「ミサイル万能論」の版間の差分

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==== その後 ====
2010年代、かつてより赤外線誘導ミサイルは大幅に性能向上し、射角は広くなり敵機の背後に回り込む必要は無くなった。またレーダー誘導ミサイルも、ミサイル自身がレーダー波を放射するアクティブ・ホーミング方式が主流となり、命中率が飛躍的に向上している。また、空中戦も戦闘機が単独で行うものではなく、[[早期警戒管制機]]の支援を受けるものになったことで[[視界外射程ミサイル]]による視程外戦闘が主流となり、[[湾岸戦争]]・[[イラク戦争]]において[[多国籍軍]]の戦闘機は、[[早期警戒機]]の支援による視程外戦闘によって、[[イラク]]軍戦闘機に対して優勢に戦っている。しかしながら有視界戦闘による決着も少ないとは言えず、格闘戦も発生している。湾岸戦争は来たる21世紀の戦闘の主流が視界外戦闘になる事を示したが、同時に視界外も有視界も分け隔てなく戦える能力が必要である事を示唆した<ref>『戦闘機と空中戦(ドッグファイト)の100年史』潮書房光人新社 2016年 286頁 ISBN 978-4769816287</ref>。
 
現代の戦闘機の戦闘は視界外戦闘により重きをおいており、将来的には視界外戦闘の比率はさらに高まるであろうが、それでも有視界戦闘は発生し得るし、古典的な格闘戦も否定できない。視界外戦闘はあくまでも国家間において高レベルの緊張状態になって初めて発揮される能力であって、平時ないし低強度紛争においては、目視識別なしに問答無用で撃墜することは、まともな国家であればあり得ない<ref>『戦闘機と空中戦(ドッグファイト)の100年史』潮書房光人新社 2016年 380頁 ISBN 978-4769816287</ref>。
また、現在本格的な[[ステルス機|ステルス戦闘機]]を有する国は少ないが、将来的にステルス戦闘機が一般的なものになった時には、長射程のミサイルの撃ち合いは不可能になる可能性もある。もっとも日本で計画中の[[i3 FIGHTER]]においては、カウンターステルス能力の付与が要求されている。
 
== 地対空ミサイル ==