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{{Otheruseslist|場所|遊佐未森のアルバム|庭 (遊佐未森のアルバム)|雑誌|庭 (雑誌)|ヤードのその他用法|ヤード (曖昧さ回避)}}
'''庭'''(にわ)は、[[住宅]]などの施設の敷地内に設けられた、[[建造物]]のない広場である。
 
== 解説 ==
[[木]]や[[植物]]、[[草花]]を植えたり、[[石]]や[[池]]などを配して[[花壇]]として[[住民]]の安らぎや慰みとして利用されることが多い。住宅敷地の小さな空間に設けられる庭を「'''坪庭'''(つぼにわ)」と、またその本格的で規模の大きなものは、「'''[[庭園]]'''(ていえん)」と呼ばれることもある。現代においては、[[屋根]]のある庭、室内庭園、全く植物を用いない庭(平庭)なども、「庭」と称されることもある。
[[西日本]]など地方によっては屋外の庭をソトニワ、屋内の[[土間]]をニワと呼ぶ場合があるが、ニワとは本来敷地内で作業を行うための実用的な空間を指す言葉であり、そこで行われる諸々の作業を庭仕事と呼んだ<ref name="Mori">[[森隆男]](編)『住の民俗事典』 柊風舎 2019年 ISBN 978-4-86498-061-6 pp.283-286.</ref>。
 
[[一戸建て]][[住宅]]の庭は、そのほか荷物収納のための[[倉庫]]、[[農家]]であれば[[納屋]]が設けられたり、幼い子どもの[[遊び場]]となって、[[三輪車]]などが放置されたり、あるいは[[洗濯]]物を干すための物干し台が設置されたり、家の中では果たすことの出来ない生活上の様々な用途に活用されている。また年間の様々な[[行事]]を執り行うための[[場所]]としても大切な役割を担っている。たとえば、新年を迎えるにあたっての準備としての[[餅つき]]、[[学校]]への[[入学]]時の[[家族]]そろっての記念写真、[[端午の節句]]の[[鯉のぼり]]、[[夏休み]]のビニールプールでの水浴びなど。また犬小屋、自家用車の[[駐車場]]など。
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多くの派生語が存在し、通常は特定の用法や建物の種類に関連付けられています。 今は死語なものや使用頻度が低いものもあります。 そのような単語の例は、 [[中庭]] 、 ヒエ 、 hopyard 、 [[墓地]] 、 墓地 、 ブリックヤード 、 [[刑務所|刑務所の庭]] 、 [[車両基地|railyard]] 、 [[解体屋|ジャンクヤード]]と[[厩舎|stableyard]] など。
 
== 坪庭 ==
国語学者によれば、 ニハ(庭)という両義性を帯びた古代のヤマト言葉はやがて分裂した、という。その第一はもちろん作庭記にまとめられた古典的山水美、第2は共同体の祝祭、 行事や作業など、身体の介入を迎える空間である。このときニハは土を意味する二が脱落し、 語頭濁音化してバとなったという。市庭(いちば)、 稲庭(イナバ)、馬庭(ババ)、舞庭(マイバ)など、はじめは庭の字があてられたが、やがて場(バ)の字におちついた。輝かしい歴史をたどった山水庭園は近世の大名庭園でその頂点に達したのにたいし、第2のニハ(場)はどのような運命をたどったか。それは、寺社の勧進芸能や縁日など祝祭の場バとして都市の豚胎を促しながら、 いささか屈折した道を歩いてのち、近世の盛り場においてその大輪の花を咲かせたのではないかという。
坪庭とは主に[[京都]]の[[町家]]に見られる1 - 2[[坪]]ほどの小さな庭を指す<ref name="Mori"/>。家が密接する町家の構造は[[採光]]や通風、[[換気]]の問題が生じるため、解決方法として隣家との間に家の一部を切り取ったような裏庭を設け、坪庭と呼んだ。坪の語源は[[平安時代]]の[[寝殿造]]に見られた「壺」と呼ばれる建物に囲まれた前庭に由来するという<ref name="Mori"/>。坪庭は町家建築が発達する近世前期に生まれた。平安時代の町割りでは、家同士の裏庭は境のない共有スペースだったが、室町時代頃から徐々に塀などで境界を隔てるようになった。
妖しい悪の華の匂いを撒き散らす盛り場は、デザインの生産と消消費という二分法を撹乱する異界として、都市の未来へ向けて開かれているという。
 
坪庭には[[灯籠]]や[[飛び石]]など、[[茶室]]の庭先と共通するアイテムが配置される場合が多く、その[[造園]]思想は茶庭から取り入れられたと考えられる<ref name="Mori"/>。[[借景]]の余地のない坪庭の[[作庭]]には、家の中の様々なアングルからの鑑賞を考慮することが求められたが、従来の庭園形式に囚われない自由さもあった<ref name="Mori"/>。現代における坪庭は、換気や通風といった実用面は第一義ではなくなったが、その小規模さが[[日本の住宅]]事情とマッチしており、気軽な作庭が楽しめることで評価されている<ref name="Mori"/>。
現代の都市生活者は、庭の一機能,目的というものを完全に見失っている(『BOX』 36 1989 0CTOBER)庭園学の専門家である白井彦衛千葉大学園芸学部教授は指摘する。白井は、 農業人ロが日本人全体の8割以上を占めていた明治時代まで庶民の庭とは、農作業をする仕事の場であったこと、そして、庭は戦後の急速な都市化とともに、その仕事の場としての目的を失ったが、われわれは、それに代わる新しい庭の価値を見つけだせないままにきてしまったという。それに対して、 都市生活に伝統のあるヨーロッパの都市では、 庭も明確な目標と方法論をもって進化してきた。たとえば、庶民住宅の庭としては、 地中海沿岸地方のパティオ(中庭)が有名であるが、強い日差しと周囲の雑路を避けるため、庭は住宅の中心につくられ、そこには植物を植え、ゆっくりくつろぐ場所としての機能を持たせた。したがって、庭の再開発の第一歩とは、自分が必要とする庭の機能と目的を、いま一度明確にすることだとしている。
 
== 楽園の庭 ==