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'''スプライセオソーム'''(Spliceosome)({{lang-en-short|Spliceosome}})は[[タンパク質]]と[[リボ核酸|RNA]]の複合体で、[[転写 (生物学)|転写]]された[[mRNA前駆体]]から[[イントロン]]を取り除いて成熟RNAにする機能を持つ。この過程は[[Pre-mRNA スプライシング]]と呼ばれる。
{{改名提案|スプライセオソーム|date=2020年6月}}
'''スプライソソーム'''(Spliceosome)は[[タンパク質]]と[[リボ核酸|RNA]]の複合体で、[[転写 (生物学)|転写]]された[[mRNA前駆体]]から[[イントロン]]を取り除いて成熟RNAにする機能を持つ。この過程は[[Pre-mRNA スプライシング]]と呼ばれる。
 
それぞれのスプライセオソームは、5つの[[核内低分子リボ核タンパク質]](snRNP)といくつかのタンパク質因子から構成されている。
 
スプライセオソームを構成するsnRNPはU1、U2、U4、U5、U6と名づけられ、RNA-RNA間相互作用やRNA-タンパク質間相互作用に関係している。snRNPのRNA部分は[[ウリジン]]に富んでいる。
 
mRNA前駆体はスプライセオソームに認識され、再配列を起こさせる特異的な配列を持っている。これは、5'末端スプライス部位、分岐点配列(BPS)、ポリ[[ピリミジン]]領域、3'末端スプライス部位からなっている。スプライセオソームはイントロンの除去を触媒し、[[エクソン]]同士を連結させる。
 
イントロンは、5'末端側にGTの配列、3'末端側にAGの配列を持つ場合が多い<ref>田村隆明・山本雅著 『分子生物学イラストレイテッド』 羊土社 2009年3月10日第3版発行 ISBN 9784758120029 p.148 </ref>。3'末端側には他に様々な長さのポリピリミジンもあり、3'末端やBPSに補因子を引き寄せる働きをしている。BPSには、スプライシングの初期段階に必要になる保存された[[アデノシン]]残基がある。
 
==選択的スプライシング==
[[選択的スプライシング]]は[[真核生物]]にとって[[遺伝的多様性]]を高めるための重要な手段である。このようにしてできたスプライシングバリアントは、[[ヒトゲノム]]の中の遺伝子がタンパク質数と比べて少ないことを説明できる。長年の間ヒトには10万個ほどの[[遺伝子]]があると見積もられてきたが、[[ヒトゲノム計画]]によって実際には2万個程度の遺伝子しかないことが明らかとなっている。1つの遺伝子が3万8000通りもの異なるmRNAにスプライシングされることがあると言われている。
 
== 出典 ==