「心電図」の版間の差分

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ブルガダ症候群ではST部によりcoved pattern, saddle back pattern と分類される。
;左室肥大(LVH)
[[file:E307 (CardioNetworks ECGpedia) (cropped).jpg|thumb|LVH 心電図の例]]
左室肥大の所見としては左室高電位、QRS時間の延長、特にVAT(心室興奮時間)が延長する、ST-T変化といったものが知られている。左室高電位のみでは左室肥大とは言わない。肥大が進むと、T波の平坦化、ST下降、T波の陰転化が認められるようになる。これらをストレイン型ST-T変化という。ストレイン型では上に凸のST低下であり、前半がなだらかで後半が急激な左右非対称性の陰性T波となる。I, aVL, V4~V6誘導に認められることが多い。立位心ではI,aVLではなくII,III,aVF誘導にこれらの変化が認められることがある。
;右室肥大(RVH)
右室肥大は[[肺高血圧症]]などで認められる所見である。エコノミークラス症候群など[[肺塞栓症]]では重症度、治療法を決定するうえでどの程度の肺高血圧があるのかが重要となってくるため、右心肥大の所見は非常に重要である。右軸偏位、肺性P波(P波の高さが25mm以上)、V1~V3のR波の増高、VATが0.03~0.05秒、V1~V3のストレインパターン、I, aVL, V5, V6の深いS波、不完全右脚ブロックといった所見を組み合わせて肺高血圧の程度を予測する。肺塞栓症ではこれらの所見を細かく分析すると80%80%以上の症例で心電図異常が指摘できるとされている。想定疾患によって正常の範囲が変化する重要な例である。
 
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== 心電図の電気生理学的裏づけ ==