「ファルサルスの戦い」の版間の差分

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元老院派の軍は数では圧倒的であったが、経験でははるかに及ばなかった。ポンペイウス自身は食糧と資金不足で今にも陣営が崩壊しそうであったカエサル軍に対して、時間を稼いで磨滅させるべきと考えていたが、ポンペイウスの意見に賛同したのは海軍の指揮を取っていた[[マルクス・ポルキウス・カト・ウティケンシス|マルクス・ポルキウス・カト]](小カト)程度に留まり、元老院派の大半は弱っているカエサル派との決戦をポンペイウスに迫った。
 
中でも、マッシリアで敗退した[[ルキウス・ドミティウス・アノバルブス (紀元前54年の執政官)|ルキウス・ドミティウス・アノバルブス]]は「戦闘を避けている」「王の中の王、[[アガメムノーン|アガメムノン]]」(共に独裁者の意味)とポンペイウスを罵り、イレルダで敗退した[[ルキウス・アフラニウス]]は「ヒスパニアで敗退した時には買収されたと弾劾されたのに、その自分を買収した商人(カエサル)を相手に戦わないのか」と迫り、ポンペイウスはカエサル軍との決戦を決意するに至った。
 
元老院派は既に勝利を見越して、[[クィントゥス・カエキリウス・メテッルス・ピウス・スキピオ・ナシカ|メテッルス・スキピオ]]やドミティウスらは官職を巡って言い争いを始めた他、[[マルクス・トゥッリウス・キケロ]]は陣営内を求められもしない冗談を言って回る始末であったが、決戦前に元老院派の騎兵部隊司令官[[ティトゥス・ラビエヌス]]が会議で「勝利を得るまでは戦場を離れない」と決意を述べて、元老院派は戦意を再び引き締めるに至った。