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|出典 = {{ICSC-small|1063}}
}}
'''テレビン油'''(テレビンゆ、{{Lang-en-short|turpentine}})は、[[マツ科]]の[[樹木]]の[[チップ]]、あるいはそれらの樹木から得られた[[松脂]]を[[水蒸気蒸留]]することによって得られる[[精油]]のこと<ref name=":0">{{Cite web|title=テレビン油、テレピン油|url=https://dictionary.jlia.or.jp/detail.php?id=1206|website=JLIA皮革用語辞典|accessdate=2020-09-26|publisher=一般社団法人 日本皮革産業連合会}}</ref>。'''松精油'''、'''テレピン油'''<ref name=":0" />'''、ターペンタイン'''ともいう。
 
== 分類 ==
テレピン油は製法によっていくつかに分類されている<ref>{{Cite journal|author=雨宮 登三, 八田 力二郎, 坂本 四郎|year=1950|title=α-ピネンの利用に就て|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/jie1922/29/5-6/29_5-6_121/_article/-char/ja/|journal=燃料協会誌|volume=29|issue=5-6|page=121|DOI=10.3775/jie.29.121}}</ref>
* ガム・テレピン油 - 松脂の水蒸気蒸留によって得られたもの。
* ウッド・テレピン油 - マツ科の樹木のチップを水蒸気蒸留あるいは[[乾留]]することで得られたもの。
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== 性状・成分 ==
ほぼ無色から淡黄色の[[液体]]で、亜硫酸テレピン油以外は主にα-[[ピネン]]とβ-ピネンを成分とする<ref name=":0" />。この2つの成分の比率や[[光学純度]]は原木の種類によって違いがある。亜硫酸テレピン油は、他のテレピン油と異なり''p''-[[シメン]]を主成分としている。空気中で徐々に[[酸化]]されて[[粘性]]が高くなり、やがて樹脂状となる。
 
== 用途 ==
[[塗料]]や[[ワニス]]などの[[溶剤]]として利用されるほか、[[医薬品]]の成分としても用いられている<ref name=":0" />。[[化学工業]]においては、[[リナロール]]など他の[[モノテルペン]]化合物の原料として使用されている。[[美術]]の分野では、[[油絵具]]の薄め液・画用液として用いられる。珍しいところでは[[フランス]]が開発した[[ロケット]]である[[ディアマンロケット|ディアマンA]]の第一段エンジン用ロケット燃料として用いられた。
 
江戸末期に制作された石橋の傑作・「[[通潤橋]]」には、松の葉や枝を煮立てて抽出した松汁が、水道石管の継ぎ目の水漏れを防ぐ補修用「[[漆喰]]」の材料として使われた。これは、松の油が、水をはじき、まだ固まっていない漆喰が溶け出さないよう保護するためだと考えられている。
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== 脚注 ==
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== 参考文献 == -->