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== 生涯 ==
幼少期に[[東京府]](現[[東京都]])へ移住する[[京都府]]の[[立命館大生時代]]進学した際、演劇部から標準語(東京弁)の方言指導を頼まれたことがきっかけで芝居の面白さを知り、後に舞台演出も担当するようになる{{R|imamukasi}}。

[[1951年]]、出版社勤めていた兄の縁から児童劇団東童入団{{R|imamukasi}}。役者デビューは[[舞台]]『[[宝島]]』。その後、児童劇に限界を感じたことから[[1955年]]劇団「稲の会」設立に参画{{R|imamukasi}}。[[1957年]]劇団現代劇場。[[1959年]]、[[熊倉一雄]]に誘われて[[テアトル・エコー]]に所属<ref name="OFMKR7">{{Harvnb|OFM仮面ライダー7|2004|p=28|loc=小川びい「仮面劇の主役たち ライダーを支えた10人の声優 第10回 納谷悟朗の巻」}}</ref><ref name="怪人大画報" />。
 
テアトル・エコー入会当時、洋画のテレビ放映の際に、[[新劇]]畑の俳優が起用されることが多く、納谷もこうした中で洋画の「[[アテレコ]]」に多用されることとなった。最初期の洋画放映でのアテレコは[[生放送]]だったため、声のタイミングを合わせるのが難しく、声がずれることはしょっちゅうだったというが、「なにしろ生放送だから証拠が残らない」ということで、特に問題にもならなかったという。「[[テレビドラマ]]にも出演したが、拘束日数が長いので事務所が嫌がり、自然と声の仕事が増えた。声の[[吹き替え]]のできる俳優が少なかったので、とにかく忙しかった。現場で会わせるのは同じ顔ばかりだった」と語っている。現場にすれば「メイクも衣装も不要」で手軽な「声の出演」に対する扱いは悪く、ギャランティは通常の70%のレートだった。これは大変に不本意だったというが、忙しかったので金は稼げたという<ref name="ido0">『[[緯度0大作戦]]DVDチャンピオンまつり短縮版』納谷のコメンタリーより</ref>。
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舞台に立てない者は役者として認めておらず、舞台経験のない多くの若手声優に対しては、「舞台経験があったほうが良いですね。台本を読み込む力がつくし、僕自身は新劇出身だったので、比較的声の仕事は楽にやれたんだと思います」と語っており<ref name="example" />、舞台を演じる若手声優は積極的に支援している。声優界の将来に対しては「ただ声を当てればいいと考えている声優が多すぎる。目の前に客がいると思っていない」と憂う発言をしている<ref name="遺言">[http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/120274/ 銭形のとっつぁんが遺した遺言] </ref>。
 
声優志望の人へは「のめり込むほど好きであること」「[[スタニスラフスキー・システム|スタニスラフスキー]]でも何でもいいからいいから演劇を勉強すること」が必要だと述べている。ただし、「全員の卒業後について責任が持てない」「せっかく教えても辞めてしまったりすると何にもならない」との考えから声優学校の講師をすることはなかった<ref name="imamukasi">{{Cite journal|和書|date=|title=杉山佳寿子の声優今昔物語 納谷悟朗|journal=ボイスアニメージュ|publisher=徳間書店}}</ref>。
 
納谷は「こういう役だから、こう演じる」ということにはこだわっていない。本人は「僕はやれと言われたからやるだけであって、その演技が良かったかは後の問題。評価はお客様がしてくれることであって、『良い悪い』はなかった」と語っている<ref name="帝王">{{Cite web|date=2009-08-19|url=http://video.foxjapan.com/library/fukikae/interview04.html|title=吹替の帝王 声優インタビュー|accessdate=2012-10-13}}</ref>。
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=== 『ルパン三世』 ===
『[[ルパン三世]]』ではテレビシリーズの第1作から2010年に放送されたTVスペシャル『[[ルパン三世 the Last Job]]』までの39年間、[[銭形幸一|銭形警部]]の声を担当していた。これは一貫して[[次元大介]]の声を担当する[[小林清志]]に次ぐ長さであった。長年銭形を担当していることもあり、本人は「銭形はいつまでも歳を取らないけど、僕は年々歳を取っていくので、合わせるのが少し辛いですね」と語っていた。なお、銭形警部の声は、2011年12月放送の『[[ルパン三世 血の刻印 〜永遠のMermaid〜]]』から[[山寺宏一]]が担当となったが<ref>[http://www.cinematoday.jp/page/N0035923 「ルパン三世」最新作は新声優で!銭形警部の声優に山寺宏一!峰不二子、石川五ェ門も一新!]シネマトゥデイ 2011年10月9日</ref>、今後も機会があれば銭形役を演じたいとの旨を語っていた<ref>『ルパン三世 Master File』-THE PERFORMERS -その声の魅力-より </ref>。また、ルパン三世のパイロットフィルム(シネマスコープ版)で[[石川五ェ門 (ルパン三世)|石川五ェ門]]を演じたこともある
 
納谷本人によると、『[[ルパン三世 パイロットフィルム]]』では[[石川五ェ門 (ルパン三世)|石川五ェ門]]を演じたが、出番や台詞が少ないことが気になったためスタッフに相談した結果、銭形役に変更となったという<ref>{{Cite journal|和書|date=2002-08|title=ルパン三世連載開始35周年記念スペシャル企画!モンキー・パンチ、大塚康生、おおすみ正秋、納谷悟朗、特別対談|journal=[[ルパン三世officialマガジン]]|publisher=双葉社}}</ref>。
[[フランス]]のTVシリーズ『アルセーヌ・ルパン』の日本放映版や、TVスペシャルアニメ『怪盗ルパン 813の謎』では[[アルセーヌ・ルパン]]役を演じている。
 
銭形を演じる際は、家庭などの背景を考えると「動きが難しくなる」ことから、設定などはひきずらず「銭形本人だけ」を演じることを心掛けていたという。また、納谷は銭形を「途中でああいうキャラクターをつくったんですよね」と語ったことがあり<ref>{{Cite web|url=https://www.superdramatv.com/alacarte/seiyuu/detail3.html|title=声優名鑑 -納谷悟朗|accessdate=2020-01-23}}</ref>、登場人物が次元を始めクールなキャラばかりなことに懸念を抱いたことからスタッフと話し合い、三枚目の要素が強い原作と異なるアニメ独自の銭形のキャラクターが誕生したいう。
 
納谷は銭形について「ルパンを追うことに全てをかける一途さが好きだ」と述べており、「『逮捕だ!』と言うのは口先だけで、ルパンとの追いかけっこを楽しんでるんじゃないか」「この純粋(?)さが、人生に色々悩みを持っている僕には、とても羨ましいんだよ」と語っている<ref>『[[ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス]]』パンフレット</ref>。また、納谷自身は体制に縛られず自分の思ったように好きに生きて来たことから、性分にあっているのはルパンだと思うと発言したこともある。
 
『[[ルパン三世 風魔一族の陰謀]]』で銭形も含めキャストが交代されたが、その話は納谷には届いておらず、[[加藤精三 (声優)|加藤精三]]に聞かされたときは山田に近い怒りの感想を述べ、個人的には「複雑だ」とコメントした。
 
長年銭形を担当していたこともあり、晩年には「銭形はいつまでも歳を取らないけど、僕は年々歳を取っていくので、合わせるのが少し辛いですね」と語っていた。なお、銭形の声は2011年放送の『[[ルパン三世 血の刻印 〜永遠のMermaid〜]]』から[[山寺宏一]]が担当となったが<ref>[http://www.cinematoday.jp/page/N0035923 「ルパン三世」最新作は新声優で!銭形警部の声優に山寺宏一!峰不二子、石川五ェ門も一新!]シネマトゥデイ 2011年10月9日</ref>、今後も機会があれば銭形役を演じたいとの旨を語っていた<ref>『ルパン三世 Master File』-THE PERFORMERS -その声の魅力-より </ref>。
 
初代ルパン三世役だった[[山田康雄]]とは、『ルパン三世』以外にも吹き替え作品で多く共演している。また、一緒に[[千葉県]]の[[富津市|上総湊]]にある[[海の家]]を借りていたこともある。海の家からスタジオに通い、アフレコが終わるとすぐに家に帰り、酒を飲んだりしていろいろ遊んでいたこともあるという<ref name="ヤマト1" />。[[1995年]]に山田が死去した際、[[葬儀]]で弔辞を読んだのは納谷だった。納谷は山田の遺影に向かって、銭形の口調で「おい、ルパン。これから俺は誰を追い続ければいいんだ」、「お前が死んだら俺は誰を追いかけりゃいいんだ」等と涙ながらに呼びかけた。