「未来の二つの顔」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
→あらすじ: 説明を整理 |
|||
3行目:
『'''未来の二つの顔'''』(みらいのふたつのかお, 原題 ''The Two Faces of Tomorrow'')は、[[ジェイムズ・P・ホーガン]]による[[サイエンス・フィクション|SF小説]]。1979年に発表された。
高度な知性を持ったコンピュータが人類に対して反乱を起こす[[フランケンシュタイン・コンプレックス]]を主題としたSF小説や映画は多くあるが、そのほとんどは現実のコンピュータ工学の成果や実情に基づかないファンタジーであった。本作は「人格や意志を持たないコンピュータ([[人工知能]])がなぜ人類に対して反乱を起こすのか」という古くからある命題に対して、コンピュータ工学的に裏付けられた合理的な解釈を与えている。人工知能に関する漠然とした
謝辞が人工知能学界の大御所であるマーヴィン・ミンスキーに捧げられていることから、現実の人工知能研究による学問的知見が豊富にバックグラウンドとして与えられていることが判る。それが本作を過去の類似作にはないハードSFとして特徴付けている。
また、未来予測的なデバイスも多く登場
== あらすじ ==
[[人類]]が[[月|月面]]にまで生活圏を広げた未来、地球圏では高度な推論能力を持つAI搭載コンピュータであるHESPERによる複合[[コンピュータ]]ネットワーク(タイタン・ネットワーク)が人類の生活の隅々まで入り込んで、人間の生活の便宜を図っていた。
ある日、月面の[[掘削]]工事現場が、[[マスドライバー]]から打ち出された岩石で爆撃されるという事故が起きる。調査の結果、工事担当者が丘陵を掘削する工事の立案と施工を推論コンピュータHESPERに命じるにあた
これは、人工知能の推論には、人間
人類はHESPERの推論プログラムが単純であることが原因であると考え、より進んだ次世代の推論プログラムであるFISEに置き換える事で対応しようとする。既に人類社会はHESPERに依存しており、それ以前の世代のシステムに戻すことは論外であった。
しかし、HESPERの開発責任者であるダイアー博士は、次世代の推論プログラムに基づく人工知能は学習によって自分自身を改変できることから、機能維持のために自己保存機能を有するようになり、いずれは自身の機能維持に必要なリソース配分を優先して人間の命令に背
このミニ地球に、不測の事態に備えて実験に携わる科学者と軍人を住民として居住させ、最悪の事態に備えた最終防護策をコロニーの深奥部に密かに仕組んだうえで、次世代人工知能を制御コンピュータとする次世代ネットワーク「[[スパルタクス]]」を構築して
▲竣工したばかりのコロニーは独立したエネルギープラント、コロニー全体を保守する部材・機材を生産できる産業プラント、各種作業用の小型[[ロボット|ドローン]]とその生産ライン、人類のための食料プラント、広大な生活空間を備えた地球社会のミニチュア版であった。
▲このミニ地球に次世代人工知能を制御コンピュータとする次世代ネットワーク「[[スパルタクス]]」を構築して人類社会の管理を委ねると同時に、意図的にそのジョブを妨害して対立を引き起こすことで、コロニーの制御を人間とスパルタクスで奪いあう戦争状態を作り、どちらが最終的な主導権を握るかを実験する。
▲そして、人間とスパルタクスの、軍隊とドローンの群れの戦争が始まる。
== 漫画版 ==
|