「式三番」の版間の差分

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:[[弓矢立合]]、船立合、十二月往来
:翁の数が三人(弓矢立合・船立合)に増え、祝言の謡を謡いながら[[相舞]]([[翔]])をする。この小書にかぎって異流の太夫どうしで演じる特殊な演目である(地謡は混成)。すでに室町時代の[[多武峰]]猿楽に[[四座]]立合の翁が奉納され、その由緒は古いが、これは式三番独自の小書というよりも、中世初期に盛んだった[[立合能]]のごく短いものが、式三番という特殊な演目に付随して残ったと考えるほうが妥当であろうと思われる。「何某之立合」形式の名称は、たとえば『申楽談義』に「恋の立合」「とらうきやうの立合」といった曲目が見られ、いずれも翁猿楽というよりは猿楽・[[田楽]]に近似した内容であることを見ても、あえて式三番と結びつけて解釈する必要は感じられない。なお、弓矢立合は江戸時代に[[幕府]]の[[謡初]]式でかならず演じられた由緒ある曲である。「十二月往来」は翁が二人になり、十二箇月のものづくしを掛合の謡で謡うものだが、「弓矢立合」などに倣って後につくられた小書であろう。
== 外部リンク ==
*[http://nohmask.exblog.jp/i25 能面 長澤重春能面集:父尉]
 
[[Category:能|しきさんはん]]