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スイッチング電源には「降圧(ステップダウン)、昇圧(ステップアップ)、昇降圧」という分類と「定電圧、定電流、定電力」という分類がある。出力電圧制御は、スイッチングレギュレータ部のデューティ比で行う。デューティ比の設定は、出力電圧の検出電圧と基準電圧を誤差増幅器によって比較しスイッチングレギュレータ部に帰還をかけることで行う{{Sfn|原田耕介|1992|p=25}}。入力・出力間を絶縁する場合は、誤差増幅信号を[[フォトカプラ]]でスイッチングレギュレータ部に伝達する。スイッチングレギュレータ部のオン・オフ[[周波数]]は高いほど電圧の変動([[リップル]])が小さくなり高速な応答が可能であり、使用するトランス、平滑リアクトル、コンデンサ等の小型化も可能となり、電源全体の小型化、軽量化を図ることができる。回路設計においては、伝導ノイズや不要輻射も考慮される。[[発光ダイオード|LED]]点灯回路など電圧による制御が困難・非効率な場合には定電流型を使用する<ref>[[発光ダイオード]]の電流-電圧特性グラフを参照。</ref>。
=== 長所 ===
* 電力消費が少なく、高効率(最大96%)
*: (スイッチング電源では、インダクタやコンデンサなどの理想的な損失のほぼない蓄電素子を切り替えることで出力電圧/電流を変化させるため、高い効率を実現する。リニアレギュレータでは余剰電力を熱に変換して出力電圧/電流を調整するため、電圧差が無駄になり最大電力効率は電圧-出力/電圧-入力となり、効率が低くなる
* 待機時の電力損失がトランスに比べてはるかに少ない
* 小型化、低ノイズ化、軽量化が可能で発熱量が小さい(重量のあるライン周波数(50Hz/60Hz)のトランスが不要なため)
=== 短所 ===
* 構造が複雑になる
* ローパスフィルターで遮断しなければならない高振幅・高周波エネルギーが発生する(電磁干渉(EMI)を避けるため)
* スイッチング周波数の[[リップル]]電圧とその高調波が発生する
=== 注意点 ===
* 簡易なスイッチング電源では、電気的なスイッチングノイズを主電源ラインにカップリングし、A/V機器などの同相に接続された機器に干渉を与える可能性がある。
* 力率補正されていないスイッチング電源は高調波を発生させる。
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殆どの場合、[[コンデンサ]]が負荷に並列接続される。コンデンサはコイルと共に電力の蓄積と電圧の平滑化、スイッチングノイズの低減に用いられる。
<!--
[[パルス変調]]により[[電力]]を制御する、[[電源回路]]制御方式である。
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出力電圧の制御は、[[デューティ比|デューティサイクル]]の制御([[パルス幅変調]])によって行われる。一部にはスイッチング周波数や位相の制御によるものもある。トランスを用いたものでは、トランスの巻き数比も出力電圧を決定するパラメータとなる。
-->
=== 降圧型(ステップダウン) ===
[[Image:Buck circuit diagram.svg|thumb|300px|Buck converter circuit diagram.]]
バックコンバータとも呼ばれる。
降圧型は、電力をスイッチングして間欠制御した後、[[コイル]]を使用して電流を制限する。スイッチオフ時は、ダイオード
バックコンバータは、コイルに流れる電流が、常時、負荷に流れる、という特徴を有する。
バックコンバータのチョークコイルは、入力電圧にスイッチオン時間の割合を乗じることで、入力電圧を出力電圧に降下させる働きを有する<ref>{{Cite web |url=http://www.tij.co.jp/analog/jp/docs/analogsplash.tsp?contentId=52883 |title=高耐圧降圧コンバータでの最小ON時間と入力電圧により発生する最低出力電圧の制限 |publisher=Texas Instruments |accessdate=2018-06-14 }}</ref>。換言すれば、チョークコイルには電圧を変換する働きはあるが、電力の形態(電圧×電流)を変換する能力はない。高電圧低電流を低電圧大電流に、あるいはその逆に変換する機能は、電気エネルギーを一旦磁気エネルギーに変換することで電力の形態を変換するトランスにしか存在しない。
<!-- 97%と高効率の回路も存在しており大電力を必要とする回路に使用されている。が、[[パーソナルコンピュータ|PC]]用[[ATX電源]]などではコスト削減を優先するために効率は60%程度で[[力率]]も低い電源が使われているものが多い。
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ブーストコンバータとも呼ばれる。
コイルの一端を電源に接続するスイッチと、電源電圧を順方向に負荷へ伝達するダイオード
スイッチオン時は電源からコイルに電力が供給され、スイッチオフ時は電源->コイル->ダイオードを通じて、負荷に電力が供給される。スイッチオフ時において、負荷には電源の電圧に加え、コイルの逆起電力によって発生する電圧が重畳されるため、電源の電圧よりも高い電圧が負荷に印加される。
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バックブーストコンバータとも呼ばれる。
コイルの一端を電源に接続するスイッチと、電源電圧の極性に対して逆方向に負荷へ電力を伝達するダイオード
スイッチオン時は電源からコイルに電力が供給され、スイッチオフ時は電源の電力が遮断されると共に、コイルの逆起電力がダイオードを通じて負荷に供給される。スイッチオフ時において、負荷にはコイルの逆起電力によって発生する電圧のみ与えられるため、ブーストコンバータとは異なり、電源の電圧よりも高い電圧のみならず、電源の電圧よりも低い電圧を負荷に印加することが可能になる。
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バックブーストコンバータは、スイッチングの度に、コイルに流れる電流が、電源からコイルに供給される電流と、コイルから負荷に流れる電流とで、交互に切り替わる、という特徴を有する。
<!--
入力よりも高い電圧または低い電圧を取り出せる。インダクタの逆[[起電力]]により負電圧を作り出すものを指すことが多いが、広義には正電圧をつくることができる方式を含めることがある。
-->
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=== バックコンバータ、ブーストコンバータ、バックブーストコンバータの安定性 ===
バックコンバータは、スイッチの状態にかかわらず常時コイルの電流が負荷に流れる。このため、コンデンサを省略しても負荷には電流が連続的に流れるし、スイッチのオンオフタイミングをどの様に変化させても、バックコンバータはその機能を果たす。よって、出力電圧をコンパレータで基準電圧と比較して、コンパレータ出力で直接スイッチを制御しても、バックコンバータは成立する。近年多数流通している低価格帯のLEDドライバICはこの制御方式を採用している
<ref>{{Cite web |url=http://
<ref>{{Cite web |url=http://
<ref>{{Cite web |url=http://www.chinesechip.com/chipFile/2015-07/FP7152-21710-0.pdf|title=FP7152 1A LED Driver with Internal Switch |Author=Feeling Technology Corp. |accessdate=2018-08-28 }}</ref>▼
<ref>{{Cite web |url=http://
。
▲{{Cite web |url=http://www.chinesechip.com/chipFile/2015-07/FP7152-21710-0.pdf|title=FP7152 1A LED Driver with Internal Switch |Author=Feeling Technology Corp. |accessdate=2018-08-28 }}</ref>
しかし、ブーストコンバータとバックブーストコンバータは、スイッチの状態によってコイルの電流が負荷に流れる時と流れない時がある。このため、負荷に対して電流を常時供給する場合において、コイルの電流が負荷に流れない時はコンデンサが代わりの役割を担う必要があり、よってコンデンサを省略する事はできない。また、制御信号を決定するには、スイッチのオンオフの一周期が終わって、得られた出力電圧の平均値から判定しなければならない。したがって、バックコンバータの様に前述のコンパレータを用いる簡易的制御は不可能であり、スイッチの制御方式は[[PWM]]又はPFMが必須とならざるを得ない。
▲{{Cite web |url=http://www.tontek.com.tw/uploads/product/177/TTP933_V1.2_EN.pdf|title=TTP933 1.5A LED Driver with internal switch |Author=TONTEK DESIGN TECHNOLOGY LTD |accessdate=2018-08-28 }}</ref>
スイッチのオンオフ時間の比率を時比率という。バックコンバータの入出力電圧比は時比率 <math>D =
▲しかし、ブーストコンバータとバックブーストコンバータは、スイッチの状態によってコイルの電流が負荷に流れる時と流れない時がある。このため、負荷に対して電流を常時供給する場合において、コイルの電流が負荷に流れない時はコンデンサが代わりの役割を担う必要があり、よってコンデンサを省略する事はできない。また、制御信号を決定するには、スイッチのオンオフの一周期が終わって、得られた出力電圧の平均値から判定しなければならない。したがって、バックコンバータの様に前述のコンパレータを用いる簡易的制御は不可能であり、スイッチの制御方式は[[PWM]]又はPFMが必須とならざるを得ない。<br />
: <math>V_o / V_i = D</math>
▲スイッチのオンオフ時間の比率を時比率という。バックコンバータの入出力電圧比は時比率D=Ton/Ts(Ton:スイッチのオン時間、Ts:スイッチのオンオフ時間、つまりスイッチ制御周期)として<br />
つまり、バックコンバータの入出力電圧比は時比率Dに等しい。この入出力電圧比を時比率Dで微分すると1になり、スイッチのオンオフ時間の変化に対する出力電圧の変化は完全に線形であることがわかる。
すなわち、バックコンバータは本質的に安定である。<br />▼
: <math>V_o / V_i = 1/(1-D)</math>
となる。
この入出力電圧比を時比率Dで微分すると <math>1/(1-D)
== 絶縁DC-DCコンバータの回路形式 ==
多くの家電製品は、重大な漏電事故を防ぎ使用者を感電事故から守るために、商用交流電源と電子回路とを[[変圧器|トランス(変圧器)]]で絶縁する
* バックコンバータのスイッチにトランスを接続し、スイッチの制御を交流の半波に適用すると、フォワードコンバータになる。
* バックコンバータのスイッチにトランスを接続し、スイッチの制御を交流の全波に適用すると、ハーフブリッジコンバータやフルブリッジコンバータになる。
* バックブーストコンバータのスイッチにトランスを接続し、スイッチの制御を交流の半波に適用すると、フライバックコンバータになる。
* ブーストコンバータのスイッチにトランスを接続し、スイッチの制御を交流の全波に適用すると、電流型プッシュプルコンバータになる{{Sfn|安部征哉、財津俊行|2015|p=17}}。
=== フォワード方式 ===
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=== フライバック方式 ===
[[Image:Flyback conventions.svg|250px|thumb|Schematic of a flyback converter]]
上述のバックブーストコンバータのコイルに代えて、磁気コアにギャップを設けたトランス(フライバックトランス)を介在させ、トランスの一次側にスイッチを接続する。フォワード方式と比べると、2次側巻線の接続方向が逆になっていることに注意。トランスの設計がやや難しくなり、ギャップの存在によってノイズが大きくなる一方、チョークコイルを省略でき、入力電圧を広く取ることができることから、数〜数十W程度の小規模の電源に広く採用される。2018年現在、広く市場に流通するACアダプタの殆どがこの回路方式である。
<!--
入出力が[[変圧器|トランス]]により絶縁されている方式の一種。トランス(高周波用トランス、パルストランス)にパルスを入力し、[[相互誘導]]によって出力電圧を作り出す方式である。
-->
==== 1次側レギュレーション (PSR: Primary-Side Regulation) ====
フライバックコンバータは、トランスにギャップを設ける必要があるためにEMIノイズが大きい、他の方式と比べて電力変換効率が悪い、負荷変動に対する追従速度が遅い、大きな電力を取り出す用途に向かない、等の欠点がある一方で、2次側チョークコイルを省略できるために他の方式より部品点数が少なく済む、入力電圧の幅を広く取れる、という大きなメリットがある。入力電圧の幅を広く取れる、ということは、スイッチ等を用いずに単体で100V〜220Vの幅広い入力電圧に対応が可能である。このため、単一のフライバックコンバータ機器に差し込みプラグを変換するだけで、全世界の殆どの商用電源に対応可能である機器が多い。
低価格なフライバックコンバータの部品の中で数少ないコスト高の要因であるフォトカプラを省略するため、トランスにPWMコントローラに給電する3次巻線を設け、この3次巻線の電圧で2次巻線の電圧を制御する、PSR<ref>
{{Cite web |url=http://www.tij.co.jp/jp/lit/ds/symlink/ucc28700.pdf |title=UCC28700,UCC28701,UCC28702,UCC28703 1次側レギュレーション、定電圧/定電流コントローラ |Author=TEXAS INSTRUMENTS |accessdate=2018-10-09 }}</ref>
が普及している。
2018年現在、LED電源や携帯電話の充電器用途等に、PSRを用いたMOSFETスイッチ内蔵IC<ref>
{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20181009172256/https://pdf-datasheet-datasheet.netdna-ssl.com/pdf-down/C/R/6/CR6235-ChipRail.pdf |title=CR623X-CR6235/6236/6237/6238 High Precition CC/CV Primary-Side PWM Power Switch |Author=Chip-Rail 成都启臣微电子股份有限公司 |accessdate=2018-10-09 }}</ref>
<ref>{{Cite web |url=https://www.dianyuan.com/upload/community/2018/01/04/1515057057-21683.pdf |title=G1135 High Precision CC/CV Primary-Side PWM Power Switch |Author=Global Semiconductor Limited |accessdate=2021-06-08 }}</ref>
<ref>{{Cite web |url=https://www.onsemi.com/pdf/datasheet/fls6617-d.pdf |title=FLS6617 Primary-Side Regulation PWM with Power MOSFET Integrated |Author=ON Semiconductor |accessdate=2021-06-08 }}</ref> を用いたACアダプタが多数生産され、市場に流通している。
PSR自体はフォワード型でも実現可能ではあるが、低コストで小規模電源を実現するという目的から、市場に流通するPSR採用ICの殆どがフライバックコンバータ用途のものである。
=== プッシュプル方式 ===
[[Image:Inverter ckt 01cjc.png|thumb|260px|''Top:'' Simple inverter circuit shown with an [[electromechanical switch]]
トランスの1次側コイルの中点に電源のプラス側ノードを接続する。1次側コイルの両端にそれぞれローサイドスイッチを挟んで電源のマイナス側ノードに接続する。2個のローサイドスイッチを交互にオンオフ制御することで、トランスのコアには交流磁界が発生する。
プッシュプルコンバータには、電圧型と電流型がある。
トランス1次側の主要部品がコンデンサとスイッチのみで、コイルを含まないものが電圧型であり、コイルを含むものが電流型である。つまり、電流型プッシュプルコンバータは、電流制限素子としてのコイルを有する。 電圧型プッシュプルコンバータは偏磁の影響を受け易く、またスイッチは同時オン期間があってはならない。しかし、電流型プッシュプルコンバータはこの逆であり、偏磁の影響をさほど受けず、またスイッチは同時オン期間があってよい。その代わり、同時オフ期間があってはならない<ref name="HIRACHI_04">
{{Cite web |url=http://hirachi.cocolog-nifty.com/kh/files/20101227-1.pdf |title=平地研究室技術メモ No.20101227 電流型プッシュプル方式DC/DCコンバータ |Author=平地克也 |accessdate=2018-08-27 }}</ref>
<ref name="HIRACHI_05">
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=== ハーフブリッジ方式 ===
* トランスの一次側巻線の一端には、電源のプラス側ノードに接続されたハイサイドスイッチと接地ノードに接続されたローサイドスイッチを接続する。
* トランスの一次側巻線の他端には、電源のプラス側ノードに接続された第一のコンデンサと、接地ノードに接続された第二のコンデンサを接続する。
ハイサイドスイッチとローサイドスイッチを交互にオンオフ制御することで、トランスのコアには交流磁界が発生する。
=== フルブリッジ方式 ===
[[Image:Push-pull converter schematic.svg|Full-bridge converter circuit diagram]]
# トランスの一次側巻線の一端には、電源のプラス側ノードに接続された第一のハイサイドスイッチとマイナス側ノードに接続された第一のローサイドスイッチを接続する。
# トランスの一次側巻線の他端には、電源のプラス側ノードに接続された第二のハイサイドスイッチとマイナス側ノードに接続された第二のローサイドスイッチを接続する。
大電力を効率よく伝達することが可能であるため、かつては大電力用途に限定されていたようだが、近年は計算機が低電圧大電流を要求するようになり、POL(Point Of Load:負荷の直近に電源を配置する方式)の電力供給手段として多用されている<ref>{{Cite web |url=https://fukuoka-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=1818&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1 |title=高速負荷変動に起因する絶縁型コンバータの磁気飽和現象 |Author=小浜輝彦,向野佑亮,島森浩 |accessdate=2018-06-17 }}</ref>。
=== 偏磁の問題 ===
フォワード方式、フライバック方式は、トランスの1次巻線を片方向にしか磁化しない。このため、デューティ比を50%未満に抑え、適切な減磁の手段を講じることで、コアに直流磁気が残留する偏磁現象は防げる。
これに対し、プッシュプル方式、ハーフブリッジ方式、フルブリッジ方式は、トランス本来の使い方である、コアに交流磁界を発生させる方式である。このため、1次巻線に流れる電力が、正方向の電力と負方向の電力にアンバランスが生じると、コアに残留磁界が生じる。この残留磁界が累積すると、コアが磁気飽和を起こし、1次巻線が発生する磁気エネルギーが2次巻線に正しく伝達されなくなり、1次巻線には過大な電流が流れ、スイッチやトランスを破壊する事故が発生してしまう<ref name="HIRACHI_01">
{{Cite web |url=http://hirachi.cocolog-nifty.com/kh/files/20160901-1.pdf |title=平地研究室技術メモ No.20160901 フルブリッジ型DC/DCコンバータの偏磁防止用コンデンサの動作 |Author=平地克也 |accessdate=2018-06-17 }}</ref>。
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== 制御方式 ==
スイッチングDC-DCコンバータは、必ず高速スイッチングを実行する。高速スイッチングの基となる制御信号をどのように導き出すかによって、自励式と他励式に分類される。
=== 自励式 ===
制御系全体が振動しながら目的の電圧及び
==== RCC (Ringing Choke Converter) ====
[[ファイル:rcc.png|リンギングチョークコンバータ|リンギングチョークコンバータの原理的回路図]]
<ref>{{Cite web |url=https://www.scribd.com/document/267987864/Self-Oscillating-Fly-back-Converter-for-Mobile-Batteries-Charging-Applications |title=Self-Oscillating Fly-back Converter for Mobile Batteries Charging Applications |accessdate=2021-06-01 }}</ref
「発振用の再生信号がトランスチョークのリンギングに由来するため、リンギングチョークコンバータ(RCC)とも呼ばれる。」
フライバック方式の一種であるRCCは、
*
* 電源ノードに接続される、トランスの一次巻線
* 一次巻線のスイッチングを行う[[バイポーラトランジスタ]]のトランジスタスイッチ
* トランジスタスイッチ
* 二次巻線に接続される整流ダイオード
▲* トランジスタスイッチのベースに起動電流を与える抵抗(図中"R1")
* トランジスタスイッチのベースに起動電流を与える抵抗(図中"R1")
* トランジスタスイッチのベースに起動電流が流れる際、ベースエミッタ間の絶縁を確保するためのダイオード が、必要最小限の構成である。
一次巻線primaryによって蓄積された磁力が二次巻線secondaryを通じて負荷Zへ完全に出力されない限り、抵抗R1からトランジスタスイッチTrのベースに起動電流は流れない。したがって、RCCは本質的に偏磁の問題が生じ得ない。
ベース巻線baseからトランジスタスイッチTrへ供給される電流が、一次巻線primaryの励磁に起因して、急激に増加した後、徐々に減っていく有様が、"transformer choke"という言葉で表現されている。
<ref>{{Cite web |url=https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/PU/JP-S34-061806/BD53AAFF66AE7D32D340DAA36690EE96F23F02CD27580E48C9B386AB28791749/20/ja |title=実公昭36-133号公報 |accessdate=2021-05-31 }}</ref>
。
設計が複雑かつ困難、負荷変動によってスイッチング周波数が変動する、大電力には不向き等、欠点は専用ICを用いるフライバックコンバータより多いものの、最小限の構成であれば極めて簡素な部品構成で実装が可能であり、低コストで実装できるので、携帯電話の充電器や、ビデオレコーダやパソコン等の待機用電源回路として多用されていた。
=== 他励式 ===
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