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'''ブラジキニン'''(bradykinin, BK)とは、[[ペプチド|ノナペプチド]](9個のアミノ酸が連なった分子)であり、血圧降下作用を持つ[[オータコイド|生理活性物質]]の1種である。[[キニノーゲン]]から血漿[[カリクレイン]]や[[トリプシン]]によって作られる。構造は[[アルギニン|Arg]]-[[プロリン|Pro]]-[[プロリン|Pro]]-[[グリシン|Gly]]-[[フェニルアラニン|Phe]]-[[セリン|Ser]]-Pro-Phe-Arg-OH。[[肺]]に存在する[[キニナーゼ]]([[アンジオテンシン変換酵素]])により分解される。[[カリジン]]とともに[[プラスマキニン]](血漿キニン、単にキニンとも)に分類される。ヘビの毒の1種はキニノーゲンからブラジキニンを作り出す酵素を持ち、それにより動物の血圧を下げる。降圧作用のほかに、[[神経]]細胞に作用して痛みを感じさせる物質でもある。また、炎症の発生にも関与しているなど多彩な作用を有する。発痛作用はPGE<sub>2</sub>により増強される。
 
Rochaらが、血中にヘビ毒が入ると血圧低下と腸管収縮を引き起こす物質が産生されることを発見し、ギリシア語の”brady(遅い)”と”kinin(運動)”をつなぎ合わせて命名した<ref name=":0">{{Cite journal|和書|author=岩本和真,秀道広|date=2017|title=ブラジキニン(Bradykinin)|journal=アレルギー|volume=66|issue=6|pages=813-814|publisher=日本アレルギー学会|ref=harv|doi=10.15036/arerugi.66.813}}</ref>。1960年になると、ブラジキニンのアミノ酸配列が解明され、ブラジキニンは血漿および組織におけるカリクレイン―キニン系で産生され、循環調節・血管拡張・浮腫・炎症・痛みといった多くの生理的役割を果たすことが分かっている<ref name=":0" />。発痛作用はPGE<sub>2</sub>により増強される。
 
== 脚注 ==
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== 関連項目 ==