「于山国」の版間の差分

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{{韓国の事物|
|title=于山国
|picture=
|alphabet-type=[[文化観光部2000年式|ローマ字転写]]
|alphabet=Gwaneumdo
|hangeul=우산국
|hanja=于山國
|hiragana=うざんこく
|katakana=ウサングク
}}
 
'''于山国'''(うざんこく、{{lang-ko|우산국}}、{{lang-en|''Usan-guk'', or the ''State of Usan''}}
'''于山国'''(うざんこく)は、現在の[[鬱陵島]]を領土とし、太古に存在支配していたとされる古代である。現存する朝鮮半島に残るの文献い史書、『[[三国史記]]』(1145年)登場する。『三国史記』「新羅本紀」には、[[512年]]于山国が朝鮮本土の[[新羅]]により服属させられたとの記録がある。り、[[11世紀]]初頭には[[女真]]の海賊の侵攻によって滅び大きな打撃を受けたと考えらている。[[史料]]が少なく、記載も寡少なため「于山国」の詳細はよく分かっていない。ただし、「于山」及び「于山島」の名称は朝鮮の史書・地理書・地図に数多く登場する。(→ 「[[于山島]]も参照)
 
== 『三国史記』に登場する于山国 ==
[[ファイル:Usan Ullengdo.gif|thumb|『[[三国史記]]』巻四「新羅本紀」。于山国に関する部分]]
[[1145年]]に編纂された[[朝鮮半島]]に残る最古の[[文献資料 (歴学)|文献資]]、『[[三国史記]]』によるとれば、太古の[[日本海]]上に誕生した[[島]]であったが[[三国時代 (朝鮮半島)|三国時代]]の[[512年]]に朝鮮半島南東部にあった[[新羅]]の[[異斯夫]](いしふ)将軍の計略によって服属させられたとしている。
 
=== 于山国のことが記されている『三国史記』原文 ===
『三国史記』巻第四 新羅本紀 智證麻立干紀
{{quotation|
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=== 解説 ===
このように、于山国の別名が鬱陵島であることを明確に述べており、[[6世紀]]に于山国が新羅の属国となったことが史実であるとしても、新羅は必ずしも于山国を直接支配しているわけではないことがうかがえる。また、『三国史記』編纂時期より500年も前のできごととして記しており、「愚かで凶暴」「獅子の像に、恐れ慄きすぐに降伏した」などの記述は于山国の人々ないし鬱陵島民に対する強い差別感を示す内容となっている。
 
== 「于山」の名が残る朝鮮の古地図 ==
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</gallery>
 
== 日本と韓国の間で領土問題となっている竹島領有権主張との関係 ==
{{mainSee also|于山島|竹島|竹島問題}}
[[大韓民国|韓国]]では古文献や古地図に登場する「于山島」を現在の[[竹島]]と解釈しているためおり、[[三国史記]]の記述にある「于山国」の領域を[[鬱陵島]]と[[竹島 (島根県)|現在の竹]](韓国名、[[独島]]としている。ただし、三国史記の記述には鬱陵島以外の島のことは記されていない。) 三国史記では512年に于山国が[[新羅]]に服属したとあるため、韓国は現在の竹島(韓国名:独島)は512年から以来、韓国・朝鮮領になっていると主張している。
 
朝鮮国王が国家統治の際、手もとにおき百科事典のように参照した1808年刊行の『万機要覧』には、
 
{{quotation|
輿地志に曰く、鬱陵島と于山島は皆于山国の地であり、于山島は倭人のいうところの松島である<ref name=kim121 />。
}}
との文言がある<ref name=kim121>[[#金|金 (2007)pp.121-123]]</ref>。これは、韓国では于山島が「独島」であることを明白に示したものであるとの理解が示されている<ref name=kim121 />。
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
 
=== 注釈 ===
{{Reflist|group=注釈}}
 
=== 出典 ===
{{Reflist}}
 
== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書|author=[[内藤正中]]・[[金柄烈]]|year=2007|month=4|title=史的検証 竹島・独島|publisher=岩波書店|isbn=978-4-00-023774-1}}
** {{Cite book|和書|author=内藤正中|year=2007|chapter=第1部 竹島の歴史|title=史的検証 竹島・独島|publisher=岩波書店|isbn=978-4-00-023774-1|ref=内藤}}
** {{Cite book|和書|author=金柄烈|year=2007|chapter=第2部 独島の歴史|title=史的検証 竹島・独島|publisher=岩波書店|isbn=978-4-00-023774-1|ref=金}}
 
== 関連項目 ==