「モゲラ」の版間の差分

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東宝特撮メカニック大全より加筆。
オール東宝怪獣大図鑑より加筆。
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東宝特撮作品では初となるロボット怪獣(ロボット兵器){{R|メカ大全32|東宝特撮映画大全集27|東宝全怪獣16}}。当時の児童向け作品で定番となっていた悪役が操る怪ロボットを取り入れたものである{{R|東宝全怪獣16}}。
 
『地球防衛軍』の作品内では「モゲラ」の呼称が用いられることはない{{R|ALL48}}
 
映画『[[ゴジラvsスペースゴジラ]]』([[1994年]])ではリメイクされた「'''[[#『ゴジラvsスペースゴジラ』のモゲラ (MOGERA)|MOGERA]]'''」が登場する。
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[[渡辺明 (美術監督)|渡辺明]]による初稿デザインでは、鼻先がドリルになった[[センザンコウ]]のような姿であった{{R|東宝特撮映画大全集27}}。
 
企画段階で、人間的なプロポーションの検討用1[[尺]]モデルが製作された。宣伝材にも使われている。昭和41年ごろに「マルサン」から発売された[[ソフトビニール]]人形やブルマアクで作られたプラモデル{{efn|市販はされず、バンダイの資料室に試しに成型された完成品がひとつのみ現存する。}}は、この検討用モデルを資料に作られていて{{R|ALL51}}、映画とはかなり印象が異なっている。
 
スーツの胴体は頭と上・下半身のセパレートになっており{{R|メカ大全32}}、表面にビニール素材{{efn|[[開米栄三]]は、[[ラテックス]]と証言している{{R|ALL48}}。}}が貼り付けられ金属色に塗装されている{{R|東宝特撮映画大全集27}}。上半身だけ着けて待機中の[[中島春雄]]のスナップ写真が残されている。ジープを蹴るシーンなどでは、下半身だけを着けて演じられた。頭部はブリキ製で、かなりの重量があったとされる{{R|メカ大全32}}。
 
地中を掘り進むシーンのため、顔のドリルと腕の回転する2尺サイズのミニチュアが製作されている{{R|東宝特撮映画大全集27}}。当初、企画時にあった「胴体部分のキャタピラが動く」という仕掛けを試みたが、実現できず断念していて、歯車を内蔵した製作中のミニチュアの写真が現存している{{R|東宝特撮映画大全集27|ALL51}}。
 
== 『ゴジラvsスペースゴジラ』のモゲラ (MOGERA) ==
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* [[スーツアクター]]は[[福田亘]]{{R|VSSG超全集80|東宝特撮映画大全集245}}。
* 特技監督の[[川北紘一]]は、『地球防衛軍』のモゲラに思い入れがあったことから、かねてより再登場させることを検討していた{{R|東宝特撮映画大全集247}}。川北はMOGERAについて、中途半端な合体メカになったことを反省点としているが、バラエティに富んだ画面作りができたことをうまくいった点としている{{R|東宝特撮映画大全集247}}。企画段階では、メカゴジラを再登場させるという案も存在していた{{R|ALL253}}。
* 英語圏ではモゲラのスペルがMogueraであるため、'''M'''obile '''O'''peration '''G'''odzilla '''U'''niversal '''E'''xpert '''R'''obot '''A'''ero-typeの略称という設定になっている。
* 当時の書籍においては、アメリカが関わったメカゴジラとともにモゲラは開発に関与した国家([[ロシア]])が軍事的技術の取得を目的として建造された可能性が指摘されている{{Sfn|ゴジラvsGフォース 超兵器マニュアル|1995|p=82-83}}。関連は不明だが、実際に劇中に登場するマミーロフ博士はロシア人である。
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=== デザイン ===
デザインは[[吉田穣]]{{R|VSSG超全集78|メカ大全242|平成ゴジラ|ALL253}}。検討段階では、単体で飛行メカや地底メカに変形するものや、[[轟天号]]型に変形するものなどの案も存在した{{R|平成ゴジラ}}。背面のノコギリはデザイン画にはなく、オリジナルにシルエットを近づけたいという特技監督の[[川北紘一]]からの要望によって造型段階で追加された{{R|VSSG超全集78|ALL253}}。
 
合体ロボットという設定は、前作『[[ゴジラvsメカゴジラ]]』に登場する[[メカゴジラ#『ゴジラvsメカゴジラ』のメカゴジラ|メカゴジラ]]でも検討されていたが、メインキャラクターには不向きなため実現には至らず、『vsスペースゴジラ』ではサブキャラクターであるMOGERAで取り入れられた{{R|メカ大全317|東宝特撮映画大全集247}}。川北は、脇役なのである程度好き勝手にできるという目算であったと述懐している{{R|メカ大全317}}。
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=== 造形(vsスペースゴジラ) ===
造型はボンクラフトが担当{{R|VSSG超全集78|ALL253}}。
 
着ぐるみは2メートル大のものが造られた{{R|東宝特撮映画大全集247}}。初代同様、上下分割式になっており{{R|VSSG超全集78}}、足元のアップは下半身のみ着用して撮影された{{R|VSSG超全集80|5499超全集50}}。腕部の開閉ギミックは、スーツアクターが操作可能なものとなっている{{R|VSSG超全集78}}。当初の想定より大型のものとなったが、着脱のしやすさを重視したため、演じる福田からは好評であったという{{R|VSSG超全集78}}。
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首の部分の実物大セットも造られ、脱出シーンでの撮影に使われた{{R|VSSG超全集86|5499超全集50}}。
 
ドックのセットは、スーツ用のものと合体用ミニチュア用の2種類が制作された{{R|VSSG超全集83|ALL253}}。前者の撮影では、スーツには人が入らずマネキンを用いている{{R|VSSG超全集83}}。
 
=== 武装 ===
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<ref name="平成ゴジラ">{{Harvnb|平成ゴジラパーフェクション|2012|p=79|loc= 「ゴジラVSスペースゴジラアートワークス」}}</ref>
<ref name="ALL48">{{Harvnb|オール東宝怪獣大図鑑|2014|pp=48-49|loc=「『地球防衛軍』モゲラ」}}</ref>
<ref name="ALL253ALL51">{{Harvnb|オール東宝怪獣大図鑑|2014|p=25351|loc=「『ゴジラVSスペースゴジラ地球防衛軍』モゲラ」}}</ref>
<ref name="ALL253">{{Harvnb|オール東宝怪獣大図鑑|2014|pp=253-254|loc=「『ゴジラVSスペースゴジラ』モゲラ」}}</ref>
<ref name="東宝全怪獣16">{{Harvnb|東宝特撮全怪獣図鑑|2014|pp=16-17|loc=「地球防衛軍」}}</ref>
<ref name="東宝全怪獣94">{{Harvnb|東宝特撮全怪獣図鑑|2014|p=94|loc=「ゴジラVSスペースゴジラ」}}</ref>
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** {{Cite book|和書|others=構成 間宮尚彦|title=ゴジラVSスペースゴジラ[[超全集]]|date=1994-12-20|publisher=小学館|series=てれびくんデラックス 愛蔵版|isbn=978-4-09-101444-3|ref={{SfnRef|VSスペースゴジラ超全集|1994}}}}
** {{Cite book|和書|others=構成・執筆 間宮“TAKI”尚彦|title=ゴジラ1954-1999超全集|date=2000-01-01|publisher=小学館|series=てれびくんデラックス 愛蔵版|isbn=4-09-101470-4|ref={{SfnRef|ゴジラ1954-1999超全集|2000}}}}
* {{Cite book|和書|authorothers= 監修 : 川北紘一|title=ゴジラvsGフォース 超兵器マニュアル|date=1995年3月|publisher = メディアワークス|isbn= 4073026984|ref = {{SfnRef|ゴジラvsGフォース 超兵器マニュアル|1995|}}}}
* {{Cite book|和書|others=監修 [[川北紘一]]|date=2003-04-10|title=東宝特撮メカニック大全1954-2003|publisher=[[新紀元社]]|isbn=978-4-7753-0142-5|ref={{SfnRef|東宝特撮メカニック大全|2003}}}}
* {{Cite book|和書|others=執筆:元山掌 松野本和弘 浅井和康 鈴木宣孝 加藤まさし|title=東宝特撮映画大全集|date=2012-09-28|publisher=[[ヴィレッジブックス]]|isbn=978-4-86491-013-2|ref={{SfnRef|東宝特撮映画大全集|2012}}}}
* {{Cite book|和書|year= 2012|authorothers= 監修:[[川北紘一]]|title=平成ゴジラパーフェクション|publisher=[[アスキー・メディアワークス]]|series=DENGEKI HOBBY BOOKS|isbn=978-4-04-886119-9|ref={{SfnRef|平成ゴジラパーフェクション|2012}}}}
* 洋泉社MOOK 別冊[[映画秘宝]]([[洋泉社]])
** {{Cite book|和書|date=2014-04-27|title=オール東宝怪獣大図鑑|publisher=洋泉社|series=洋泉社MOOK 別冊映画秘宝|isbn=978-4-8003-0362-2|ref={{SfnRef|オール東宝怪獣大図鑑|2014}}}}