「豊川鉄道・鳳来寺鉄道・田口鉄道の電車」の版間の差分

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=== モハ30形 ===
[[ファイル:Toyokawa rly moha 32.png|thumb|240px|豊川鉄道モハ32]]
'''モハ30形'''は、1929年に増備された半鋼製制御電動車で、豊川鉄道向けに3両 ('''31 - 33''') 、田口鉄道向けに2両('''36電3形(10137102)''')が製造されたものである。製造は、日本車輛製造が行なっているが、車体は先行した川造形のモハ20形とおおむね同形で、側扉の幅がモハ20形の1003mmから1100mmに拡大された程度で、走行機器も同様である。
 
田口鉄道の2両は、製造時は電3形(101・102)であったが、1938年1月に豊川鉄道所属車と同形式の通番とされ、モハ30形(36・37)に改称された。
 
買収以前は三信のデ300形とともに吉田 - [[天竜峡駅|天竜峡]]間の直通列車に使用され、1943年の国有化後は豊川鉄道の3両は鉄道省に編入されたが、田口鉄道の2両は買収対象にならなかったものの、鉄道省に供出されて[[中部天竜機関区|中部天竜機関支区]]に配置され、旧豊川のモハ30形と共通に使用された。この間、更新修繕により、前位側の運転台両側に乗務員扉が新設されたが、後位運転台も存置されていた。オリジナルの台車は日車D-18であったが、32のみ国鉄形の[[国鉄TR10形台車|DT10]]に交換されていた。
 
1952年2月、国鉄車の31 - 33は宇部電車区に転属した3両は、出。1953年2月から3月にかけて府中町電車区に転属し福塩線用となった。1953年6月に施行された車両形式称号規程改正により'''モハ1610形''' ('''1610 - 1612''') と改称されたが、[[1956年]](昭和31年)3月に3両とも廃車され、田口鉄道、大井川鉄道、三岐鉄道に1両ずつ譲渡された。そのうちの1両1610は、田口鉄道に譲渡され、機器の国鉄標準型への変更や側窓の[[アルミサッシュ]]化、客用扉の鋼板プレス製化などの車体更新を行なわれ、古巣に戻って僚車とともに豊橋乗り入れ用に使用されていたのは特筆される。同車の車番は田口鉄道モハ38となり、1956年豊橋鉄道モハ38、1964年(昭和39年)7月モ38へ改称、最終的1966年海老車庫て600v化、渥美線に転属。1968年モ1713へと変わっている改番、1980年代に廃車された
1952年5月、田口鉄道の日本国有鉄道への運行業務委託終了と同時に36・37は田口鉄道へ返還され(のち豊橋鉄道となり1964年(昭和39年)7月「モハ」→「モ」へ改称、最終的な車番はモ1711・1712)、国鉄車の31 - 33はそれに先立つ同年2月に宇部電車区に転出した。この際、戦前から継続していた田口鉄道への直通運転は一時中断したが、国鉄標準型機器への交換を行なって再開され、田口鉄道が車両の検査業務を委託していた豊川分工場が廃止されることとなった、1963年[[3月24日]]まで社形と国電の併結が見られた。
 
1952年5月、田口鉄道の日本国有鉄道への運行業務委託終了と同時に36・37は田口鉄道へ返還され(のち豊橋鉄道となり1964年(昭和39年)7月「モハ」→「モ」へ改称、最終的な車番はモ1711・1712)、国鉄車の31 - 33はそれに先立つ同年2月に宇部電車区に転出した。この際、戦前から継続していた田口鉄道への直通運転は一時中断したが、国鉄標準型機器への交換を行なって再開された。1956年豊橋鉄道田口鉄道が線となる。車両の検査業務を委託していた豊川分工場が廃止されることとなった、1963年[[3月24日]]まで社形と国電の併結が見られた。1964年(昭和39年)7月「モハ」→「モ」へ改称、1968年田口線廃止・渥美線へ転属・600v化。同年モ1711・1712へ改番、1980年代に廃車された。
宇部電車区に転属した3両は、1953年2月から3月にかけて府中町電車区に転属し福塩線用となった。1953年6月に施行された車両形式称号規程改正により'''モハ1610形''' ('''1610 - 1612''') と改称されたが、[[1956年]](昭和31年)3月に3両とも廃車され、田口鉄道、大井川鉄道、三岐鉄道に1両ずつ譲渡された。そのうちの1両1610は、田口鉄道に譲渡され、機器の国鉄標準型への変更や側窓の[[アルミサッシュ]]化、客用扉の鋼板プレス製化などの車体更新を行なわれ、古巣に戻って僚車とともに豊橋乗り入れ用に使用されていたのは特筆される。同車の車番は田口鉄道モハ38となり、1956年豊橋鉄道モハ38、1964年(昭和39年)7月モ38へ改称、最終的にモ1713へと変わっている。
 
=== モハ80形 ===