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{{Otheruses|コンピュータゲーム|その他のDOOM|ドゥーム}}
 
『'''DOOM'''』(ドゥーム) は [[id Software]]によって開発され[[コンピュータゲーム]]で、ジャンルは[[ファーストパーソン・シューティングゲーム]] (FPS) であり、1993年12月10日に [[MS-DOS|PC-DOS]]向けの[[シェアウェア]]として発売された
 
[[Doom (フランチャイズ)|Doom]]シリーズの第一作である本作は、FPSというジャンル代表するゲームタイトルであ作として知られており、その人気は後発のFPSに多大な影響を与え、[[オンラインゲーム]]の発展にも寄与している{{R|inside20191201}}。その一方で、ではFPSという単語作の暴力的な表現知ら問題視さてい、常に論争の的とた時に、FPSはDOOM系と呼ばれ<ref name="inside20191201">{{Cite web|title=ゲーム19XX~20XX第14回:『バーチャファイター』『DOOM』が登場、3Dゲーム時代の幕開けを告げた1993年のゲームをプレイバック! 2ページ目|url=https://www.inside-games.jp/article/2019/12/01/126049.html|website=インサイド|accessdate=2020-04-19|author=仁志睦|date=2019-12-01}}</ref>
 
また[[ユーザー]]によってDOOM WAD(「Where's All the Data?」の[[頭字語]]。現在で言うトータルコンバージョン[[Mod (コンピュータゲーム)|MOD]])と呼ばれる様々な拡張データの制作も行われ、[[1990年代]]中頃からはDOOMクローンと呼ばれる亜種も多数作られている{{R|inside20191201}}。
 
第1作『DOOM』の成功から続編『DOOM II』(1994年)と『The Ultimate DOOM』(1995年)、『Master Levels for DOOM II』(1995年)、『Final DOOM』(1996年)と[[Doom (フランチャイズ)|シリーズ化]]された。また PC-DOS 以外の様々なプラットフォームへも移植された。さらに2004年にはゲームシステムを刷新した『[[DOOM 3]]』が発売されている。
 
2016年にはこれまでのシリーズのリブート作品として『[[DOOM (2016年のゲーム)|DOOM]]』が発売された。
 
2007年8月よりシリーズ3作および、各拡張版がsteamにてダウンロード販売された。[[サイバーフロント]]が輸入代理店になっていたとはいえ、既に販売が終了していたDoom3を含め入手困難だった状況は解消された。このSteam版DOOM1&2(+拡張パック)はあえてMS-DOS版をエミュレーターを用いて起動させている。
 
『DOOM』は流血描写や銃撃シーンなどの暴力的な表現が問題視され、常に論争の的となってきたコンピュータゲームでもある。
 
ゲームデザイン及びレベルデザインは、[[アメリカン・マギー]]が担当。
 
== 概要 ==
本作は、プレイヤーキャラクターの一人称視点でゲーム進行し、そのほとんどが敵を撃ち殺すことに費やされる[[ファーストパーソン・シューティングゲーム]]であるが、単純なアクションゲーム然としたものではなく、秘密の部屋や隠されたアイテムを見つけたり、次のエリアに進むために鍵や遠隔操作の開閉装置を操作したりすることが必要となる[[アドベンチャーゲーム]]的な探索の要素も持っている。
 
ゲームは、チェーンソーや散弾銃といった現実にある武器から[[BFG (武器)|BFG9000]]の様な架空の武器までを駆使して、ゾンビ化した海兵隊員や[[インプ]]、[[バロン]]、サイバーデーモンなどの地獄の[[悪魔]]達を倒していくものであ内容となっている。
敵の中には[[インプ]]や[[サイバーデーモン]]などといった地獄の[[悪魔]]達もいれば、ゾンビ化した海兵隊員のように、火星基地に住んでいた人間が地獄のモンスターに寄生されたり改造された者もいる。
 
また、スタンドアローンでの単独プレイの他に、ネットワークを利用した2~4人プレイ用のゲームモードがあり、協力プレイ「co-operative」モードと対戦プレイ「deathmatch」モードの二つを楽しむことができる。<!--事実と異なるためコメントアウト 対戦モードを備えたFPSとしてはAtari ST用ソフト『MIDI Maze』(1987年)の前例があったが、『DOOM』は[[コンピュータ・ネットワーク]]を利用したオンライン対戦を初めて導入したゲームであり、それを「deathmatch」モードとして世に知らしめた最初ゲームでもあった。-->このマルチユーザ対戦は、id Software から発売された『[[Quake]]』シリーズによって FPS におけるスタンダードなものとなった。また、『3』をモチーフに実写版『[[DOOM (映画)|DOOM]]』が完成。2005年10月に全米公開され初登場1位を飾った。日本では2006年4月1日に公開、2006年8月11日にDVDが発売された。
 
== 評価物語 ==
=== 構成 ===
『DOOM』は、既に一定の評価を得ていた『[[Wolfenstein|Wolfenstein 3D]]』以上の人気を博した。売り上げこそ150万本にとどまり、1200万本以上を売り上げた『[[MYST]]』などに及ばなかったものの、シェアウェア版(ダウンロード販売)の利用者は1500万人から2000万人にのぼると言われている。
本作は「Knee-Deep in the Dead」、「Shores of Hell」、「Inferno」の三つのシナリオ(エピソード)から成り、それぞれ隠し[[ステージ (コンピュータゲーム)|ステージ]]とボスステージを含む 9つのステージで構成されている。シェアウェア版では、第1エピソード「Knee-Deep in the Dead」を無料でプレイすることができるが、第2エピソード「Shores of Hell」及び第3エピソード「Inferno」をプレイするためにはユーザ登録をするかパッケージ版を購入するかしなければならない。1995年には、オリジナルの『DOOM』と追加シナリオ「Thy Flesh Consumed」を収録した『The Ultimate DOOM』がパッケージ発売された。
 
=== あらすじ ===
その高い人気を反映して、以降「DOOM クローン」と呼ばれる FPS が多数つくられた。これら「DOOM クローン」の中には、{{仮リンク|Apogee Software|en|Apogee Software}}の『{{仮リンク|Rise of the Triad|en|Rise of the Triad}}』、[[Origin Systems]]の『[[System Shock]]』、{{仮リンク|Ken Silverman|en|Ken Silverman}}が作成したFPS用ゲームシステム「{{仮リンク|Build エンジン|en|Build (game engine) }}」を採用した{{仮リンク|3D Realms|en|3D Realms}}の『[[Duke Nukem 3D]]』などといった高い評価を得た FPS も多数存在し、このことからも『DOOM』が[[1990年代]]の3Dアクションゲームに与えた影響が多大なものであると分かる。
主人公は、[[火星]]の軍事企業 Union Aerospace Corporation (UAC) で働く宇宙海兵隊の一人。UAC は火星の[[フォボス (衛星)|衛星フォボス]]と[[ダイモス (衛星)|ダイモス]]間で秘密裏に瞬間移動装置の実験を行っていたが、その実験中に偶然地獄へのゲートが開く。基地のセキュリティシステムは、ゲートからやってくる地獄の住人達を阻止することが出来ず、基地の人員は瞬く間に殺されゾンビと化し、火星から事件の調査のために派遣された UAC の部隊もすぐに音信不通となってしまう。主人公は、UAC 部隊の唯一の生き残りとなって基地からの脱出を図る。
 
== 開発 ==
1994年にはPC Gamer、Computer Gaming Worldの両誌においてGame of the Yearに輝いた。さらにPC MagazineのTechnical Excellence Award、Academy of Interactive Arts & Sciences の Best Action Adventure Gameを受賞し、2004年4月のPC Gamer10周年記念号においてもっとも影響力のあるゲームの一つに数えられた。
『[[Wolfenstein 3D]]』発売後の1992年11月、id Softwareはファーストパーソンシューティングゲーム「DOOM」の開発を決定した<ref name="GDC2011_4Gamer.net">{{Cite web|title=[GDC 2011]「DOOM」はこうして作られた。ジョン・ロメロ氏とトム・ホール氏が,発売から18年を経てDOOMの開発秘話を語った|url=https://www.4gamer.net/games/002/G000243/20110304046/|website=www.4gamer.net|accessdate=2020-06-03|language=ja|first=Aetas|last=Inc}}</ref>。
 
チームの一員であるトム・ホールは背景設定や基本仕様を記載した書類を作成しており、この時点では開発チームが親しんでいた『[[ダンジョンズ&ドラゴンズ]]』に似た内容になる予定だった<ref name="GDC2011_GameWatch">{{Cite web|title=過去の傑作に学ぶゲーム開発「Prince of Persia」&「DOOM」 時代を代表するアクションゲームはいかにして生まれたのか?|url=http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/431657.html|website=GAME Watch|date=2011-03-06|accessdate=2020-06-03|author=佐藤カフジ|publisher=株式会社インプレス}}</ref>{{R|GDC2011_4Gamer.net}}。ところが、[[ジョン・カーマック]]とホールの間で意見の相違があり、結局ホールの案は取り下げられた{{R|GDC2011_4Gamer.net|GDC2011_GameWatch}}。
一方、そのあまりの人気の高さゆえに悪影響も報告されている。『DOOM』が仕事に対する重大な脅威となり、オンライン対戦やシェアウェアのダウンロードによってネットワークが妨げられたとするいくつかの報告書が存在しており、実際これらの問題のためにインテルやカーネギーメロン大学ではわざわざ勤務時間中のゲームプレイを禁止しなければならなくなったとされている。また、『DOOM』は過度の暴力描写や流血描写、悪魔的なイメージから悪評が高く、その残虐性ゆえにもキリスト教系の団体{{どこ|date=2008年4月}}から幾度も批判され、「大量虐殺シミュレータ」などと揶揄されることもあった{{要出典|date=2008年4月}}。コロンバイン高校をはじめ[[アメリカ合衆国]]で多発する学校内銃撃事件に関わった少年のうち何人かがこのゲームに熱中していたこともあり{{要出典|date=2008年4月}}、[[コロンバイン高校銃乱射事件]]の実行犯が『DOOM』を使用して事件の予行演習をしていたなどという噂が流れたこともあった。
 
議論によって、非直線的な壁の導入や、床や天井の高さに差異を持たせるといった基本的な仕様が決定した{{R|GDC2011_4Gamer.net}}。
== シリーズ ==
また、本作のワークステーションには前年購入した[[NeXTcube]]が用いられたほか{{R|GDC2011_4Gamer.net}}、ゲームデザイン及びレベルデザインは、[[アメリカン・マギー]]が担当した。
=== DOOM ===
第1作『DOOM』は、1993年12月10日に [[MS-DOS|PC-DOS]] 用[[シェアウェア]]として公開され、前年に発売された『Wolfenstein 3D』に比べ格段に進歩したグラフィック及びゲーム性により注目を集めた。
 
本作は、「E2M7」と「Hanger」という最初期のバージョンを経て1993年2月4日にプレα版が出来上がった{{R|GDC2011_4Gamer.net}}。
主人公は、[[火星]]の軍事企業 Union Aerospace Corporation (UAC) で働く宇宙海兵隊の一人。UAC は火星の[[フォボス (衛星)|衛星フォボス]]と[[ダイモス (衛星)|ダイモス]]間で秘密裏に瞬間移動装置の実験を行っていたが、その実験中に偶然地獄へのゲートが開く。基地のセキュリティシステムは、ゲートからやってくる地獄の住人達を阻止することが出来ず、基地の人員は瞬く間に殺されゾンビと化し、火星から事件の調査のために派遣された UAC の部隊もすぐに音信不通となってしまう。プレイヤーは、UAC 部隊の唯一の生き残りとなって基地からの脱出を図ることになる。
その後、スーパーファミコン版『Wolfenstein 3D』の移植トラブルの対処のため、一時本作の開発が休止されたものの、1993年4月にはα版が、1993年10月にはプレス向けのバージョンが完成した{{R|GDC2011_4Gamer.net}}。
それから2か月後の12月10日、本作の製品版が発売された{{R|GDC2011_4Gamer.net}}。
 
=== 美術 ===
『DOOM』は「Knee-Deep in the Dead」、「Shores of Hell」、「Inferno」の三つのシナリオ(エピソード)から成り、それぞれ隠し[[ステージ (コンピュータゲーム)|ステージ]]とボスステージを含む 9つのステージで構成されている。シェアウェア版では、第1エピソード「Knee-Deep in the Dead」を無料でプレイすることができるが、第2エピソード「Shores of Hell」及び第3エピソード「Inferno」をプレイするためにはユーザ登録をするかパッケージ版を購入するかしなければならない。1995年には、オリジナルの『DOOM』と追加シナリオ「Thy Flesh Consumed」を収録した『The Ultimate DOOM』がパッケージ発売された。
本作においては、新たな挑戦も行われた。
たとえば、敵キャラクターのグラフィックは、コンセプトアートをもとにクレイモデルを作り、それをビデオ撮影した後、パソコンに取り込んで加工するという方式が取られた{{R|GDC2011_4Gamer.net|GDC2011_GameWatch}}。
また、BFG9000などの武器類は、スタッフが玩具店で購入したおもちゃの映像を合成する形で作られた{{R|GDC2011_4Gamer.net|GDC2011_GameWatch}}。
一方で、本作の敵キャラクターのグラフィックは平面で描かれており、3Dのポリゴンの導入は『[[Quake]]』を待つことになる{{R|GDC2011_4Gamer.net}}<ref>{{Cite web|url=https://www.famitsu.com/matome/brzrk/2014_01_16_e7m1.html|title=E7M1: 祝DOOM20周年ということで! 初代『Quake』を振り返る|accessdate=2020-06-03|publisher=KADOKAWA|website=ファミ通|author=BRZRK|date=2014-01-16}}</ref>。
さらに、カーマックが懸念していたポリゴン数の過多は後にDOOMエンジンにおける動作遅延問題として表面化するものの、カーマックはグラフィックの質を下げることはせず、別の方法で解決に持ち込んだ{{R|GDC2011_4Gamer.net}}。
 
== 移植版 ==
オリジナルである PC-DOS版の他、[[PC-9800シリーズ|PC-9801&9821]]、[[Microsoft Windows]]、QNX、Irix、[[NeXT|NeXTSTEP]]、[[Linux]]、[[Macintosh]]、[[スーパーファミコン]]、[[スーパー32X]]、[[PlayStation (ゲーム機)|プレイステーション]]、[[ゲームボーイアドバンス]]、[[Atari Jaguar]]、[[セガサターン]]、[[3DO]]など、多数のプラットフォームに移植されている。但しその全てがオリジナル版からの完全移植というわけではなく、スーパーファミコン版ではハードウェア性能の都合でグラフィックの質を下げている。
 
また、日本国内においては、[[イマジニア]]からPC-9801&9821版が発売されたほか、[[ソフトバンク]]からセガサターン版とプレイステーション版が発売された<ref>{{Cite web|title=レトロンバーガーOrder 33:「DOOM 64」「Final DOOM」「SIGIL」が現行ゲーム機に登場で,実に倒しても倒しても「DOOM」だなあ編|url=https://www.4gamer.net/games/422/G042266/20200312108/|website=www.4gamer.net|accessdate=2020-06-03|date=2020-03-14|publisher=Aetas|author=早苗月 ハンバーグ食べ男}}</ref>。
PC-9801&9821版は[[イマジニア]]が移植しており、DOOM IIも含めて、アイテム取得メッセージの他、ステージ間のストーリー表示も平仮名や漢字による日本語化がなされている。また、256色表示を行うための[[ウィンドウアクセラレータ]]のドライバも内包している。
 
またその後、1990年代後半にオリジナルの[[ソースコード]]が[[GNU General Public License]]下で公開され、ファンの手によって様々な移植、改変がなされた。
 
==== DOOM 64 ====
『DOOM 64』は、[[ミッドウェイゲームズ]]が開発し、1997年に発売された[[NINTENDO64]]用ソフトである{{R|GameSpark20200330}}。
1997年に発売された[[NINTENDO64]]用ソフト。開発は[[ミッドウェイゲームズ]]が担当。グラフィックやマップが大幅にリニューアルされ、ストーリーもオリジナル版からの続きであるため続編のようなものに近い。2020年3月に、Windows、Nintendo Switch、PlayStation 4、Xbox One向けに復刻移植された。
同作は、グラフィックやマップが大幅にリニューアルされ、ストーリーもオリジナル版からの続きであるため本作および『[[DOOM II]]』の続編に相当する<ref name="GameSpark20200330">{{Cite web|title=BFG9000ニュウシュ! ヤッタゼ! 『DOOM 64』リメイク版とN64版の違いをプレイして検証した【特集】|url=https://www.gamespark.jp/article/2020/03/30/97942.html|website=Game*Spark|date=2020-03-30|accessdate=2020-06-03|author=Mr.Katoh}}</ref>。
また、本作のラスボスがスパイダー・マスターマインドだったのに対し、『DOOM 64』では、モンスターを生み出す母体・マザーデーモンに変更されている。
2020年3月、Nightdive Studiosにより、Windows、Nintendo Switch、PlayStation 4、Xbox One向けに復刻移植された{{R|GameSpark20200330}}。
同作の日本語版には、日本語の説明書が付属している一方、ゲーム内における日本語はアイテムを入手した際などに表示されるメッセージのみで、字もカタカナであり、血の色が赤から緑に変更されている(敵にダメージを与えた時の出血のみ){{R|GameSpark20200330}}。
 
== 反響 ==
なお、『DOOM 64』はシリーズの中で数少ない日本語ローカライズが施された作品だが、日本語になっているのはアイテムを入手した際などに表示されるメッセージのみで、字もカタカナであり、血の色が赤から緑に変更されている(敵にダメージを与えた時の出血のみ)。
本作は大ヒットし、ロメロがある大学のサーバに本作をアップロードしようとした際に、うわさを聞いたファンからのアクセスがサーバに殺到してダウンするという出来事も発生した<ref>{{Cite web|title=Romero and Hall on creating Doom|url=https://www.gamespot.com/articles/romero-and-hall-on-creating-doom/1100-6302251/|website=GameSpot|accessdate=2020-06-03|language=en-US}}</ref>{{R|GDC2011_GameWatch}}。
売り上げこそ150万本にとどまり、1200万本以上を売り上げた『[[MYST]]』などに及ばなかったものの、シェアウェア版(ダウンロード販売)の利用者は1500万人から2000万人にのぼると言われている。
 
加えて、開発者であるジョン・ロメロらがソースコードを公開したことにより、[[ユーザー]]によってDOOM WAD(「Where's All the Data?」の[[頭字語]]。現在で言うトータルコンバージョン[[Mod (コンピュータゲーム)|MOD]])と呼ばれる様々な拡張データの制作も行われた<ref name="4Gamer.net20161026">{{Cite web|title=XSI Mod Toolセミナーと,日本発のHalf-Life 2 MODプロジェクト|url=https://www.4gamer.net/games/008/G000811/20051027004153/|website=www.4gamer.net|accessdate=2020-06-03|author=Guevarista|publisher=Aetas|date=2016-10-26}}</ref>。
=== DOOM II ===
さらに、[[1990年代]]中頃からは、『[[Duke Nukem 3D]]』をはじめとする、「DOOMクローン」と呼ばれる亜種も多数作られている{{R|inside20191201}}<ref>{{Cite web|title=東京レトロゲームショウ2015:第2回「Shadow Warrior」で味わう,もう1つの日本の姿|url=https://www.4gamer.net/games/301/G030139/20150520012/|website=www.4gamer.net|accessdate=2020-06-03|language=ja|first=Aetas|last=Inc}}</ref>{{R|GameWatch20160513}}。
{{Main|Doom II}}
1994年10月10日に発売された続編『DOOM II: Hell on Earth』は、[[アクティビジョン]]によるパッケージ販売となり、以降シェアウェアとしての公開はされなくなった。
 
=== 日本における反響 ===
前作においてダイモスから脱出し無事地球に生還を果たした主人公が、既に地獄からの侵略を受けていた地球を舞台に孤軍奮闘する。
本作が販売された1993年当時の日本ではインターネットがあまり一般的ではなく、日本人が海外のゲームの情報を入手するのは簡単ではなかった<ref name="GameWatch20160513">{{Cite web|title=【特別企画】往年のDOOMerが新生「DOOM」発売に寄せて「DOOM」体験を語る! 現代に続くFPSジャンルを築いた「DOOM」とは一体何だったのか?|url=http://game.watch.impress.co.jp/docs/interview/757142.html|website=GAME Watch|date=2016-05-13|accessdate=2020-06-03|author佐藤カフジ|publisher=株式会社インプレス}}</ref>。それでも、[[ニフティサーブ]]などの[[パソコン通信]]サービスにおける海外ゲームのフォーラムにて本作のシェアウェア版([[体験版]]に相当)が公開されており、[[DWANGO (サービス)|DWANGO]]での対戦プレイを楽しんだり{{R|GameWatch20160513}}、WADをダウンロードして遊ぶファンもいた{{R|4Gamer.net20161026}}。
 
また、日本においては、FPSという単語が一般的ではなかったことから、これらのゲームは「DOOM系」と呼ばれていた<ref name="inside20191201">{{Cite web|title=ゲーム19XX~20XX第14回:『バーチャファイター』『DOOM』が登場、3Dゲーム時代の幕開けを告げた1993年のゲームをプレイバック! 2ページ目|url=https://www.inside-games.jp/article/2019/12/01/126049_2.html|website=インサイド|accessdate=2020-04-19|author=仁志睦|date=2019-12-01}}</ref>。
本作は全30ステージで構成され、さらに2つの隠しステージがある。ゲームシステムは、武器と敵キャラクターの追加以外に大きな変更はない。また、過度の暴力描写によって [[Entertainment Software Rating Board|ESRB]] レーティングの「Mature(17+)」指定を受けている。
 
=== 受賞 ===
1995年に公式WADの詰め合わせである「Master Levels for DOOMII」、1996年には、「The Plutonia Experiment」と「TNT: Evilution」の 2 つのシナリオを収録した拡張パッケージ『Final DOOM』が発売されている。
1994年にはPC Gamer、Computer Gaming Worldの両誌においてGame of the Yearに輝いた。さらにPC MagazineのTechnical Excellence Award、Academy of Interactive Arts & Sciences の Best Action Adventure Gameを受賞し、2004年4月のPC Gamer10周年記念号においてもっとも影響力のあるゲームの一つに数えられた。
 
DOOMおよびDOOM IIは、いくつかの点で3D処理の簡略化が図られた、いわゆる「疑似3D」である。視線(カメラ)は移動と水平方向の回転(ヨー運動)しかせず、攻撃は上下に狙いをつけることができない(縦軸が一致していれば当たったという判定になる)。敵モンスターなど可動の物体はビルボード式であり、ワールドは水平面と垂直面だけで構成されている。完全な3DFPSは後継作の[[Quake]]で実現された。
 
コンソールではゲームボーイアドバンス版が発売されている他、[[Xbox (ゲーム機)|Xbox]]で発売された『DOOM 3 Limited Collector's Edition』や、『Resurrection of Evil』にも収録されている(日本では未発売)。XBOX版は完全移植に近く、ゲームボーイアドバンス版は削られている部分や変更点があるものの、オリジナル版をほぼ忠実に再現している。『Master Levels for DOOMII』はXbox版『Resurrection of Evil』に収録作品として移植されている。
 
日本でも[[ソフトバンク]]より発売されたプレイステーション、セガサターン版『DOOM』(開発は[[ウィリアムス (ゲーム)|Williams Entertainment]]が担当)にも収録はされているものの、完全移植では無く、オリジナル版には存在したステージ間のストーリー表示や幾つかのマップ、モンスター、ラストボス等が削られてしまっている。また、オリジナル版の明るく軽快な曲とは違い、こちらはBGMが全て[[アンビエント]]系のダークな雰囲気のもの(例外的にMAP 59の「Club Doom」のみ[[ハードテック]]系の曲調となっている)に変更されており、幾つかのマップや背景などもプレイステーション、セガサターンオリジナルのものが収録されている。プレイステーション版『Final DOOM』も同様である。
 
現在、[[ベセスダ・ソフトワークス]]からXbox Live Arcadeにて800マイクロソフトポイントで配信中。
 
=== DOOM 3 ===
{{Main|Doom 3}}
2004年8月3日に最新のゲームシステムを採用した第1作の[[リメイク]]作品とも言うべき『DOOM 3』が発売された。日本では8月12日に[[サイバーフロント]]より発売された。これは従来のDOOMのような、“広いエリアで大量に出てくる敵を次々となぎ倒していく”という概念が無くなり、暗く狭い基地の中を[[ランプ (光源)|ライト]]を照らしながら、前方や背後、物理エンジンによる壁などの破壊により出てくる単体もしくは少数の敵を少しずつ倒していくというものになっている。これは後に“ホラーFPS”というジャンルに分類される([[F.E.A.R. (ゲームソフト)|F.E.A.R]]などもそれに該当する)。
 
このプレイスタイルの変化について、スタッフ側は「今DOOMがやりたいなら[[Serious Sam]]があるし、同じものを作っても意味がない」と答えている(逆にSerious Samのスタッフは「現代風にアレンジしたDOOMが作りたかった」というコメント有り)。
 
新開発されたDOOM3エンジンの処理が重い(当時のビデオメモリの観点から考えると最高設定で満足に遊ぶことは出来ない)、マップが(含むマルチプレイ)暗い、敵AIが古臭い、などと批判をするユーザーも一定数いたものの、低設定でも美しいグラフィックやホラーな演出は評価が高く、[[IGN]]で8.9/10、PCGAMERで94%などと批評家から軒並み高い評価を受けた。セールス面でもid Softwareの作品としては史上最高となる350万本を売り上げる大ヒットとなった。
 
また、このDOOM 3には[[拡張パック]](Resurrection of Evil)があり、新たにGrapperとDouble-Barreled Shotgunという武器が追加された。Double-BarreledはDOOM 2にも存在した短銃身水平二連ショットガンであり、今もなおFPS史上における人気武器の一つである。もう一つのGrapperは、[[Valve Corporation]]のFPS「[[ハーフライフ2]]」に登場する零点エネルギー銃(重力銃)のようなもので、周囲のオブジェクトや敵のエネルギー弾を吸い寄せて投げ付けたり、あるいは小さな敵なら直接掴んで投げることが出来る。新しい敵としてはImpの強化版といえるVulgar、キャノン砲を連射してくるBruiserなどが登場する。
 
本編、拡張パック共に日本国外版[[Xbox (ゲーム機)|Xbox]]にも移植されている(日本国内では未発売だが、リージョンフリーなので日本のXboxでもプレイ可能)。
 
2012年には本編、拡張パック、旧2作を収録した完全版『[[Doom 3: BFG Edition]]』が発売された。プラットフォームはPC、[[PlayStation 3|プレイステーション3]]、[[Xbox 360]]。この作品は武器を装備したままフラッシュライトを点灯できるようになるなどのゲームシステムの若干の変更や改良がされた他、新たなミッション(Lost Mission)が追加されている。なお発売にあたり本編と拡張パック(Resurrection of Evil、Lost Mission)は完全日本語化されている(音声は日本語吹き替えされている)
 
=== DOOM (2016) ===
{{Main|DOOM (2016年のゲーム)}}
2016年5月13日に[[Microsoft Windows]]、[[PlayStation 4]]、[[Xbox One]]で発売された新作でDOOMシリーズの[[リブート (作品展開)|リブート]]作品である。2018年3月1日には[[Nintendo Switch]]版が発売された。
 
=== Doom Eternal ===
{{main|Doom Eternal}}
2020年3月26日発売(PC版は3月20日発売でSwitch版は後日発売)。対応機種はPC/PS4/Xbox One/[[Google Stadia]]/[[Nintendo Switch]]。
 
本作はDoom(2016)の続編であり、デーモンの侵略を受け人類絶滅の危機に瀕している地球に降り立ち、デーモンの勢力に再び立ち向かうドゥームスレイヤーの活躍を描く。
 
== 武器・アイテム ==
ここでは、2以降に登場した武器と多数のアイテムを紹介する。
 
=== 武器 ===
;[[拳銃|ピストル]]
:初期装備の武器。単発の威力が低く、後述するショットガンなどの上位火器を入手した後では使用し続けるメリットは少ない。1と2に登場したモデルは[[ベレッタ]]をモチーフにしていると思われる。3からは[[グロック]]と同じような連射機能を持ち、Xbox版『Resurrection of Evil』ではライト付きになっている。2016年のリブート版ではジェルを高速で発射する近未来の武器という設定に変更されており、同作の武器では唯一弾数無制限となっているが、やはり威力は低いため使用し続けるメリットは少ない。
 
;[[散弾銃|ショットガン]]
:全シリーズに登場する[[ポンプアクション]]式の[[散弾銃]]。散弾させて単発で攻撃する武器で遠距離での命中率は低いが近距離では強力で、前半のモンスターであればほぼ一撃で倒せる。ゾンビ軍曹(3ではゾンビ兵士)がこれを装備している、殆どのプレイヤーなら必ず武装する武器でもある。3ではポンプアクションの動作がやや遅くなり、後述の使い勝手の良いマシンガンの存在もあって旧作に比べて多少扱いが難しい。このショットガンのモデルは[[the Strombecker Corporation of America]]によって製造された「TootsieToy Dakota」というおもちゃのショットガンである。なお、2と3の拡張パックには強化版である'''コンバットショットガン'''がある。
 
;[[ソードオフ・ショットガン|コンバットショットガン]]
:2と3の拡張パックに登場。威力はショットガンの3倍だが装填にはやや時間がかかる。2では水平二連式の[[ソードオフ・ショットガン]]として登場し、近距離では弾が広範囲に拡散する一方、遠距離では集弾性が低いため用を成さない。
 
;[[機関銃|マシンガン]]
:3から登場。[[FN P90|P-90]]とおなじ[[ブルパップ方式]]の武器。単発では弱いが連射性が[[チェーンガン]]よりも早く、命中精度も高めで即着弾するため、ある程度離れた敵も狙いやすい。連射性の高さゆえに弾切れが早いのが欠点だが、リロードの時間もやや短めで弾薬も手に入りやすいため使い勝手が非常に良く、ショットガン同様プレイヤーが一番使用する武器でもある。
 
;[[ガトリング砲|チェーンガン]]
:全シリーズに登場。きわめて高い連射能力を誇るがその分弾切れも早く、考えなしに撃ちまくっているとすぐに弾薬が尽きてしまう。2では弾薬はピストルと兼用。3では初弾が発射されるまでに若干のタイムラグが生じるようになり、連射もやや遅くなったがその分マシンガンより強力で、特にティック等の小型の敵には効果的。しかし集弾性はマシンガンより劣る。
 
;[[ロケットランチャー]]
:全シリーズに登場。非常に高い威力を誇るが、敵や壁の近くで撃つと爆発に巻き込まれてしまうので注意する必要がある。
 
;[[手榴弾|グレネード]]
:3に登場。時限式の手榴弾で起動してから約3秒経過するか、敵などに当たると爆発する。威力は高く、隠れつつ敵を攻撃したり物陰に隠れている敵を効果的に攻撃できる。現実世界のグレネードとは比べ物にならない程よく弾み、場合によっては自分に跳ね返ってくることもあるので注意。
 
;[[プラズマ砲|プラズマガン]]
:[[プラズマ]]を放つ武器。単発での攻撃力が高く連射能力もあるため、後半部のモンスター戦では無くてはならないものである。2では射撃を止めた瞬間に2秒ほど銃身を上に向ける動作が行われるため、その間は隙ができやすいという弱点を持つ。3では発射速度がやや遅くなっており、即着弾でもないため遠距離にいる敵を狙い撃つにはやや不向き。反面、攻撃力が高く弾薬も中盤以降は手に入りやすいため、中盤以降の主力武器となりうる。
 
;BFG9000
:最強の武器で、大爆発を起こす緑色のエネルギー弾を放つ。発射に多少時間が掛かるが、雑魚クラスの敵を一掃するほどの威力を持つ。3ではチャージ機能が加わり更に強力な武器となった。ただし、チャージしすぎると自爆しダメージを受ける(基本的に自爆するとほぼ即死である)。余談だがマルチ対戦では役に立たない武器である。BFGとは開発者のジョークで、「Big Fucking Gun(デカいクソったれ砲)」の頭文字から来ている。映画版にも登場するがデザインが大きく異なっており、正式名称は「Bio Force Gun」となっている。
 
;[[チェーンソー]]
:近接武器。それなりに強力で連続的にダメージを与えられるため、装備した状態で正面に突っ込めば序盤のモンスターをミンチにしてしまう威力を持つ。3では納品ミスで間違って火星基地に届けられた誤配品、という設定が付加されている。
 
;素手
:近接武器。己の拳(または[[ナックルダスター]])で敵を殴る。威力は非常に弱く通常は使用する機会は無いに等しいが、'''筋肉増強剤(バーサーカー・パック)'''を服用するとロケットランチャーに匹敵する攻撃力が付与される。
 
;アンメイカー
:64版のみ登場。[[デーモン]]達によって造られた兵器。攻撃力は高く、赤い[[レーザー]]を発射する。登場数は非常に少ない。
 
;ソウルキューブ
:3に登場。地獄を封印するための古代文明の最終兵器である。非常に奇妙な道具だが、ほかの武器と比べると強力な武器でもある、体力の高い敵に向けて放つと敵に大ダメージを与える上に、プレイヤーの体力を敵から吸収し回復できる。片言な人語を喋りプレイヤーに手助けしてくれるほか、ラストボスのサイバーデーモン戦には必要な武器となっている。
 
;グラッパー
:3 Resurrection of Evilに登場。重力銃。遠くにある物体やアイテムを[[重力]]の力で吸収する武器。敵のエネルギー弾を重力で捕らえ敵に投げ返すことも可能。敵のエネルギー弾は捕らえにくいが意外に高威力で、インプやカコデーモンの攻撃ならば1~2回、ヘルナイトの攻撃でも4~5回投げ返して直撃させれば倒すことができる。また、ケルビムなどの一部の小型の敵を捕らえることも可能で、捕らえた後に投げ飛ばして倒すこともできる。「Lost Mission」にも登場する。
 
;アーティファクト
:3 Resurrection of Evilに登場。心臓のような形状をした武器。プレイヤーに様々な効果をもたらす。ボスであるヘル・ハンター達を倒すことで使用可能になり、以降も倒す毎に効果がグレードアップしていく。なお、発動にはゲーム中至る所に転がっている死体からソウルを採取する必要がある。
 
=== アイテム ===
;[[アーマー]](緑)
:プレイヤーのアーマー度を100%にすることができる。アーマーを装備することによってプレイヤーの防御力を上げることが出来る。アーマー(青)は200%増加できる。敵の攻撃を受けることでアーマーの数値が減る。
;スティムパック
:救急箱。ライフを10%(DOOM3では15%)回復するアイテム、いたる場所に配置されている。25%回復のタイプもある。
;ヘルスポーション
:青い瓶。ライフを1%回復する。ライフが100%ある場合はこれをとると1%上昇する。最大200%まで。
;アドレナリン
:一定時間スタミナが減少しなくなる。
;バーサーカー・パック
:黒い救急箱。入手するとライフを100%回復し、パンチの威力が飛躍的にアップする。その後一定時間は画面が若干赤くなってしまう。よく勘違いされがちだが画面が正常に戻っていてもそのレベルの間は効果が持続する。3では登場数が非常に少なく効果も一時的になったが、その分、強敵であるヘルナイトですら1~2発で倒せるほどの威力を持ったパンチが繰り出せるようになるほか、使用中は移動スピードも上がる。リブート版では武器が使えなくなる代わりに全ての攻撃が特殊なグローリーキルに変化する。
;[[バックパック]]
:携帯中の[[弾薬]]の保有数を増加させるアイテム。
;コンピューターマップ
:入手すると、現在のレベルの全てのマップが表示される。
;[[ナイトビジョン]]
:2分間だけ画面が明るくなり、暗闇の中でも視界を確保することが可能。
;鍵
:目標地点まで必要なアイテム。赤、青、黄の三色が存在し、色が一致している扉のロックを解除するために必須となる。カードキーと髑髏の形をしたスカルキーの2つのタイプが存在する。
;スピリチュアルアーマー
:アーマーの耐久値が100%の状態で入手すると1%だけ上昇するヘルメットに似た形状のアイテム。3では5回復でMAX120の「アーマーシェイド」が登場。
;対放射能スーツ
:一定時間硫酸(Nukage Pool)の上を移動してもダメージを受けなくなる。
;消える玉(Blur Artifact)
:赤い目玉のような玉。一定時間透明になり、敵の飛び道具による攻撃の命中率が下がる。
;不死身の玉(Invulnerability)
:緑色の髑髏のような玉。一定時間無敵になるが、その間は画面が白くなってしまう。
;生命の玉(Soul Sphere)
:青い人面のような玉。ライフが100%増加する。
;輝く玉(Megasphere)
:怪物のような顔の玉。ライフとアーマーが一気に200%になる。
;フラッシュライト
:3から登場、DOOM3は暗所が非常に多いため必須アイテムとなっている。これを武器としてモンスターを殴ることも出来る。BFG Editionでは武器として使えなくなった代わりに、他の武器を装備中でも使用できるようになっている。
 
== モンスター ==
一部のモンスターは火星基地に住んでいた人間が、地獄にいたモンスターの手によって、改造されたり寄生されたものが多い。
 
=== DOOMから登場 ===
; ゾンビ兵士(Zombieman)(DOOM3ではZ-Sec Guard)
: 全シリーズに登場。1と2ではピストルと同等の攻撃力を持つアサルトライフルに類似した武器で攻撃してくる。ピストルで簡単に倒せるほど弱かったが、3になると元海兵隊の能力があるためか知能が多少高く、ショットガンやマシンガンで武装したタイプも登場し、それぞれ容姿も異なっている。物陰や死角から攻撃してくるようになったため、ゾンビ軍曹に匹敵する戦闘力を持っている。また、数は少ないが防弾シールドを装備しこちらの攻撃を防ぐタイプも存在する。
:; ゾンビ軍曹(Shotgun guy)
:: 1と2に登場するゾンビ兵士の強化版。ゾンビ兵士と比べると体力もやや高く、スキンヘッドで黒いアーマーを装備しており、ショットガンで武装している。3では登場しないが代わりにショットガンを装備したタイプのゾンビ兵士が存在する。
:; ゾンビコマンド(Heavy weapon dude)(DOOM3ではCommando Zombie)
:: 2から登場。スキンヘッドで髭面、赤いアーマー、背中には弾薬補給用のバックパックを装備した屈強なゾンビ。体力は高く、命中率の高いチェーンガンを乱射する。近距離では脅威と成り得るが、間合いを取ってショットガンなどの強力な武器で攻撃すれば容易に倒せる。3では機械的なゴーグルとヘルメットを装着した改造人間のような容姿をしており、足早で攻めてきてキックを浴びせてきたり触手で攻撃してくるほか、旧作同様チェーンガンを装備したタイプもいる。
:; [[ナチス|ナチス隊員]](Wolfenstein SS)
:: 2の隠しステージに登場する[[親衛隊 (ナチス)|親衛隊]]兵士。ゾンビコマンドと同等の能力を持っているが知能はこちらがやや賢い。アサルトライフルで武装している。元は『Wolfenstein 3D』に登場した敵キャラクター。
:; ゾンビ(Zombies)
:: 3に登場。火星基地で働いていた研究員や整備員の変わり果てた姿。銃などの武器を持たず素手や鉄パイプもしくは工具などで襲い掛かってくるが、動きはやや緩慢でさして強くはない。「HELL」のマップでは服を着ていない亡者のようなタイプが登場する。
:; チェーンソー・ゾンビ(Chainsaw Zombie)
:: 3に登場。チェーンソーを装備した上半身裸で筋肉質の屈強なゾンビ。他のゾンビに比べると登場数は少ない。
:; ポゼスド(Possessed)
:: DOOM(2016)で登場、旧シリーズのゾンビに相当する敵。元人間であり海兵隊員、科学者、整備士、警備員、作業員など生前の職業によってそれぞれ外見的特徴が異なる。
:; アンウィリング(Unwilling)
:: DOOM(2016)で登場。ポゼスドが地獄に落ちた姿。能力に差異はない。
; インプ(Imp)
: 全シリーズ登場。両肩や胸、膝に鋭い刺が生えている悪魔。火炎弾を投げつけてきたり、近距離だと爪で切り裂いてくる。3ではいきなり飛びついてくることもあり最も多く出現するモンスターのひとつ。64版では'''ナイトメア・インプ(Nightmare Imp)'''という青い半透明のタイプも存在する。
; デーモン(Demon)
: 全シリーズ登場。ピンクの皮膚に巨大な顎を持った牛の様な悪魔。強力な牙でプレイヤーに襲いかかってくる。3では'''ピンキーデーモン(Pinky Demon)'''と言う名前で登場し、外見も変わり4足歩行で、下半身が機械化されている。DOOM(2016)、DOOM Eternalでは'''ピンキー(Pinky)'''という名前で登場。
:; スペクター(Spectre)
:: 全シリーズ登場。透明に近い姿をしたデーモン。それ以外の能力はデーモンと同じ。PS版では緑色の強化タイプも存在する。
; ロストソウル(Lost Soul)
: 全シリーズ登場。浮遊する二本角の髑髏。炎をまとっており、猛スピードで体当たりしてくる。3では後頭部が機械化された生首のようなデザインに変更されており、上下に浮遊するようになったため非常に狙いにくくなった。
; カコデーモン(Cacodemon)
: 全シリーズ登場。浮遊する[[単眼]]の巨大な顔だけの悪魔。電撃弾を吐く。登場作品によってはデザインが異なっており、64版では両腕があり、手首に鎖をつけている。3では剥き出しの脳に鋭い四つ目を持つデザインになっている。
; バロン・オブ・ヘル(Baron of Hell)
: 全シリーズ登場。山羊のような頭と、赤い屈強な肉体を持つ大柄な悪魔。エネルギー弾を発射したり、近距離では鋭利な爪で引っ掻いてくる。1のみ第1エピソードのボスキャラとして登場した。
; サイバーデーモン(Cyberdemon)
: 1、3、DOOM(2016)でボスとして登場。最強のモンスター。巨大な[[サイボーグ]]の悪魔で、強力なロケットランチャーが武器。3では従来のタイプとは違ってよりメカが強調されたデザインになっており、非常に巨体で10メートルほど高さがある、ロケットランチャーをプレイヤーに対して容赦なく連射してくる。また、迂闊に近づくと踏み潰され即死してしまう。
: DOOM Eternalでは'''タイラント(Tyrant)'''という名前で普通の敵として登場。
; スパイダー・マスターマインド(Spider Mastermind)
: 1とDOOM(2016)でラスボスとして登場。機種によっては「'''スパイダー・デーモン(Spider Demon)'''」という名前で登場する。頭脳がむき出しの身体に、クモの様な機械の四本足を持つ、サイバーデーモンに匹敵する力を持つ巨大なサイボーグモンスター。内蔵されたスーパーチェーンガンが武器。3には登場しないが、アートギャラリーにはこのモンスターらしき[[コンセプトアート]]が、未使用キャラとして収録されている。
 
=== DOOM 64から登場 ===
; マザーデーモン(Mother Demon)
: 64版に登場するラストボス。モンスターを生み出す母体であり、四本腕を持つ異形の怪物。地を走る炎や、火炎弾を一度に数発放って攻撃してくる。
 
=== DOOM IIから登場 ===
; ペイン・エレメンタル(Pain Elemental)
: 2に登場。苦痛の精霊。外見はカコデーモンにやや似ているが、より大きな目と、二本の小さな腕が生えている。ペインエレメンタル自体は攻撃能力を持たず、浮遊しつつ口からロストソウルを吐き出す。64版では若干強化されており、2つの口を持ち、ロストソウルを同時に2匹吐き出してくる。3やDOOM(2016)には登場しなかったが、DOOM Eternalには登場。
; アラクノトロン(Arachnotron)
: 2に登場。小柄なスパイダーマスターマインドといった感じのモンスター。PS版のマニュアルには「機械と生物を融合する科学を悪用して生み出された怪物」と解説されている。プラズマライフルが武器。64版ではプラズマライフルが2連装になっており、強化されている。3やDOOM(2016)には登場しなかったが、DOOM Eternalには登場。
; マンキュバス(Mancubus)
: 2から全作に登場。肥満の体躯を持ち、両腕にキャノン砲を装備したモンスター。巨体で動きは緩慢な反面、耐久力は高く、火炎弾を連射してくる。3では象のような姿をしており、キャノン砲で殴打する攻撃が追加された他、中ボスとしても登場する。
:; サイバーマンキュバス(Cyber-Mancubus)
:: DOOM(2016)、DOOM Eternalで登場。強化されたマンキュバスで、腐食性の胆汁を噴射する。
; リバナント(Revenant)
: 2から全作に登場。レブナントとも言う。鎧を纏った骸骨のモンスター。3では透明の肉体を持ち、骨が透けて見えているというデザインになっている。両肩のロケットランチャーからホーミングミサイルを放つ。近距離では殴打による近接攻撃を行う。3ではホーミング弾を撃ち落としたり軌道を逸らすことが可能になったが、誘導能力はかなり高いため狙って撃ち落とすのは難しい。
; ヘルナイト(Hell-Knight)
: 2から全作に登場。バロンの弱体化版。バロンとは容姿、攻撃力こそ差異は無いが、体色、鳴き声が異なる他、耐久力がバロンよりも低い。3では外見が大きく変化しており、エネルギー弾を掌から発射する点は変わらないが、BFG9000の一撃にすら耐えられるほどの高い耐久力を誇り、勢いよく突進したり強力な腕力で投げ飛ばしてくるなど、前作よりもはるかに手強い敵となっている。拡張パックには上半身で浮遊したり、無敵になる等の能力を持つ'''ハンター・ヘルナイト(Hell Hunters)'''がボスとして3体登場する。
; アーチバイル(Arch-Vile)
: 2と3に登場。痩躯だが、死んだ敵を蘇らせたり、視界内にいるプレイヤーを確実に炎で遠隔攻撃する魔法を使う強力な悪魔。3では能力が変わっており、他のモンスターの召喚能力を持つほか、地を走る高威力の炎を放つことができる。DOOM(2016)には未登場だったが、DOOM Eternalには登場。
 
=== DOOM 3から登場 ===
; [[レイス]](Wraith)
: 3に登場。カマキリのような腕をした小柄のモンスター。テレポート能力を持ち、独特の音と共にプレイヤーの至近に近づいてくる。
; マゴット(Maggot)
: 3に登場。双頭の怪物。接近攻撃をしてくるだけだが集団で襲い掛かってくることが多く、低い姿勢から攻撃してくるため近づかれると厄介な存在。
; ティック、トライト(Tick,Trite)
: 3に登場。人面にクモの様な脚が生えた小型の敵。一体一体は弱いが大抵の場合集団で現れる。
; ケルビム(Cherub)
: 3に登場。羽が生えた赤ん坊の様なモンスターだが飛行は出来ず、羽を使って飛びついてくる形で攻撃してくる。
; ヴァイガリー(Vagary)
: 3に登場したボス。女王蜘蛛の様なモンスター。ティックなどの蜘蛛モンスターの親玉でもある。鋭い足爪でプレイヤーに引っかいてくる上にいたるところに転がっている棘のついた物体を投げたりプレイヤーに向かって蹴り飛ばしてくる。終盤では雑魚として登場。
; ガーディアン(Guardian)
: 3の「HELL」で登場するボス。二本角の巨獣。両手が棘付き鉄球のようになっており、全方向から発射される火の玉で攻撃してくる。'''シーカー'''と言うモンスターを召喚しプレイヤーの居場所を感知して攻撃してくる。「Lost Mission」ではよく似た個体がラストボスとして登場するが、こちらはシーカーを召喚しない。
; セビアス(Sabaoth)
: 3に登場したボス。主人公の上官であるケリー軍曹が変わり果ててモンスターとなった姿。下半身がキャタピラになっているサイボーグで、右側にロボットアームがあり左側にBFG9000を装備している。
; メレディクト(Maledict)
: 3の最後に登場した翼竜型のモンスター。Resurrection of Evilでのラストボス。口の中にベトルーガー博士の顔があるが、地獄の悪魔と契約したのか自ら姿を変えたのかは不明である。隕石を降らせたり、フォーガットンを召喚してくる。
; ヴィルガー(Vulgar)
: 拡張パック『DOOM3:Resurrection of Evil』に登場するモンスター。青い光弾を放つインプの強化版で、映画「[[エイリアン (映画)|エイリアン]]」シリーズに登場するエイリアン・ウォーリアーのような外見を持つ。耐久力や俊敏性が強化されており、低い姿勢でこちらの攻撃をかわしながら接近してくるなどインプよりも格段に手強くなっている。
; ブルーサー(Bruiser)
: 拡張パックに登場。二本角に、口が[[モニター]]になっている奇抜な外観を持つサイボーグモンスター。巨体でマンキュバスと同じく両手がブラスターになっており、強力なレーザー弾を放つ。
; フォーガットン(Forgotten)
: 拡張パックに登場。浮遊する髑髏のモンスターで、旧作のロストソウルに近い姿をしている。
; ハンター・ヘルナイト(Hunter Helltime)
: 拡張パックのボス。プレイヤーが序盤ステージで戦うボスモンスター。上半身のみで下には火の玉によって浮遊している。瞬間移動が出来る。
; バーサーク・ハンター(Hunter Berzerk)
: 拡張パックのボス。全身から炎を燃えあがらせ強力な火の玉を発射して来たり、手から棘の様な物を出して突進してきたりする。
; インブルナベリティ・ハンター(Invulnerability Hunter)
: 拡張パックのボス。全身から青い電流が流れているモンスター。
 
=== DOOM(2016)から登場批判 ===
本作が発売された当時は、前年に発売された『[[モータルコンバット]]』をはじめとするゲームにおける残酷表現が問題視されていた{{R|4Gamer.net20161105}}。日本のパソコン雑誌[[INTERNET magazine|インターネットマガジン]]内の特集記事の中においても、爽快感や面白さについて触れると同時に、残酷表現についても指摘し、子どもに見せるべきではないとしている{{R|IM114}}。
; ヘルレーザー(Hell Razer)
また、本作に用いられていた[[ハードロック]]のBGMや悪魔をモチーフとしたデザインから[[反キリスト]]が連想されることもあった{{R|4Gamer.net20161105}}。
: DOOM(2016)で登場。耐久力に優れる。レーザーで遠距離から攻撃してくる。
さらに、1999年に発生した[[コロンバイン高校銃乱射事件]]の実行犯が本作のファンだったことが報じられた<ref>{{Cite web|title=ジョイスティックが暴力の引き金に?|WIRED.jp|url=https://wired.jp/2000/04/26/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%81%8C%E6%9A%B4%E5%8A%9B%E3%81%AE%E5%BC%95%E3%81%8D%E9%87%91%E3%81%AB%EF%BC%9F/|website=WIRED|date=2000-04-26|accessdate=2020-06-03}} - 原文:{{Wayback|url=http://www.wired.com/news/culture/0,1284,35863,00.html|title=Study: Joysticks Lead to Mayhem|date=20000511063155}}</ref>結果、本作は若者に害を及ぼす「殺人シミュレータ」とみなされ、FPSそのものが銃乱射事件と結び付けられた<ref name="4Gamer.net20161105">{{Cite web|title=【Jerry Chu】タブーがなければ刺激がない|url=https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20161031126/|date=2016-11-05|website=www.4gamer.net|accessdate=2020-06-03|publisher=Aetas|lauthor=ジェリー・チュウ}}</ref>。
; サモナー(Summoner)
: DOOM(2016)で登場。ワープで移動する。他のデーモンの召喚が可能で、障害物を貫通する攻撃を仕掛ける。
; ヘルガード(Hell Guards)
: DOOM(2016)で登場したボス。バリアを張りなから戦う。作中に3体現れる。
 
また、本作が仕事に対する重大な脅威となり、オンライン対戦やシェアウェアのダウンロードによってネットワークが妨げられたとするいくつかの報告書が存在しており、実際これらの問題のためにインテルやカーネギーメロン大学ではわざわざ勤務時間中のゲームプレイを禁止しなければならなくなったとされている。
=== DOOM Eternalから登場 ===
; ガーゴイル(Gargoyle)
; ドレッドナイト(Dread Knight)
; マローダー(Marauder)
; ガーゴイル(Gargoyle)
; ウィップラッシュ(Whiplash)
; ドゥームハンター(Doom Hunter)
; グラディエーター(The Gladiator)
; カーン・メイカー(Khan Maykr)
 
== 関連商品 ==
301 ⟶ 92行目:
* Infernal Sky
* Endgame
{{Main|Doom (小説シリーズ)}}
 
=== 映画 ===
*『[[DOOM (映画)|DOOM/ドゥーム]]』 (2005年[[アメリカ合衆国|アメリカ]]・[[チェコ]])
**監督:[[アンジェイ・バートコウィアク]]
**製作総指揮:ジョン・D・スコフィールド
**脚本:デビット・キャラハム、[[ウェズリー・ストリック]]
**音楽:[[クリント・マンセル]]
**出演:[[カール・アーバン]]、[[ザ・ロック (プロレスラー)|ザ・ロック]]、[[ロザムンド・パイク]]、他
*DOOM3を原作として製作された。
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}|refs=
<ref name="IM114">[[#IM|「すごいネットワークゲームがやって来た!DOOM」、『インターネットマガジン』,p.114.]]</ref>
}}
 
== 参考文献 ==
;雑誌記事
* {{Cite journal|和書|author=[[片山裕]]|date = |year =1994 |month =10 |title =すごいネットワークゲームがやって来た!DOOM|journal =インターネットマガジン |volume = |issue =1994年10月号|pages = 113-116|publisher =[[インプレス]]|location = |issn = |doi = |naid = |pmid = |id = |url =http://i.impressrd.jp/files/images/bn/pdf/im199410-113-doom.pdf |format =PDF|accessdate =2020-06-04 |quote =|ref=IM }}
 
== 外部リンク ==
* [http://www.idsoftware.com/en-gb メーカー公式サイト]
 
* [http://marketplace.xbox.com/ja-JP/Product/DOOM/66acd000-77fe-1000-9115-d80258410824 DOOM - Xbox.com]
** [http://marketplace.xbox.com/ja-JP/Product/DOOM-II/66acd000-77fe-1000-9115-d802584109b6 DOOM II - Xbox.com]
** [http://www.xbox.com/ja-JP/Marketplace/Product/doom3bfg/home DOOM 3 - Xbox.com]
** [http://www.bethsoft.com/ja/games/doom 日本語版メーカー公式サイト]
{{DEFAULTSORT:とううむ}}
[[Category:1993年のコンピュータゲーム]]