「滑稽本」の版間の差分

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'''滑稽本'''(こっけいぼん)は、[[江戸時代]]後期の[[戯作]]の一種。[[読本浮世草子]][[草双紙談義本]]とともに、[[俗文学噺本]]の一などに包摂しがたい多多様な作品を指す<ref name=":0">{{Cite|和書|author=日本古典文学大辞典編集委員会|title=日本古典文学大辞典 第2巻|date=1984-01|publisher=岩波書店|pages=635-636|ref=harv}}</ref>
 
== 概要 ==
狭義には『道中膝栗毛』(1802年(享和2年)刊)で確立された中本の小説類、広義には談義本全体を含む<ref name=":0" />。
[[談義本]]を継いで生まれたおかしみのある話。物語性を重視し[[漢語]]がちりばめられた読本に比べ、滑稽本は会話文を主体とした平易な文章で、単純な言葉の引っかけや常識から逸脱した言動、[[下ネタ]]などで大衆的な読者の笑いを誘う。[[半紙本]]で比較的高価な読本に対し滑稽本は[[中本 (書籍)|中本]]で廉価なものが多く、読本ほどの漢語知識と構成力は必要とされないため仲間内で趣味的に作られることも多く、地方でも独自に出版された。当時の[[落語]]と相互に影響を与え、滑稽本に書かれた話が落とし話として演じられることもあった。
 
談義本の語り口を基調としつつも談義の主題をパロディ化した「前期読本系滑稽本」、知的水準が高く2つの異質な世界を結びつけた「もじり・枉解物」、地の文と対話文とト書きから成る文体と「中本の滑稽本」、通ではなく粋を主として人情を描く「上方の滑稽本」、様々なものを木と鳥に見立てた「見立て絵本」に大別できる<ref name=":0" />。作品中に「当込み」「もじり」「うがち」「はぐらかし」といった手法が用いられる<ref name=":0" />。
 
==主な作品==
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*『[[東海道中膝栗毛]]』([[十返舎一九]])
 
== 脚注 ==
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[[Category:戯作|*こつけいほん]]