「リバタリアニズム」の版間の差分

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== リベラリズムとの違い ==
[[リベラリズム]](リベラル・リベラリスト)は結果的な[[平等]]を重視するため、リバタリアニズムと相反する{{要出典|date=2021年4月}}。例えばリベラリズムは、努力を怠った結果としての貧困者や[[社会的弱者]]をも救済するため、[[富の再分配]]や法規制など政府による一般社会への介入を肯定し、それにより格差を是正しようとする[[社会主義]]思想である{{要出典|date=2021年4月}}
 
他方、リバタリアンは、結果の平等を担保するために「徴税」によって富を再分配する行為は[[公権力]]による強制的な財産の[[没収]]の上に成り立っており、経済的自由の侵害であると説く{{要出典|date=2021年4月}}。曰く、[[ビル・ゲイツ]]や[[マイケル・ジョーダン]]から税金を重く取り、彼らが努力によって正当に得た[[報酬]]を人々へ(勝手に)分配することは、たとえその使い道が道義的に正しいものであったとしても、それは権利の侵害以外の何物でもなく、そうした行為は彼らの意思によって行われなければならない{{要出典|date=2021年4月}}。すなわち、貧困者や弱者の救済は国家権力ではなく自発的な仕組みによって行われるべきであり、さもなければ人々は努力して富を築こうとする[[インセンティブ (経済学)|インセンティブ]](誘因)を失うと主張する{{要出典|date=2021年4月}}
 
== その他の思想との違い ==
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リバタリアニズムは経済的自由と社会的自由(個人的自由、政治的自由)を共に尊重する思想であり、思想家[[デイヴィッド・ノーラン]]による右の[[ノーラン・チャート]]では、[[社会主義]]などの[[左翼]]思想は個人的自由は高いが経済的自由は低く、[[保守]]主義などの[[右翼]]思想は経済的自由は高いが個人的自由は低く、[[ポピュリズム]](ここでは[[権威主義]]や[[全体主義]]などを指す)では個人的自由も経済的自由も低い、という位置づけとなる。
 
リバタリアンの多くは経済的自由と政治的自由の両方を重視するため、さまざまな[[国営化]]や[[計画経済]]も、[[ファシズム]](結束主義)や[[軍国主義]]などによる[[統制経済]]や[[開発独裁]]も、いずれも経済的自由が低い「[[集産主義]]」であるとして批判し、同時にまた、旧[[東側諸国]]などの[[一党独裁]]も、ファシズムや軍国主義などの[[言論統制]]も、いずれも政治的自由が低い「[[全体主義]]」であるとして批判する場合が多い{{要出典|date=2021年4月}}。左翼からリバタリアンへは[[弱肉強食]]の強欲資本主義、右翼からリバタリアンへは伝統的価値や社会の安定を軽視しているなどと批判されることがある{{要出典|date=2021年4月}}
 
また、社会的自由をも尊重する立場であるため、[[家族]]や[[性道徳]]などに対する[[保守]]的な価値観を重視する[[新保守主義]]とも異なる{{要出典|date=2021年4月}}
 
無政府主義は多数の思想潮流を含むが、どれも国家や政府を廃止する事で自由や平等を最大化する思想のため、リバタリアニズムと密接に結び付いている。
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== 類型 ==
=== 自然権的リバタリアンと帰結主義的リバタリアン ===
[[自然状態|自然権]]的リバタリアン({{en|Right Libertarian}})と[[帰結主義]]的リバタリアン({{en|Consequentialist libertarian}})との違いは大まかに言えば自由を正当化する根拠の違いである{{要出典|date=2021年4月}}
 
自然権的リバタリアンは[[ジョン・ロック|ロック]]的伝統にのっとり、自由を、不可侵な[[自然権]]としての自己自身への[[所有権]]として理解する{{要出典|date=2021年4月}}。他方で、帰結主義的リバタリアンは、功利主義的観点から自由を支持する。相互の不可侵な自由が確立されている状態でこそ、社会全体の幸福が最大化されるのであり、政府などによる意図的な規制・干渉は、自然な相互調整メカニズムを混乱させ、事態を悪化させると考える{{要出典|date=2021年4月}}
 
== 主なリバタリアニズムの人物 ==
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== 参考文献 ==
{{参照方法|date=2021年4月|section=1}}
* {{Cite book|和書|author=[[マレー・ロスバード]]|year=2003-12|title=自由の倫理学:リバタリアニズムの理論体系|translator=森村進・鳥沢円・森村たまき|publisher=勁草書房|isbn=4326101458}}
* {{Cite book|author=マレー・ロスバード|year=2012-1|title=新しい自由の為に:リバタリアンマニフェスト|publisher=Ludwig von Mises Institute}}