「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」の版間の差分

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7nekoneko (会話 | 投稿記録)
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そこに、加納の独立した弟子の蒲原が訪ねてきた。蒲原がかがりと結婚すると皆が思っていたが、このたびその親が資金を出してくれるという女性と結婚することになったと蒲原は伝える。加納は、袖にされても煮え切らない態度を取ったことを理由として、こともあろうにかがりを叱責してしまう。寅次郎が加納宅を訪れると、かがりは実家に帰ったと知らされる。「風の吹くまま」旅に出ようとする寅次郎に、加納は「その風、丹後の方に向いて吹かんやろか」と、かがりの様子を見てきてくれるように頼み、これまでの感謝の気持ちを込めて、美術館が所望するほどの名器を、価値の分からない寅次郎に贈る。
 
寅次郎は丹後までかがりを訪ねていくが帰りの船がなくなったため、かがりの家に泊めてもらう。寅次郎に惹かれたかがりだったが、寅次郎は「他人に誠実である」ことを目指すあまり消極的な態度をとり続けてしまう。
 
翌日、とらやへ逃げるように帰った寅次郎は「自身の心に嘘をつかない」恋のやまいで寝込んでしまう。その寅次郎のもとを、かがりが友達と一緒に訪ねて来る。
 
その際、かがりに密かに書き付けを渡された寅次郎は数日後の日曜日に鎌倉のあじさい寺([[成就院 (鎌倉市)|成就院]])へデートへ行く事に。デートを前に緊張した寅次郎は、無理やり満男を同行させる。寅次郎は緊張のあまり、いつもの調子が出せず、満男にばかり話しかけてしまう。やがて夕方になって、江ノ島の海を見ながら、かがりは寅次郎に、今日の印象は京都や丹後での快活な印象と違うと言った。恋はまたしても暗礁に乗り上げ、品川でかがりと別れた寅次郎は一人涙を流す。かがりはとらやに電話をかけ、「大阪行きの新幹線の最終便で京都に帰ります」と伝えた。所詮はかない恋ははかない恋でしかなかったのだ。そして、寅次郎も旅に出る。
 
その後、加納の内弟子の近藤(柄本明)がとらやを訪ねてきて、加納が寅次郎に与えた茶碗を個展のために借り受けたいと伝える。その茶碗の由来を知らないとらやの人たちは、たこ社長に灰皿として使わせていた。その日、かがりから届いたはがきには「とても恥ずかしいことをしてしまいましたけど、寅さんならきっと許してくださると思います。風はどっちに向かって吹いていますか。丹後のほうには向いていませんか」とつづってあった。寅次郎は、彦根城の下にある公園・[[玄宮園]]で加納の名を騙って瀬戸物の商売をしていたところで、たまたま彦根にきていた加納と再会し、苦笑い。その日の仕事を畳んで、加納と行動をともにする。