「サクラスターオー」の版間の差分

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[[9月15日]]美浦トレーニングセンター帰厩。そして[[11月8日]]に[[京都競馬場]]で行われた菊花賞で、9番人気ながら復活勝利を果たす。当時めずらしかった、長期休養明け緒戦でのG1レースの勝利である。その後[[トウカイテイオー]]が一年ぶりの出走となる有馬記念で見事勝利を飾るなど、次第に長期休養明けでのビッグレースでの勝利はめずらしいものではなくなって行くが、その先鞭をつけたという意味で、同馬の菊花賞勝ちはエポックメイキングなものであったと言えよう。[[関西テレビ放送]]の[[杉本清]][[アナウンサー]]による「菊の季節にサクラが満開」はこの菊花賞競走の実況において出た言葉で、彼の名言のひとつとして有名である。
 
本来ならこのまま休養に入り、年の[[天皇賞]]を目指す筈であった。だが、[[ミホシンザン]]等の有力馬の引退や不在故に目玉となる馬の出走を望んだファンと[[日本中央競馬会|JRA]]の熱心な依頼などもあり、[[12月27日]]に[[中山競馬場]]で行われた有馬記念に出走する事になった。当日は、脚部不安を抱えていたとは思えない良好な状態だった。だが、好調だった事が仇となったのか、1番人気を背負ったサクラスターオーは、2周目4コーナーで左前脚繋靱帯断裂・第一指関節脱臼を発症し、競走中止。この事故については、芝生の上の他馬の疾走でできた脚跡に、スターオーの脚が引っかかってしまったとも言われている。本来なら[[予後不良]]と診断され安楽死処分となるところを、ファンの助命嘆願とオーナーの意志により、長い闘病生活に入ることとなる。なおこのレースでは、その年の東京優駿(日本ダービー)優勝馬で3番人気の[[メリーナイス]]はスタート直後に[[落馬]]し、(旧)4歳[[牡馬]][[クラシック (競馬)|クラシック]]優勝馬が揃って競走中止となってしまった。
 
この1987年のクラシック路線を戦った馬はレベルが高く多士済々ではあったものの、後年に至り、悲劇の世代として総括されるが多い。皐月賞で上位を占めたサクラスターオー、[[ゴールドシチー]]、マティリアルの3頭を筆頭に多くの馬が競馬場内外での事故により若くしてこの世を去っていること、また、この年の有馬記念での出来事、さらには世代の最強馬とされる馬が古馬になって大成した[[タマモクロス]]や、クラシックの頃には[[南関東公営競馬|南関東地方競馬]]にいた[[イナリワン]]など、中央競馬のクラシックと無縁であった事などがその主な理由である(もっとも、イナリワンは南関東地方競馬のクラシックホース([[東京王冠賞]]馬)ではある)。
 
=== 5歳時 ===