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導入に際しては、車体塗装の[[名鉄スカーレット|スカーレット]]1色塗装化・[[自動列車停止装置]] (ATS) の名鉄仕様化のほか<ref name="PEC-Album1_p150-151" />、先頭車として運用されるモ3880形奇数車およびク2880形について従来取付式であった[[尾灯|後部標識灯]]を名鉄仕様の[[通過標識灯]]兼用の角形埋込式に改造し<ref name="PEC-Album1_p150-151" />、前面に差込式の[[行先標|行先表示板]]受けおよび種別板受けを新設<ref name="PEC-Album1_p150-151" />、モ3880形の[[幌#鉄道における幌|前面貫通幌]]は撤去された<ref name="PEC-Album1_p150-151" />。
 
また、前述の通り本系列は3両固定編成として運用されることから<ref name="RP370_p99-100" />、編成中間に組成されるモ3880形偶数車については[[前照灯]]を撤去し、車内では主幹制御器([[マスター・コントローラー]])など運転台機器の一部が撤去され、また、[[自動列車停止装置|ATS]]の整備対象からも除外されて事実上中間電動車となった<ref name="RP370_p99-100" />。
 
その他、床下搭載の主要機器配置が本系列と名鉄AL車では左右反転していることから<ref name="RP370_p99-100" />、制御装置側(電気側)・空気制動装置側(空気側)の位置関係を統一する目的で、制御電動車モ3880形を[[名鉄岐阜駅|新岐阜]]向きの先頭車として編成が組成され<ref name="RP370_p99-100" />、名鉄に在籍する他形式における編成形態(制御電動車が[[豊橋駅|豊橋]]向き、制御車が新岐阜向き)とは逆転したものとなった<ref name="RP370_p99-100" />。
 
このように改造範囲は名鉄における運転取扱上必要最低限の部分に留められ<ref name="RP370_p99-100" />、東急時代に天地寸法の小さい窓を持つ客用扉に交換された車両はそのまま存置された<ref name="PEC-Album1_p150-151" />ほか、[[蝶番|ヒンジ]]が車端側にあり、[[スーサイドドア|開閉方向が名鉄標準]]とは逆になっている乗務員扉も手が加えられていない<ref group="*">もっとも、[[日本国有鉄道|国鉄]]([[東海旅客鉄道|JR]])や[[名古屋市営地下鉄|地下鉄]][[直通運転#車両|直通用の車両]]は、乗務員室のドアヒンジが車両先頭側にあった。車両客室側にドアヒンジがある車両は、[[2000年]]([[平成]]12年)製造の[[名鉄3500系電車 (2代)#3100系|3100系]]が最後となった。</ref>。また、前述の通り名鉄AL車とは電気連結栓の仕様が異なるほか<ref name="Titech-guide4_p158-161" /><ref name="RP370_p99-100" />、制御装置は日立製作所MMC-H-10G、運転台主幹制御器はMC1と東急在籍当時の仕様のまま変化はなく<ref name="PEC-Album1_p422-423" /><ref name="PEC-Album1_p150-151" />、東洋電機製造ES系電動カム軸式制御装置を標準仕様とした名鉄AL車<ref name="PRC11_p170-175" />とは異なる。
 
[[ファイル:Meitetsu 3891F hinaga.jpg|240px|thumb|3880系3891編成。画像先頭の制御車ク2886は、元東急デハ3713を導入に際して電装解除した車両である。]]
[[1980年]](昭和55年)には第二次導入分としてデハ3700形3709 - 3715およびクハ3750形3755の計8両が譲渡された<ref name="RP600_p257" /><ref name="RP473_p198" />。改造内容は第一次導入分と変化はないが、このグループは制御車がクハ3755(名鉄ク2885)1両のみであったことから、車種調整のためデハ3713を方向転換のうえ電装解除・制御車化改造を施工してク2886として導入し<ref name="RP600_p257" />、なおも不足する制御車1両については[[東急3600系電車|東急3600系]]の制御車であるクハ3670形3671を併せて譲り受けク2887として導入<ref name="RP600_p257" /><ref name="RP600_p155" />、本系列は第一次導入分と併せて3両編成7本の陣容となった<ref name="RP473_p198" />。
 
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デハ3713を改造したク2886は、クハ3750形を種車とするク2881 - ク2885とは異なり前面が貫通構造であることが特徴である。またク2887の種車となった東急クハ3671は、[[戦災復旧車|戦災国電復旧車]]である3600系のうち[[1960年]](昭和35年)以降に[[構体 (鉄道車両)|車体]][[台枠]]から新製して載せ替えたグループに属し<ref name="RP600_p155" />、窓の上下に補強帯([[ウィンドウ・シル/ヘッダー|ウィンドウシル・ヘッダー]])のない鋼製屋根の全金属製車体と屋根上中央部に埋め込まれた埋込形の前照灯を特徴とした<ref name="RP600_p158-159" />。
 
== 譲渡後の運用 ==