「日本貨物鉄道」の版間の差分

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一方、貨物輸送量は、[[高速道路]]整備による[[貨物自動車|大型トラック]]や、[[空港]]整備による[[航空機]]での貨物輸送の増加、さらには国鉄時代の[[スト権スト]]による国鉄貨物への信頼失墜などの影響を受けて、年々減少を続けていた。かつて会長を務めた伊藤直彦は、日本において本来鉄道が得意とする500km以上の遠距離輸送においても鉄道貨物が衰退していった理由を幾つか列挙した際、その一つに、このストによる信頼失墜を挙げている<ref>伊藤直彦(JR貨物会長)『鉄道貨物輸送の現状と課題』第44回 大阪税関行政懇談会 議事録要旨</ref>。一旦荷主が離れた鉄道貨物の復権は容易ではなく、大阪のある大手[[メーカー]]には当時「もう二度と鉄道は使わない」とまで言われたエピソードも残っている<ref>伊藤直彦「[http://www.jterc.or.jp/kenkyusyo/product/tpsr/bn/pdf/no39-05.pdf 鉄道貨物輸送の現状と課題 運輸政策研究所第22回研究報告会特別講演]」『運輸政策研究』Vol.10 No.4 2008 P62</ref>。しかし近年は環境に負荷をかけない[[モーダルシフト]]政策や、深刻になっているトラック[[運転手]]不足問題から、鉄道貨物減少に歯止めがかかり、僅かながら増加に転じている。
 
JR貨物では、貨物列車の増発やスピードアップ、[[コンテナ荷票#IT-FRENS&TRACEシステム|IT-FRENS&TRACEシステム]]の導入、[[鉄道駅#貨物駅|貨物駅]]の[[着発線荷役方式|E&S方式]]への改良、[[JR貨物M250系電車|M250系貨物電車]]の運行など、ソフト面・ハード面の充実でサービスアップを目指している。また[[中華人民共和国|中国]]の最大手[[海運]]企業である中国遠洋海運集団 ([[中国遠洋海運集団|COSCO]]) と提携を行って、「航空機より安く、[[コンテナ船]]より速い」をコンセプトにした国際[[インターモーダル輸送|複合一貫輸送]]「SEA&RAILサービス」を[[2006年]]3月から開始するなど、海外への事業進出も活発である。
 
近年のモーダルシフトの推進において、JR貨物の役割は非常に重要と言える。特に鉄道輸送では、貨物1tを1km輸送する際の[[二酸化炭素]]排出量が、営業用トラックに比べて約8分の1と試算されている。