「おとぎ話 (ヤナーチェク)」の版間の差分

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'''おとぎ話'''({{lang-cs|'''''Pohádka'''''}})は、[[レオシュ・ヤナーチェク]]が[[チェロ]]と[[ピアノ]]のために作曲した[[室内楽曲]]。[[1910年]]に作曲し、[[1923年]]に改訂された。なおヤナーチェクは同時期に、チェロとピアノのためのホ短調の小品プレストを作曲しており、これがおとぎ話と前後して演奏・録音されることがある。
 
[[ヴァシーリー・ジュコーフスキー]]([[1783年]] - [[1852年]])の詩『皇帝ベレンデイの物語』に基づいて作曲され、[[イワン王子|皇太子イワン]]が、許嫁である冥府の王女マリヤのもとに行って、結ばれるまでを題材としている。ヤナーチェクは物語を描写することは避けており、したがって本作を[[標題音楽]]と呼ぶことはできないが、全体的に暖かく親密で優美な情緒において、またチェロとピアノの組み合わせにおいて、イワンとマリヤの恋愛が音楽で表現されているものと見て差し支えない。同じく恋愛を題材としているとはいえ、後年の2つの弦楽四重奏曲[[弦楽四重奏曲第1番_(ヤナーチェク)|クロイツェル・ソナタ]][[弦楽四重奏曲第2番_(ヤナーチェク)|ないしょの手紙]]が個人的な価値観や経験を反映させ、激しい情熱と穏やかな至福とが交錯する主情的・主観的な作風を採るのに対し、おとぎ話はほのぼのした情感に貫かれ、表現も、より客観的である。
 
次の3楽章から成り、全体を通奏して11分前後の作品である。
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* コン・モート - アダージョ
* アレグロ
楽曲構成においてことさら古典的な楽式に従うことはしておらず、弓奏による叙情的な歌と、[[ピッチカート]]によるリズミカルな曲想とが対比され、即興的に楽想が繰り広げられるなど、同時期のドビュッシーの[[チェロソナタ_(ドビュッシー)|チェロ・ソナタ]]に先行する着想が認められる。
 
== 関連項目 ==
* [[ヨセフ・スク]]:自国の民話に基づき、管弦楽曲のおとぎ話を作曲した。
* [[ニコライ・メトネル]]:ピアノ曲のおとぎ話を連作した。
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== 註 ==
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{{DEFAULTSORT:おときはなし}}
[[Category:ヤナーチェクの楽曲]]
[[Category:室内楽曲]]
[[Category:チェロのための楽曲]]
[[Category:クラシック音楽の組曲]]