「男はつらいよ 寅次郎物語」の版間の差分

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== あらすじ ==
「とらや」を秀吉という男の子が訪ねて来たくる秀吉は、テキヤ仲間「般若の政」とふで([[五月みどり]])の子どもだった。政はで、女・酒・賭博に溺れる極道者の政が、ふで([[五月みどり]])に蒸発され、秀吉を遺して急死したので、「俺が死んだら寅を頼れ」という遺言で、郡山から柴又へやって来たのだ。とらやの皆はびっくりするが、間もなく寅が帰り、「ふでが秀吉を捨てた」という誤解からふでを強く擁護する。
 
二人の母親捜しの旅が始まった。テキヤ仲間の情報をもとに、和歌山へ。天王寺で誘拐犯と間違えられて派出所に連行されるといった騒動を起こしつつも、ふでが新和歌浦のホテルで働いていることをつきとめ。しかし、訪ねると既に吉野に移ったという。元気のない秀吉を励まし、吉野へ行くがそこにもいなかった。その晩、秀吉は旅の疲れから高熱を出し、旅館で寝込んでしまう。たまたま隣室にいた宿泊客・高井隆子([[秋吉久美子]])の手厚い看護もあり、少年秀吉たちまち何とか回復する。寅次郎と隆子は、旅館の主人の勘違いもあって「とうさん」「かあさん」と呼び合い、近くの観光名所などをめぐって、お互いの身の上を語り合う。隆子は化粧品のセールスで各地回っていたが、美貌のわりには幸福とはいえない女だった。
 
隆子と別れ、寅と秀吉の旅は続く。ふでが働いているという志摩の島に連絡船で渡り、目当ての真珠店へ行くと、病気のため海岸の病院で療養中とのことだった。久しぶりに息子に対面して喜ぶふでを見て、寅はホッとする。寅は引きとめられたが、秀吉が自分に未練を感じてはいけないと連絡船の乗り場へと急ぐ。更に心を鬼にして、「一緒に柴又へ帰りたい」という秀吉を叱る。秀吉は、島にとどまりながらも、寅の乗った船を泣きながら追う。
 
柴又にいったん帰ったがすぐに正月の商売へと発つ寅を見送りながら、満男が「人間は何のために生きてんのかな」と問うと<ref>本作の満男は、大学入試を見据えた悩み多き年頃である。秀吉に対して、「(寅さんは)見かけほどはひどくないんだぞ。俺買ってるんだ、割と」という言葉を発している。</ref>、寅は「生まれてきてよかったなって思うことが何べんかあるじゃない。そのために人間生きてんじゃねえのか」と答え、「そのうちお前にもそういう時が来るよ」と言って別れる。
 
正月に隆子がとらやを訪ねてきた。隆子はさくらたちとの会話で、秀吉が無事母親に会えたことを知り、寅と「とうさん」「かあさん」と呼び合ったことを思い出して笑う。ふでからの「秀吉と2人で幸せに暮らしています」との感謝の賀状も、とらやに届いていた。[[二見浦]]で露店を開き、仲間と雑談している寅の前を、ふでと秀吉と連絡船の船長(すまけい)が仲睦まじく通り過ぎる。寅は、「俺たちのような人間が声をかけると迷惑なんだ」と隠れつつ、一人ごちる。「船長が秀のてておやか。いいだろう。あいつだったらいいだろう」と。
 
==キャスト==