「形質転換」の版間の差分

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[[分子生物学]]において'''形質転換'''(けいしつてんかん、Transformation)は、[[細胞]]外部から[[DNA]] を導入し、その遺伝的性質を変えること、またその操作を意味する。
 
[[英語]]のtransformation には上記の意味に加えて、正常な[[動物]]細胞が無制限に[[細胞分裂|分裂]]を行うようになる、つまり[[発癌性#発がんの機構|がん化]]の意味([[悪性形質転換]]を参照)や、[[化生]]の中で特にダイナミックなもの([[幹細胞]]まで脱[[細胞分化|分化]]したり[[組織 (生物学)#動物組織の4基本形|組織の基本形]]の壁を越えて変化したりするもの)の意味を含み、混同を避けるため、動物細胞への[[遺伝子導入]]は[[トランスフェクション]]([[英語|英]]:transfection)が通常使用される。また[[ファージ]]や[[ウイルス]]を用いた遺伝子導入は[[形質導入]](英:transduction)と呼ばれる。
 
'''形質転換'''は、[[1928年]][[フレデリック・グリフィス]](Frederick Griffith)によって[[肺炎双球菌]]に対する実験([[グリフィスの実験]])により発見された。自然界において普通に起こりうる'''形質転換'''は実験室内においては人為的に作成出来るようになった。
 
[[バクテリア]]に対する'''形質転換'''としては、電気パルスにより瞬間的に細胞に穴を開ける[[エレクトロポレーション]]法や、[[塩化カルシウム]]存在下で[[コンピテントセル]]化した菌を用いる方法が広く使用されている。通常はファージ、[[プラスミド]]などの[[ベクター (遺伝子工学)|ベクター]]を用いて[[外来遺伝子]]を導入する。[[植物]]細胞に対しては[[アグロバクテリウム]]、[[パーティクル・ガン法]]やエレクトロポレーションがよく使用される。[[糸状菌]]などに対しては[[プロトプラスト-PEG法]]やエレクトロポレーション法、[[酵母]]に対しては[[Li法]]などがよく使用される。また、この他にも[[Biolistic法]]などもある。
 
これらの'''形質転換'''法は、[[生物学]]の[[研究]]にとって欠かすことのできない[[ツール]]である。この'''形質転換'''法の開発によって、現在の[[バイオテクノロジー]]の発展があった。
 
応用としては発現誘導[[プロモーター]]を用いた転換、[[ジーントラップ法]]、[[エンハンサートラップ法]]、[[アクティベーションタギング法]]などが挙げられる。