「大久保利通」の版間の差分

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*[[松平春嶽]] 「大久保利通は、古今未曾有の英雄と申すべし。威望凛々霜の如く、徳望は自然に備へたり。力量に至っては、世界第一ならん。余が大久保をかくのごとく稱讃するは、他人の稱讃とは違へり。支那の談判、江藤の討伐、其の他公の事業に種々あれども、余の見る所は御維新也。(中略)日本全国の人心を鎮定して、その方向を定む。皆大久保一人の全国を維持するに依り、維新の功業は大久保を以て第一とするゆえなり。御一新の功労に、智勇仁あり。智勇は大久保、智仁は木戸、勇は西郷也。此の三人なくんば、如何に三条、岩倉の精心あるも貫徹せざるべし。大久保は豪傑なれども、どこ迄も朝廷を輔賛するの心ありて、倒れて止むの気象也。余の見る所にては大久保、木戸、西郷、[[広沢真臣|廣澤]]、この四人なくんば御一新は出来まじ」<ref>『逸事史補』</ref>
 
*[[勝海舟]] 「情実の間を踏み切って、ものの見事にやりのけるのは、そうさなアー大久保だろうよ。大久保のほかにはあるまいよ。だがね、大久保という男はあんまり功名を急ぐ欠点があるから、折々やりそこないがあったけれど、あの男のように思い切った果断に富んだ者はマアー珍しいだよ。それだから情実の相撲取りをする今の世の中には、ああいう男が是非とも入用ださ」<ref>『氷川清話』P359</ref>
 
* [[大隈重信]]は大久保を「維新時代唯一の大政事家」と評し、意思の堅固と冷静で決断力に富んでいる点を挙げている。さらに同じく維新の三傑の一人木戸孝允とともに「維新時代の二大英傑」と評している(大隈は西郷を評価していなかった)。