「1958年一代貴族法」の版間の差分

1958年一代貴族法が成立する以前の[[貴族院 (イギリス)|貴族院]]には女性議員がおらず、{{仮リンク|聖職貴族|en|Lords Spiritual}}や[[1876年上訴管轄権法]]で設立された{{仮リンク|常任上訴貴族|en|Lords of Appeal in Ordinary|redirect=1}}<ref>{{Cite web2|language=en|website=legislation.gov.uk|title=Appellate Jurisdiction Act 1876 - As enacted|url=https://www.legislation.gov.uk/ukpga/Vict/39-40/59/enacted|access-date=26 January 2020}}</ref>など一部の例外を除いて、世襲称号の保有に伴う議員就任がほとんどであった。しかし、一代貴族法の第1条2項と3項により、女性も一代貴族として貴族院議員に就任でき<ref name="Enacted" />、女性が貴族院議員になれるようになったのはこれが初めてである<ref>{{Cite book|和書|author=[[前田英昭]]|date=1976年|title=イギリスの上院改革|publisher=[[木鐸社]]|asin=B000J9IN6U|page=3|ref=harv}}</ref>。第1条2項により、一代貴族は常に[[男爵]]（英語では男性が{{lang|en|Baron}}、女性が{{lang|en|Baroness}}）で、終身貴族院議員であるが、子女が一代貴族の爵位を継承することはできない<ref name="Enacted" />。[[世襲貴族]]の創家に必要な根拠を満たすことは難しかったが、一代貴族法により一代貴族の創設が可能になったことで[[イギリスの首相]]は貴族院の党派構成を変更することが可能になり、世襲貴族が貴族院の大多数を占めるという状況も徐々に改善されていった。