「古代祐三」の版間の差分

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また、このころ古代は[[ロサンゼルス]]へ行った際、当時海外で流行していた[[ハウス (音楽)|ハウス]]・[[テクノ (ダンスミュージック)|テクノ]]等の[[ダンス・ミュージック]]に衝撃を受けた{{R|RedBull}}。帰国後、古代は新宿や渋谷のレコードショップで音源を集めたり、[[Space Lab YELLOW]]などのクラブへ赴いて研究を重ねた{{R|RedBull}}。そして、1991年、古代はメガドライブ用ゲームソフト『[[ベア・ナックル]]』(セガ)にて、当時のゲーム音楽としては珍しかったダンスミュージックを取り入れ、話題を呼んだ{{R|RedBull}}。また、『III』では自作の音源ドライバにランダムでフレーズを作成する機能を導入するという試みを行った結果、賛否両論が巻き起こった{{R|RedBull}}。
 
1990年、[[エインシャント|株式会社エインシャント]]を同年4月に設立し、代表取締役社長に就任。発表されて間もない[[スーパーファミコン]]用ソフト『[[アクトレイザー]]』([[エニックス]])にて、自身初となるオーケストラ調の楽曲を発表。従来の古代が使ってきた物とは概念の異なるハードウェアに苦労しつつも、ソフトウェア/ハードウェアに対する理解とゲームのBGMを作成する際の制約を熟知する古代ならではの、当時としてはリアルな金管・木管楽器の音色を実現した。サウンドトラックのライナーノーツでゲーム評論家の[[山下章]]は、『第2回初心会』で「並び立つ強力ソフト群を押さえ、間違いなく初心会の会場を独占していた」と記述し、「『アクトレイザー』のゲーム・カートリッジの中には、間違いなくオーケストラがいる」と評している。この楽曲群に対し『[[ファイナルファンタジーシリーズ]]』の作曲者の[[植松伸夫]]が、「『アクトレイザー』の楽曲は業界内で一つの"事件"だった」と、『[[ファミ通]]』や同誌発行元の[[エンターブレイン]]社主催のゲーム音楽コンサートのステージ上などにおいて度々述べている。具体的なエピソードとしては、[[スクウェア (ゲーム会社)|スクウェア]]社の『[[ファイナルファンタジーIV]]』サウンド開発チームが、アクトレイザーの音色に強い衝撃を受けた事から、ソフト開発終盤にも関わらず音源ドライバと音色の作り直しを行った<ref>志田英邦『ゲーム・マエストロ VOL.3 コンポーザー編』[[毎日コミュニケーションズ]]、2001年、p.76。[[植松伸夫]]のインタビュー中の発言。</ref>、という形で長らく語られていた。ただし、2012年『FINAL FANTASY展』でちに植松本人により、「曲自体を1から作り直した」とまで噂されているのは尾ひれの付いた大げさな表現であり、実際に行ったのすべての音色サンプリングなおした程度ことであると訂正された<ref name="game watch">[http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120903_557187.html FF展レポート「FFVII 15周年記念ステージ」 & 「植松伸夫トークステージ」「FFVII」から「FF音楽」まで、ゲームファン必見のトーク満載でお届け!!]</ref><ref name="4gamer">[http://www.4gamer.net/games/182/G018232/20120903048/ FFシリーズのオーケストラコンサート「Distant Worlds」は年末開催。植松伸夫氏がFF25年のエピソードを披露したトークイベントをレポート]</ref><ref>阿部美香「特集ゲームオンガク INTERVIEW植松伸夫」『[[DTM magazine]] 2014年9月号』寺島情報企画、2014年、p32-33</ref>。その上で植松は「でもね、やっぱり当時は勝てなかったよ。『アクトレイザー』は当時のスーパーファミコンの中ではダントツで良かったね」と古代を称賛している<ref name="game watch"/><ref name="4gamer"/>。
 
2004年には、高校時代の同級生がプロデューサーを務めるレースゲーム『[[湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE]]』で、自身初となるアーケードゲームにも進出。また、それまではインストゥルメンタルの楽曲制作が主体であったが、2005年には『[[NAMCO x CAPCOM]]』で初の歌物(「すばらしき新世界」:歌 flair)を発表。翌年[[2006年]]には[[コナミ]]社の代表的なタイトルである『[[悪魔城ドラキュラ ギャラリー オブ ラビリンス|悪魔城ドラキュラ]]』シリーズにも楽曲を提供する等、意欲的に新しい取り組みを行った。
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2012年には、ゲームミュージックの演奏を目的とした日本初のプロオーケストラ集団「社団法人日本BGMフィルハーモニー管弦楽団」(現・[http://jagmo.jp/ JAGMO])の発起人・市原雄亮の要請を受け、[[遠藤雅伸]]と共に同オーケストラの代表理事に就任。現在は遠藤と共にJAGMO名誉会長を務める。
 
2013年には、テレビアニメ『[[銀河機攻隊 マジェスティックプリンス]]』の二期オープニングテーマを手がけるなど、ゲーム以外の仕事も始めている。
 
現在も第一線で活動するベテランゲーム作曲家の1人である。