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アルコール (alcohol) の語源については正確な起源が判明しているわけではないものの、"al-" が[[アラビア語の定冠詞]]であることから、[[アラビア語]]に由来すると考えられている。そもそも、12世紀に[[イスラム]]社会の[[錬金術]]の発見を大衆向けに翻訳した数々の[[ヨーロッパ]]の翻訳者によって、アルコールは[[蒸留]]技法とともにその蒸留物のこととしてヨーロッパに紹介された。
 
多くの辞書では الكحل("al-kuḥl")から来たとする説を紹介しているが、al-kuḥl は、アラビア語の原義では[[殺菌剤]]と[[眉墨]]に利用されたアンチモン硫化物 {{chem|Sb|2|S|3}} の非常に微細な粉体のことである。すなわち「さらさらしている」という意味であり、エタノールが水に比べてさらさらしているところから来ていると考えられる。
 
''Oxford English Dictionary'' によると、[[1672年]]以来[[イギリス]]で流通している説では、アンチモン硫化物は天然鉱石の[[輝安鉱]]を閉じた容器の中で[[昇華 (化学)|昇華]]し精製する。このことから他の精製技法も含め、蒸留一般のことを指していうようになり、その後、蒸留物であるエタノールを示す語に転化したものと考えられている。
 
ただし、この説にも異論があり、[[コーラン]]にある [[グール|الغول]]("al-ghūl")が由来であるという説がある。グールの原義は、[[精霊]] (spirit) や魔人 (demon) で「ワインの性質を与えるもの」という意味である。蛇足になるが天体の[[アルゴル|"Algol"]]も起源をالغولに持つ。"spirits" や "spirits of wine" がアルコールの意味として同義なので、西側社会言語では広く受け入れられている。語源「アルコール」=「悪魔」は、宣伝[[1930年]]代目的で[[アメリカ合衆国|アメリカ]][[禁酒運動]]のときよって[[1930年]]代に宣伝の目的で使われた。
 
日本には[[江戸時代]]に[[オランダ語]] "alcohol" が取り入れられ、オランダ語の発音のまま[[日本語]]でも「アルコ'''ホ'''ル」([[ローマ字]]:aruko'''ho'''ru)と表記・発音した<ref>{{PDFlink|[http://www2.dokkyo.ac.jp/~gsemi010/pdf/arbeiten-abschluss/abs03-tonegawa.pdf Zeitlicher Hintergrund von japanischen Fremdwörtern - Edo – Zeit -]}}(13頁、[[獨協大学]])</ref>。ただし、[[歴史的仮名遣い]]では[[文節]]のはじめ以外の「[[ほ]]」は「[[お]]」と発音するためので、「アルコ'''オ'''ル」([[ローマ字]]:aruko'''o'''ru)と発音する者もいたと考えられる。[[昭和]]初期頃になると "alcohol" に該当する物質は「アルコホル」「酒精」「エチル・アルコール」「エタノール」「木酸化エダン」「メチルカビビノール」などと呼称が多数になっていたためので、[[1931年]](昭和6年)4月に[[資源局]]が標準用語を決めて発表した際、「アルコール」に表記・発音が統一された<ref>[http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00745180&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1 資源局の標準用語 今回一定して発表さる 督府官房調査課 川角道夫氏談]([[台湾日日新報]] 1931年4月3日 - 1931年4月5日)</ref>。Hの発音のないラテン語系言語のフランス語ではアルコール (alcool)」、イタリア語ではアルコーリ (alcoli)」と呼ばれる。
 
== 利用法 ==