「旧約聖書」の版間の差分

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キリスト教会の語順を変更。あいうえお順に。正教会が先頭である必然性が不明
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以上、旧約聖書における歴史記述を概観したが、王国時代の歴史記述が最も詳しく、バビロン捕囚以後の歴史は断片的にしか語られていない。[[ヘロドトス]]の『歴史』で有名な[[ペルシャ戦争]]も、ユダヤは軍隊の通行路に当たっていたと考えられるが、旧約聖書では全く言及されておらず、歴史記述が途切れている。
 
例外として、ヘレニズム時代の[[マカバイ戦争]]とハスモン朝の勃興を描いた[[マカバイ記]]がある。ペルシャが[[アレクサンダー大王]]によって滅ぼされるとユダヤは大王の死後に成立した[[セレウコス朝]]の支配下に入るのだが、[[アンティオコス4世]]はエルサレム神殿を略奪し、ユダヤ教を迫害したためにハスモン家の主導で反乱が起こる。ユダヤ人はこの反乱によって再独立を果たし、ハスモン王朝が成立するのである。新約聖書に登場する[[ヘロデ大王]]もハスモン王朝に連なっている。なお、このマカバイ記はユダヤ教やプロテスタントでは[[聖書正典]]とされておらず、[[カトリック教会]]や[[カトリック教会]]が正典とする[[第二正典]]の一つである。
 
=== 預言者たちの事跡と預言書 ===
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==== 宗教改革における対立 ====
これに対して、[[カトリック教会]]は[[トリエント公会議]]([[1546年]])で[[ヴルガータ]]がカトリック教会の公式聖書であると確認し、正典として旧約46巻、新約27巻をあげた。これは伝承によるとされる<ref>[[和田幹男]]著『私たちにとって聖書とは何なのか』p.189-190</ref><ref>[http://history.hanover.edu/early/TRENT.html The Council of Trent](英語)</ref>。カトリック教会は、プロテスタントが文書を取り除いたとする<ref>A.E.マクグラス著(高柳俊一訳) 『宗教改革の思想』 [[教文館]]、[[2000年]]、ISBN 4-7642-7194-X p.194</ref><ref>尾山令仁『聖書の権威』</ref>(後掲の一覧を参照のこと)。カトリック教会が聖書に対する外的権威を[[教会 (キリスト教)|教会]]が付与したとするのに対し、プロテスタント教会は聖書の内的権威を教会が承認したと考えている<ref>[[アリスター・マクグラス]]『キリスト教神学入門』p.224教文館</ref><ref>尾山令仁『聖書の権威』羊群社</ref>。
ロシア正教会は、旧約50巻新約27巻の計77巻で聖書を構成している<ref>{{Cite web |url =https://web.archive.org/web/20190110133042/http://www.nisso.net/shosai/201112/k7364.asp |title =正教会版ロシア語訳旧新約聖書 |publisher =www.nisso.net |date = |accessdate =2019-01-10 }}</ref>。
 
西方教会ではその後、[[16世紀]]の[[宗教改革]]時に[[マルティン・ルター]]が聖書を[[ドイツ語]]に翻訳するにあたり、それまで使われていた[[ラテン語]]の聖書([[ヴルガータ]])からではなく[[ヘブライ語]]原典から直接翻訳したため、ヘブライ語聖書に含まれる文書のみを内容とした聖書ができあがった。この「ヘブライ語聖書に含まれる文書のみを内容とした聖書」は、その後多くの[[プロテスタント]]諸派に受け継がれることになった。プロテスタント教会は、原語のヘブライ語で書かれた旧約聖書のみが[[聖書原典]]にあるとして認めている<ref>『[[ウェストミンスター信仰告白]]講解』[[新教出版社]]</ref><ref>[[宇田進]]『現代福音主義神学』[[いのちのことば社]]</ref>。
 
これに対して、[[カトリック教会]]は[[トリエント公会議]]([[1546年]])で[[ヴルガータ]]がカトリック教会の公式聖書であると確認し、正典として旧約46巻、新約27巻をあげた。これは伝承によるとされる<ref>[[和田幹男]]著『私たちにとって聖書とは何なのか』p.189-190</ref><ref>[http://history.hanover.edu/early/TRENT.html The Council of Trent](英語)</ref>。カトリック教会は、プロテスタントが文書を取り除いたとする<ref>A.E.マクグラス著(高柳俊一訳) 『宗教改革の思想』 [[教文館]]、[[2000年]]、ISBN 4-7642-7194-X p.194</ref><ref>尾山令仁『聖書の権威』</ref>(後掲の一覧を参照のこと)。カトリック教会が聖書に対する外的権威を[[教会 (キリスト教)|教会]]が付与したとするのに対し、プロテスタント教会は聖書の内的権威を教会が承認したと考えている<ref>[[アリスター・マクグラス]]『キリスト教神学入門』p.224教文館</ref><ref>尾山令仁『聖書の権威』羊群社</ref>。
 
プロテスタントが「[[外典]]」として排除する書物の一部は、カトリック教会と[[エキュメニズム|エキュメニカル派]]の共同訳である『[[新共同訳聖書]]』では「[[旧約聖書続編]]」として掲載されている。
{{See also|[[聖書翻訳]]|[[日本語訳聖書]]}}
 
これに対して、ロシア正教会は、旧約50巻新約27巻の計77巻で聖書を構成している<ref>{{Cite web |url =https://web.archive.org/web/20190110133042/http://www.nisso.net/shosai/201112/k7364.asp |title =正教会版ロシア語訳旧新約聖書 |publisher =www.nisso.net |date = |accessdate =2019-01-10 }}</ref>。
<!-- 文意がつながらないので、いったんコメントアウト--><!-- 今でも保守的なプロテスタントでは七十人訳の作成時から正典と外典の区別があったと考えられている<ref>-->