「中国語」の版間の差分

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==表記==
中国語の共通文字体系である'''[[漢字]]'''の歴史は古い。漢字は[[中華人民共和国|中国]]独自の[[文字]]で[[ラテン文字]]などの[[アルファベット]]と異なり[[音節文字]]であり、[[表意文字]]である。漢字は大変大量かつ複雑な容姿をした部品を用い、かつ不規則な読み方をし、[[異体字]]や類義の字も多いため、習得に長期間を有し、経済的にも効率が悪いといった趣旨の意見など否定的な見解もある。実際に、[[日本]]では[[1949年]]に「[[当用漢字字体表]]」が告示され[[新字体]]に、[[大韓民国|韓国]]・[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]([[朝鮮語]])では[[ハングル]]に、[[ベトナム]]([[ベトナム語|語]])でも[[ラテン文字]]を基本とした表記に移行し(高見澤、1996)、漢字の簡略化や廃止が進んだ。
 
[[中華人民共和国|中国本土]]でも[[1956年]]に、少しでも学習の負担を減らすべく、字画が少なく、読みや構成にも統一性を高めた'''[[簡体字]]'''が導入され (Columbia University Press, 2004)、中国全土で使用されることが中央政府によって義務化されている。[[シンガポール]]も中国語(華語)の表記には簡体字を用いるが、中華民国([[台湾]])、[[香港]]、[[マカオ]]では[[康煕字典]]の[[字体]]にほぼ準じた[[繁体字]]が使われている。また、[[中華人民共和国|中国本土]]では[[1956年]]に[[標準語]]政策の一環としてローマ字表記([[ピンイン]])も考案され、[[国際連合|国連]]や[[国際標準化機構|ISO]]などの[[国際機関]]でも中国語を表記する際には、このピンインが用いられることになっている(松岡、2001)。また、ピンインの開発は、外国人(特に欧米人)による中国語学習促進にも一役を買った。中華民国では[[注音符号]]と呼ばれる発音記号を用いて、漢字の読みを示しており、ローマ字による転記も中国本土とは異なっていたが、[[ピンイン]]の使用が一般化しつつある。
 
==文法==