 
== 特徴 ==
[[File:フゲンゾウ全体.jpg|thumb|left|250px|[[日本花の会]] 結城農場 桜見本園にて]]
[[八重咲き荒川堤]]のヤエで栽培されていたサトザクラの一つ。品種樹高は高木あり大輪樹形は広卵上花を咲かす[[イチヨウ]]とは違う傘状四月イチヨウと同じく育ちきるとかなり下旬大きさ最盛期を迎える。花は若いうち[[八重咲き]]の大輪で花弁紅色をしており、徐々に。東京の花期は4月下旬<ref>[http://www.hananokai.or.jp/sakura-zukan/yp_szukan/d/267.html 普賢象] 日本花の会 桜図鑑</ref>。開花が進むほど花弁が白くなっていく。最盛期を過ぎると徐々に花の中心部が赤く染まっていく雌しべが花命名由来となった中央から2本出ており、いる雌しべは正常な柱頭と花柱花ではなく細い葉のように葉化しており、イチヨウと同じく生殖能力を失っており結実できなる。この雌しべがため[[普賢菩薩接ぎ木]]の乗る[[普賢象挿し木]]の鼻に似てでなる事からこの名前と繁殖つけられたできない<ref name = "IDENSHIKENkatsuki20152">勝木俊雄『桜』p107、岩波新書、2015年、ISBN 978-4004315346</ref>。異称に普賢堂というも萼は漏斗状で、葉があ生え始めは赤っぽく徐々に緑になり秋には紅く[[紅葉]]する。
 
== 古くからあるサトザクラ ==
樹は落葉の高木で、ヤエザクラの中では[[イチヨウ]]と同じく育ちきるとかなりの大きさになるが、樹形は広卵状のイチヨウとは違い傘状。葉は生え始めは赤っぽく、徐々に緑になり、秋には紅く紅葉する。葉のは子はギザギザにささくれている。萼は漏斗状。
歴史的な文献には、フゲンゾウの名の付くサクラの始まりは[[鎌倉]]の普賢菩薩が安置されていたお堂にあったサクラの名木を「普賢堂」と呼んだこと、その白い花を普賢菩薩が乗る白象に見立てて「普賢象」となったこと、[[室町時代]]には「普賢象」が名桜として知られていて京都の[[引接寺 (京都市)|千本ゑんま堂]]の「普賢象」の枝が[[足利義満]]に献上されたということが記されている。このためサトザクラの中でもかなり古い品種であるとされるが<ref name = "IDENSHIKEN">[http://www.genetics.or.jp/Sakura/htmls/fugenzou.html 遺伝子研の桜]</ref>、これらの「普賢象」が現在のフゲンゾウと同一の栽培品種であったかは議論の余地があり、室町時代以後の京都で現在の品種となった可能性も指摘されている。なお、文献により[[江戸時代]]後期の「普賢象」は現在のフゲンゾウと同一であったことが確認されている<ref name = "katsuki20153">勝木俊雄『桜』p91 - P92、岩波新書、2015年、ISBN 978-4004315346</ref>。
 
[[室町時代]]には既に知られていたとされる<ref name = "IDENSHIKEN">[http://www.genetics.or.jp/Sakura/htmls/fugenzou.html 遺伝子研の桜]</ref>。サトザクラの中でもかなり古い分類に入る。
 
== 脚注 ==