「塩化アンチモン」の版間の差分
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'''三塩化アンチモン'''(さんえんか—)とも呼ばれる。 金属[[アンチモン]]に乾いた[[塩素]]ガスを作用させると得られる。
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[[錬金術師]]たちは「アンチモンのバター (butter of antimony)」と呼んでいた。常温常圧下では無色の柔らかい固体で、刺激性の悪臭を持つ。ジクロロメタン、ベンゼン、アセトンに可溶。水に触れると加水分解し、[[塩化水素]]を発生しながら[[オキシ塩化アンチモン]]となる。
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[[ルイス酸]]としての性質を示し、塩化物イオン <
[[ビタミンA]]や類似の[[カロテノイド]]の検出試薬として用いられ、その方法は[[カール・プライス反応]] (Carr-Price reaction) あるいはカール・プライス試験と呼ばれる。塩化アンチモン(III) はカロテノイドと反応させると青色の[[錯体]]を形成するので、これを[[比色分析]]によって測定する。
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'''五塩化アンチモン'''(ごえんか—)とも呼ばれる。 塩化アンチモン(III) の融解したものの中に、塩素ガスを通じて得られる。
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全く純粋なものは無色であるが、普通はわずかに黄味を帯びている。腐食性が強く、湿った空気中では発煙する。水と激しく反応し、加水分解して[[塩酸]]を含む強酸性の水溶液を与えるが、少量は塩化アンチモン(V) のまま溶質となる。塩酸や塩化物イオンを含む溶液に溶けやすく、以下に示す反応によって錯イオンを形成する。
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常圧のもとで熱すると、140{{℃}}で沸騰を始めるとともに、塩化アンチモン(III) と塩素に分解してしまう。
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塩化アンチモン(V) は、他のものに対して塩素を与える性質があり、有機化学において、しばしば塩素化剤として用いられている。
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