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内部構造は[[AK-47#AKM|AKM]]を踏襲し、[[口径]]を5.45mm(使用[[弾薬]][[5.45x39mm弾]])に小口径化している。[[ベトナム戦争]]で、[[ベトナム人民軍|北ベトナム軍]]および[[南ベトナム解放民族戦線]]などは大口径のAK-47系列を使用したのに対し、[[アメリカ軍]]などは小口径の[[M16自動小銃|M16]]系列を使用した。AK-47の[[7.62x39mm弾]]は接近戦では高いストッピング・パワーを持つものの、連発時の反動が強いために着弾点が安定しにくく、また装薬量のわりに弾丸質量が大きいため弾道が安定せず山なりの軌跡になりやすいという欠点も有していた。これに対しコルトM16の[[5.56x45mm NATO弾|5.56x45mm弾]]は口径が小さく、[[弾頭]]が軽量であるため、連発時の反動は比較的小さく、命中精度も安定している。[[弾丸]]の径が小さく初速が速いため[[ボディアーマー]]や[[人体]]などを貫通しやすくなる。フルオート機能を有する[[自動小銃]]は多量の弾薬を消費するため、小口径化により携行、[[輸送]]できる弾薬量の増加、あるいは軽量化の観点からも有利となる。
 
これらの小口径弾の利点が世界的に波及しており、アメリカの小口径化につづき[[ソビエト連邦]]も5.45x39mm弾を採用したが、貫通力があまりに高すぎると、人体などのソフトターゲットに銃弾が当たっても弾丸は運動エネルギーをほとんど失わず貫通してしまい、殺傷力はかえって下がってしまう。そこで、5.45x39mmの弾頭の内部に空洞を作り、ソフトターゲット命中時に弾頭の横転を引き起こす構造を採った。横転した弾頭はソフトターゲット内で回転運動を伴いながら進み、その運動エネルギーを殺傷力に十分に消費変換する事ができる。
人体に当たった場合、射入口は小さいが射出口が口径と比して大きく、筋肉血管を含む周辺組織に広い体積で損傷を与えるため(とくに衛生環境の悪い前線や医療インフラの貧弱な途上国では)治療が難しく、[[1978年]]-[[1989年]]の[[アフガニスタン紛争 (1978年-1989年)|アフガニスタン紛争]]に投入されたAK-74と5.45x39mm弾は[[アフガニスタン]]武装勢力から恐れられた。この技術は西側にも影響を与え、現行の5.56x45mm NATO弾(SS109、M855)では、同様の構造が採用されている。