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大峯などでは、山岳修行者の守り本尊として金剛蔵王[[菩薩]]([[蔵王権現]])が尊崇された<ref name="和歌森02"/>。
 
厳しい修行をする山伏は、常人にはない力を持つと信ぜられた。[[密教]]僧と同じく[[加持祈祷]]を依頼され、[[九字護身法|九字を切り]]、印を結び、[[陀羅尼]]を唱えた。『[[宇治拾遺物語]]』には[[渡し舟]]を祈りで呼び戻したとの話が載る。[[室町幕府]]の実力者でありながら[[魔術|魔法]]の修行に励んだ[[細川政元]]は「[[出家]]のごとし[['''山伏]]'''のごとし」と称された(『足利季世記』)<ref name="和歌森03">和歌森『山伏』「Ⅲ.中世山伏の活動」</ref>。
 
山伏が各地の山を修行して回る場合、宿所・食料は里人や寺院の接待に頼った。[[関所]]の[[関銭]]や渡し舟の運賃(舟手・川手)は免除されるのが慣例で、諸方の交通に明るく、「山臥の道」(『[[吾妻鏡]]』)といった[[間道|抜け道]]もよく心得ていた。このため、山伏が使者やその道案内を務めたり、逃亡者や密使が山伏に偽装したりしたことが[[鎌倉時代]]から[[南北朝時代 (日本)|南北朝]]・[[室町時代]]にかけて度々あり、[[帯刀]]も珍しくなかった<ref name="和歌森03"/>。[[源義経]]主従は[[奥州藤原氏|奥州]]へ落ち延びる際に山伏に扮していたと伝えられている(『吾妻鏡』『[[義経記]]』等)。