「一塩基多型」の版間の差分

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{{出典の明記|date=2013年11月}}
 
ある生物種集団の[[ゲノム]][[塩基配列]]中に一[[核酸塩基|塩基]]が変異した多様性が見られ、その変異が集団内で1%以上の頻度で見られる時、これを'''一塩基多型'''(いちえんき・たけい、'''SNP''' : ''Single Nucleotide Polymorphism'')と呼ぶ。従って、[[対立遺伝子]]頻度がこれより低いときに使用するのは基本的に誤りで、そのような物は[[突然変異]]と呼ばれる(参照:[[多型]]、[[遺伝子多型]])。ある一つの塩基が別の塩基に置換されて起きるため、一つのSNPには置換前と置換後の二種類の対立遺伝子しか見つからないことが多い。が、まれに3から4個の対立遺伝子があるSNPもある。複数形で'''SNPs'''(スニップスと発音)と呼ばれることもある。SNPの起源は[[中立進化説]]がいうように、種の分化後にランダムに発生したものだと考えられている。
 
SNPはSingle Nucleotide Polymorphismの略とされているが、実際にこの用語が使用される場面では1塩基に限らず、2塩基から十数塩基程度の短い置換、挿入、欠失を含むデータを指している場合も多い。また、1%以上の頻度のものをSNPと呼ぶというルールも目安であり、現在では1%を閾値とする場合が多いが、5%が目安とされる場合もある。無作為抽出のサンプル数が少ない場合には、サンプリングをやりなおすと前回は1%以上であったSNPが1%以下になってしまうということもあり、厳密に1%という定義に意味があるわけではなく、commonに観察されることが期待される短い変異、程度の意味で使われることが多い<ref name="biostarhandbook2016"/>。