「安全工学」の版間の差分

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== 歴史 ==
イギリスの[[産業革命]]は[[石炭]]によってもたらされたことはよく知られているが、石炭を採掘するのは20世紀の後半まで[[危険]]な作業であった。かつてのイギリスでも[[露天掘り]]ではなく[[坑道]]による石炭採掘であったため、[[落盤]]や[[酸素欠乏症|酸素欠乏]]などの事故に常に悩まされていた。このため、石炭採掘に関わる鉱夫(こうふ)は酸素欠乏や有毒ガスに敏感に反応する鳥(カナリヤなど)を籠に入れて坑道内に連れて行き、カナリヤが[[失神|気絶]]または[[死亡]]することによって危険を事前に察知し、その場を離れて被害を免れた。
 
20世紀の後半になると、装置や機械器具は大型かつ生活に密着したものとなり、[[原子力発電所]]や[[飛行機]]等の事故など、1つの[[ヒューマンエラー]]で多くの人命が一度に失われるような大規模な[[事故]]や、大災害となりうる事故(いわゆる「重大インシデント」)が発生するようになった。特にアメリカにおける航空機事故の調査から安全工学が発展した結果、[[ヒューマンエラー]]などの個人的な資質の問題点よりも、[[安全教育]]や装置やシステム、操作方法などの見地からヒューマンエラーを回避するための調査・改善に重点が置かれるようになった(詳しい内容については[[航空事故#事故調査]]を参照)。[[フールプルーフ]]や[[フェイルセーフ]]などのように、人的エラーを起こしえないよう設計されるようにもなった。(現実には安全装置を解除しフェイルセーフが無効となり事故が起こるようにもなっている。)