「弦楽四重奏曲第2番 (ショスタコーヴィチ)」の版間の差分
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'''弦楽四重奏曲第2番
簡潔な曲風だった第1番から6年を経て、書法は複雑なものになってきており、演奏時間も35分ほどという大規模なものになってきている。また、時代背景を反映してか暗く重苦しい雰囲気が漂う曲である。この暗さは本作が作曲される前年([[1943年]])に書かれた『[[交響曲第8番 (ショスタコーヴィチ)|交響曲第8番 ハ短調]]』(作品65)に通ずるものがあると言える。▼
▲==第2番作曲の背景==
▲ショスタコーヴィチが[[1938年]]、32歳のときにようやく最初の弦楽四重奏曲([[弦楽四重奏曲第1番 (ショスタコーヴィチ)|第1番ハ長調op.49]])を書いてから、6年を経て2曲目の弦楽四重奏曲は作曲された。時代は[[第二次世界大戦]]の末期のことである。当時ショスタコーヴィチは第二次世界大戦の最中にあっても、いつもの猛烈な作曲ペースを続けていた。
== 曲の構成 ==▼
▲簡潔な曲風だった第1番から6年を経て、書法は複雑なものになってきており、演奏時間も35分ほどという大規模なものになってきている。また、時代背景を反映してか暗く重苦しい雰囲気が漂う曲である。この暗さは前年([[1943年]])に書かれた[[交響曲第8番 (ショスタコーヴィチ)|交響曲8番]]に通ずるものがあると言える。
* '''第1楽章''' [[序曲]]:[[wikt:moderato|モデラート]]・[[wikt:con moto|コン・モート]]
▲==曲の構成==
*: [[イ長調]]、4分の3拍子、[[ソナタ形式]]。
*: 形式的には
* '''第2楽章''' [[レチタティーヴォ]]と[[ロマンス]]:[[wikt:adagio|アダージョ]]
*: [[変ロ長調]]。
*: 中低弦の和音の上を、ヴァイオリンによって、独白のように悲劇的な旋律が語られる。
* '''第3楽章''' [[ワルツ]]:[[wikt:allegro|アレグロ]]
:不気味な雰囲気を持つ[[ワルツ]]。▼
*: [[変ホ短調]]、4分の3拍子。
▲*: 不気味な雰囲気を持つ[[ワルツ]]。
:途中一部の変奏では幾分明るさも見せるが、最後はやはり悲劇的なものである。▼
* '''第4楽章''' 主題と変奏:アダージョ - モデラート・コン・モート - [[wikt:allegretto|アレグレット]] - [[wikt:più mosso|ピウ・モッソ]] - アレグロ・[[wikt:non troppo|ノン・トロッポ]] - アレグロ - アダージョ
*: [[イ短調]]、4分の4拍子、[[変奏曲|変奏曲形式]]。
▲演奏時間:約35分
▲*: 途中、一部の変奏では幾分明るさも見せるが、最後はやはり悲劇的なものである。
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