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'''絶対等級'''(ぜったいとうきゅう、Absolute magnitude、記号{{mvar|M}})とは、天体の明るさを、仮に我々から見てある基準となる距離にあったとしたときの、その天体の[[等級 (天文)|視等級]](見かけの等級]] (''m'') である。絶対等級を用いると、天体までの距離を考えないで、色々いろいろな天体の明るさを比較することが出来できる。標準光度(標準等級)とも言う。
 
== 恒星の絶対等級 ==
[[恒星天文学]]及び[[銀河天文学]]において、基準となる[[距離]]は10[[パーセク]](約32.616[[光年]]、3&times;10<sup>14</sup>[[キロメートル|km]])である。10パーセクの距離にある恒星は0.1″(100ミリ[[秒 (角度)|秒]])の視差を持つ。
 
絶対等級は、見かけの等級と同じく、明るさが約2.512倍だけ違うと1等級だけ明るさが違い、数字が5小さくなると明るさはちょうど100倍になるという決まりを使っている(<math>\sqrt[5]{100}\approx 2.512</math><ref>更に厳密には<math>\sqrt[5]{100}</math>≒2.5118864315095801…となる</ref>)。例えば[[天の川]]の絶対等級は約&minus;20.5等級である。従って絶対等級が&minus;25.5等級である[[クエーサー]]は、我々のいる[[天の川銀河]]よりも100倍明るいことになる。もしあるクエーサーと我々の銀河系天の川が同じ距離に並んで見えたとしたら、クエーサーは5等級(100倍)だけ我々の銀河系より明るく見えることになる。
 
絶対等級を定義するには、[[測定]]している[[電磁放射]]のタイプをはっきりさせることが必要である。放出[[エネルギー]]の合計について述べる場合、適切な用語は[[輻射等級]]_([[天文)#放射等級|放射等級]],[[(輻射等級、bolometric magnitude]])magnitude)である。ある天体の絶対等級が低くなればなるほど、その天体の[[輝度]]は高くなる。[[方程式]]により、視等級と絶対等級は、[[視差]]を媒介に関係している。
 
肉眼で見える恒星の多くは、10パーセクの位置にあっても地面に影が映るほどの絶対等級を持っている。例えば[[リゲル]](&minus;7.2等)、[[デネブ]](&minus;7.2等)、[[とも座ゼータ星|とも座&zeta;星]](&minus;6.0等)、そして[[ベテルギウス]](&minus;5.6等)などである。比較すると、[[シリウス]]は絶対等級で1.47等であり[[太陽]]は可視光での絶対等級で4.83等である(参考値)。