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[[Image:Double carder.JPG|thumb|right|300px|19世紀の自動ダブルカード機]]
'''梳綿'''(そめん・りゅうめん)とは、繊維関連の用語で、採取した[[繊維]]を櫛で均して、繊維方向が揃った綿状の塊にする作業である。'''カーディング'''、'''カード処理''' (Carding) ともいう。
 
繊維は採取した状態のままか、あるいは水洗してから梳綿される。さまざまな繊維が梳綿でき、一般的には[[綿]]、[[ウール|羊毛]]、[[オヒョウ (植物)|靭皮]]などに使用されることが多い。その他、[[イヌ|犬]]毛、[[リャマ]]の毛、ソイシルク(soy silk、[[ダイズ|大豆]]から作られた繊維)などにも使える。[[亜麻]]などカード処理できない繊維もある。
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[[1748年]]、[[イングランド]][[バーミンガム]]の[[ルイス・ポール]] ([[:en:Lewis Paul|en]]) が手動式カード機を発明した。短いワイヤーを植えた平面カード機を、シリンダーの周りに巻いたものだった。[[ダニエル・ボーン]] (Daniel Bourn) は同じ年に似た構造の装置の特許を取って、おそらく[[レミンスター]] ([[:en:Leominster]]) で生産に使われたが、[[1754年]]に火災で焼失している<ref>A. P. Wadsworth and J. de L. Mann, The Cotton Industry and Industrial Lancashire (Manchester University Press 1931), 419-448. </ref>。
 
[[リチャード・アークライト]]と[[サミュエル・クンプトン]] ([[:en:Samuel Crompton|en]]) は、さらに改良された装置を発明した。アークライトは[[1775年]]、水力紡織機<ref>奥山修平の『技術史千一夜物語』 [http://www.ne.jp/asahi/okuyama/techis/1001/Arkwright-1.html アークライトの水力紡績機] 2007.12.15.閲覧</ref> ([[:en:Water frame|en]]) に関する2つめの特許を出願し、その中でカード機についても説明されていたが、[[進歩性]]がないとの理由で拒絶査定されている<ref>R. S. Fitton and A. P. Wadsworth, The Strutts and the Arkwrights 1758-1830: a Study in the Early Factory System (Manchester Univ. Pr. 1958), 65-80. </ref>。
 
[[1780年代]]以降、カード機は[[イングランド]]や中部[[ウェールズ]]の水車に次々と組み込まれていった。ウェールズで最初に導入されたのは[[1789年]]、[[メイファド]] ([[:en:Meifod|en]]) 付近にある[[ドラブラン]] (Dolobran) 村であった。これらの紡績用カード機は、とりわけ[[ウェールズ]]の[[フランネル]]工業に多用された<ref>J. Geraint Jenkins, ''The Welsh Woollen Industry'' (Cardiff 1969), 33-4. </ref>。