「コンピレーション・アルバム」の版間の差分

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'''コンピレーション・アルバム''' (compilation album) は、何らかの編集意図によって既発表の音源<ref group="注釈">未発表曲を含む場合もある。[[ボブ・ディラン]]の[[ブートレッグ・シリーズ第1〜3集]]のように未発表曲を含む場合もあるなど。</ref>を集めて作成された[[アルバム]]<ref name="yoe19980613">{{Cite news|newspaper=読売新聞・大阪夕刊|date=1998年6月13日|page=9|title=聴きたい曲だけ、お好みCD コンピレーション盤が人気 12万枚のヒットも|quote=ラジオや雑誌が、レコード会社とタイアップしてコンピレーション(編集)CDを出す動きが活発だ。メディア側はステーションイメージをPRでき、提携するレコード会社は電波や誌上での告知利点に注目する。 ... コンピレーションアルバムとは、あるテーマのもとに、発表済みの曲を編集し直したもの。各レコード会社が手持ちの音源の有効利用も狙って、ここ五、六年、力を入れている。|author=米田浩子}} - ヨミダス歴史館にて閲覧</ref>、ないしまた[[ボックス・セット|CDのセット]]<ref>{{Cite news|newspaper=朝日新聞・夕刊|date=1995年5月25日|page=10|title=クラシック編集で新傾向 スケルツォやアダージョ集(音楽の風景) |quote=ヒット曲を集めて一枚や一セットのCDにして発売するものを、コンピレーション(編集)アルバムといい、最近ではベストセラーになることも珍しくない。}} - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧</ref>のこと。「コンピレーション (compilation)」は「編集」という意味である<ref>{{Cite web |url=https://kotobank.jp/word/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-506636#E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.9E.97.20.E7.AC.AC.E4.B8.89.E7.89.88 |title=コンピレーション【compilation】 |publisher=[[コトバンク]] |author=大辞林 第三版 |accessdate=2017-11-8 }}</ref><ref name="aera19930413">{{Cite news|newspaper=アエラ|date=1993年4月13日|page=71|title=無名バンドの「編集アルバム」に新傾向(sound)|quote=いまだ世に知られていないバンドの曲を集めた「コンピレーション(編集)アルバム」は、だから重宝する。様々な音楽性のバンドを、一枚に詰めたCDのことだ。|author=近藤康太郎}} - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧</ref>。[[中黒]]のない「'''コンピレーションアルバム'''」とも表記されるほか<ref>{{Cite news|newspaper=朝日新聞・夕刊|date=1998年4月30日|page=16|title=80年代、もう懐メロです 邦楽ヒット集CD、3社が発売 |quote=八〇年代 ... 、当時のヒット曲がもう懐メロの仲間入りをしてコンピレーションアルバムになっている。}} - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧</ref>、「'''コンピレーションCD'''」<ref name="yte19941008">{{Cite news|newspaper=読売新聞・東京夕刊|date=1994年10月8日|page=7|title=最新ヒット曲の編集盤 コンピレーションCD 洋楽市場で空前の人気 |quote= ... コンピレーションCD(編集企画盤)が、洋楽市場で空前の売れ行きだ。複数のアーチストが競演するのがコンピレーション盤。中で、最近、注目を集めているのは最新ヒット曲集だ。昨年末に発売された「ナウ1」(東芝EMI)は、売り上げ百万枚を突破する勢い。従来は、この種の企画は三万枚がせいぜいだっただけに、驚異的な数字だ。もともと、このシリーズは英国が本家。アルバムの売り上げ活性化を図ろうと十年ほど前に企画され、現在はすっかり定着して編集盤専門チャートまで出来た。... 複数のレコード会社が連携して内容は一層豪華になってきた。「ナウ2」は三社の連携。制作・発売元の東芝EMIに曲を提供したポリドールでは「曲を借りる側は強力な作品を網羅でき、貸す側は宣伝費や在庫のリスクを負わずに印税を確保できる」... と、双方の利点を挙げている。}} - ヨミダス歴史館にて閲覧</ref>、「'''コンピレーション盤'''」とも称し、また単に「'''コンピレーション'''」といったり、「'''コンピ'''」<ref name="aera19940321">{{Cite news|newspaper=アエラ|date=1994年3月21日|page=73|title=映画はサントラのプロモーションか グラミー賞(リポート・音楽)|quote=一方、最近、特に目立つのが、「コンピ(コンピレーション、編集盤)もの」と呼ばれるサントラアルバムだ。|author=近藤康太郎}} - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧</ref>、「'''コンピ盤'''」と略したり<ref name="aera19950515" />、「'''編集盤'''」<ref name="aera19940321" />、「'''編集企画盤'''」<ref name="yte19941008" />、「'''編集アルバム'''」として言及されることもある<ref name="aera19930413" />。多くの場合、様々なアーティストの曲を収録するが<ref name="aera19950515">{{Cite news|newspaper=アエラ|date=1995年5月15日|page=71|title=消費者への究極の親切企画? コンピ盤が人気(in・short) |quote=様々な音楽家の曲を編集した「コンピレーション・アルバム」が売れている。WEAジャパンでは、四月二十五日から「HITS」シリーズの発売を始めた。マドンナやエリック・クラプトンら洋楽の最新ヒット曲を、原則として一曲ずつ収録している。海外の音楽家の場合、自作を他人の曲と一緒に編集されることに拒否反応が強かった。「日本には、編集アルバムに百万枚規模の市場があることが理解され、超大物からもOKが取りやすくなった」と担当者はいう。... 実際のところ、「編集アルバムの場合、音楽家に支払うロイヤルティーが安く、宣伝のため音楽家を動かさなくていいから、楽」という営業判断があるようだ。}} - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧</ref>、特定のアーティストの[[ベスト・アルバム]]を、コンピレーションと称することもある<ref>例えば、[[華原朋美]]({{Discogs master|461206|Tomomi Kahala – Kahala Compilatio}})などの例がある。ただし、[[細野晴臣]]の例など、オリジナルの[[スタジオ・アルバム]]に「コンピレーション」という言葉が入る場合もあるので注意を要する({{Discogs master|55610|Haruomi Hosono – Medicine Compilation - From The Quiet Lodge}})。</ref>。
 
[[中黒]]のない「'''コンピレーションアルバム'''」とも表記されるほか<ref>{{Cite news|newspaper=朝日新聞・夕刊|date=1998年4月30日|page=16|title=80年代、もう懐メロです 邦楽ヒット集CD、3社が発売 |quote=八〇年代 ... 、当時のヒット曲がもう懐メロの仲間入りをしてコンピレーションアルバムになっている。}} - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧</ref>、[[コンパクトディスク|CD]]アルバムの場合は「'''コンピレーションCD'''」<ref name="yte19941008">{{Cite news|newspaper=読売新聞・東京夕刊|date=1994年10月8日|page=7|title=最新ヒット曲の編集盤 コンピレーションCD 洋楽市場で空前の人気 |quote= ... コンピレーションCD(編集企画盤)が、洋楽市場で空前の売れ行きだ。複数のアーチストが競演するのがコンピレーション盤。中で、最近、注目を集めているのは最新ヒット曲集だ。昨年末に発売された「ナウ1」(東芝EMI)は、売り上げ百万枚を突破する勢い。従来は、この種の企画は三万枚がせいぜいだっただけに、驚異的な数字だ。もともと、このシリーズは英国が本家。アルバムの売り上げ活性化を図ろうと十年ほど前に企画され、現在はすっかり定着して編集盤専門チャートまで出来た。... 複数のレコード会社が連携して内容は一層豪華になってきた。「ナウ2」は三社の連携。制作・発売元の東芝EMIに曲を提供したポリドールでは「曲を借りる側は強力な作品を網羅でき、貸す側は宣伝費や在庫のリスクを負わずに印税を確保できる」... と、双方の利点を挙げている。}} - ヨミダス歴史館にて閲覧</ref>と称することもある。
コンピレーション・アルバムは、複数のレコード会社の音源を収録することもあるが、音源を借りる側は内容を充実でき、貸す側は損害なしに印税収入を期待できるという双方に利益があるためと説明されている<ref name="yte19941008" />。また、レコード会社が、ラジオ局や雑誌などと提携して作成される例もある<ref name="yoe19980613" />。
 
== 概要 ==
また、映画の[[サウンドトラック#映像作品に伴う音楽としてのサウンドトラック|サウンドトラック・アルバム]]の中でも、BGM的なインストゥルメンタルではない、歌の入った楽曲を中心としたものは、コンピレーション・アルバムと称されることがある<ref name="aera19940321" />。
「コンピレーション盤」とも称し、省略されて「コンピレーション」「コンピ」<ref name="aera19940321">{{Cite news|newspaper=アエラ|date=1994年3月21日|page=73|title=映画はサントラのプロモーションか グラミー賞(リポート・音楽)|quote=一方、最近、特に目立つのが、「コンピ(コンピレーション、編集盤)もの」と呼ばれるサントラアルバムだ。|author=近藤康太郎}} - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧</ref>、「コンピ盤」と呼ばれることもある<ref name="aera19950515" />。[[日本語]]では「編集盤」<ref name="aera19940321" />、「編集企画盤」<ref name="yte19941008" />、「編集アルバム」として言及されることもある<ref name="aera19930413" />。
 
多くの場合、様々なアーティストの曲を収録するが<ref name="aera19950515">{{Cite news|newspaper=アエラ|date=1995年5月15日|page=71|title=消費者への究極の親切企画? コンピ盤が人気(in・short) |quote=様々な音楽家の曲を編集した「コンピレーション・アルバム」が売れている。WEAジャパンでは、四月二十五日から「HITS」シリーズの発売を始めた。マドンナやエリック・クラプトンら洋楽の最新ヒット曲を、原則として一曲ずつ収録している。海外の音楽家の場合、自作を他人の曲と一緒に編集されることに拒否反応が強かった。「日本には、編集アルバムに百万枚規模の市場があることが理解され、超大物からもOKが取りやすくなった」と担当者はいう。... 実際のところ、「編集アルバムの場合、音楽家に支払うロイヤルティーが安く、宣伝のため音楽家を動かさなくていいから、楽」という営業判断があるようだ。}} - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧</ref>、特定のアーティストの[[ベスト・アルバム]]を「コンピレーション」と称することもある<ref group="注釈">例えば、[[華原朋美]]({{Discogs master|461206|Tomomi Kahala – Kahala Compilatio}})などの例がある。</ref><ref group="注釈">ただし、[[細野晴臣]]の例({{Discogs master|55610|Haruomi Hosono – Medicine Compilation - From The Quiet Lodge}})のように、[[オリジナル・アルバム]]のタイトルに「コンピレーション」という言葉が入る場合もある。</ref>。
ポピュラー音楽のヒット曲を集めたコンピレーション・アルバムの制作は、[[イギリス]]で[[1980年代]]から取り組まれるようになり、独自のチャートが作成されるほど市場が成長した<ref name="yte19941008" />。[[日本]]では[[1990年代]]に盛んになったが、特に[[1993年]]に発売された『ナウ1』は百万枚ほどを売り上げたとされ<ref name="yte19941008" />、以降は、海外の大物アーティストたちからのコンピレーション・アルバム収録への許諾が得やすくなったとされている<ref name="aera19950515" />。
 
コンピレーション・アルバムは、複数の[[レコード会社]]の音源を収録することもあるが、音源を借りる側は内容を充実でき、貸す側は損害なしに[[印税]]収入を期待できるという双方に利益があるためと説明されている<ref name="yte19941008" />。またレコード会社が、[[ラジオ局]][[雑誌]]などと提携して成される例もある<ref name="yoe19980613" />。
 
また、映画の[[サウンドトラック#映像作品に伴う音楽としてのサウンドトラック|サウンドトラック・アルバム]]の中でも、[[BGM]]的な[[インストゥルメンタル]]ではない、歌の入った楽曲を中心としたものは、が「コンピレーション・アルバムと称されることがある<ref name="aera19940321" />。
 
[[ポピュラー音楽]][[ヒット曲]]を集めたコンピレーション・アルバムの制作は、[[イギリス]]で[[1980年代]]から取り組まれるようになり、独自のチャートが作成されるほど市場が成長した<ref name="yte19941008" />。[[日本]]では[[1990年代]]に盛んになったが、特に[[1993年]]に発売された『ナウ1』は百万枚ほどを売り上げたとされ<ref name="yte19941008" />、以降は日本でもの大物アーティストたちからのコンピレーション・アルバム収録への許諾が得やすくなったとされている<ref name="aera19950515" />。
 
== 類型 ==
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== チャート ==
[[イギリス]]では、{{仮リンク|オフィシャル・チャーツ・カンパニー|en|Official Charts Company}}が、コンピレーション・アルバムの週間[[チャート]]を作成しており、その対象は、様々なアーティストが収録されているコンピレーションと、サウンドトラックのコンピレーションだけに限られている<ref>"[http://www.bbc.co.uk/radio1/chart/compilations UK Top 40 Compilation Albums]", [[BBC]], retrieved 2012-04-01</ref>。
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 出典 ===
{{Reflist|group="注釈"}}
=== 出典 ===
{{Reflist}}
 
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* {{Kotobank|コンピレーションアルバム|デジタル大辞泉}}
 
 
{{Normdaten}}
{{音楽}}
{{Album-stub}}
{{音楽}}
{{Normdaten}}
 
{{DEFAULTSORT:こんひれえしよんあるはむ}}
[[Category:アルバムの種類]]
[[Category:コンピレーション・アルバム|*]]
[[Category:アルバムの種類]]
[[Category:オムニバス作品]]