「硫酸ナトリウム」の版間の差分

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常圧における無水硫酸ナトリウムの融点は884 ℃であり、常温においては無色で、比重2.698の固体として存在する。無水硫酸ナトリウムは[[水]]に可溶で<ref name="jisk89872006" />、水溶液は中性を示す<ref name="jisk89872006" />。
 
硫酸ナトリウムの[[飽和水溶液]]から常温で結晶化すると、'''硫酸ナトリウム10水和物'''が得られる。[[乾燥 (化#科)|乾燥]]の操作を行わなければ、この状態で存在することが多い。10水和物は'''芒硝'''(ぼうしょう)<ref name="kagakuyougo1980" />あるいは'''グラウバー塩'''<ref name="ishiwata1990" />と呼ばれ、10水和物の比重は1.464で、常温常圧では無色の固体として存在し、水に可溶である。[[転移温度]]の 32.38 ℃で水和水が[[結晶水]]になる。水和物を乾燥した空気中に放置すると[[風解]]するが<ref>[[JIS]] K 8986: 1994</ref>、無水物を湿った空気中に放置すると水和物となる<ref name="jisk89872006" />。
 
硫酸ナトリウムは、水への[[溶解度]]の温度依存性が特徴的で、10水和物と無水物とで、その挙動が異なる。10水和物 (Na<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>•10H<sub>2</sub>O) は水温の上昇に伴って溶解度が増加する。しかし、無水物 (Na<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>) の溶解度は水温の上昇に伴って、逆に溶解度が減少する場合がある。実際、硫酸ナトリウムの溶解度は32.38 ℃までは上がり続けるのに対し、さらに高温にすると少しずつ低下してゆく。これは低温域では10水和物が析出するのに対し、高温域では無水物が析出するからである。