「ボウリング・フォー・コロンバイン」の版間の差分

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m →‎評価: 別の集会をひとつにした演出で、ネクタイの色について紹介
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制作費はわずか400万ドルに過ぎなかったが、公開以来全世界で4,000万ドルの[[興行収入]]を上げ、世界各国のドキュメンタリー作品の興行成績を塗り替えた。劇場公開時、米国内では「強引な撮影手法には眉をひそめる人も多いだろうが、アメリカ文化に対する洞察は鋭く、政治的立場を問わずその主張には耳を傾けざるをえない」といった論評が行われた<ref>"'Bowling' takes a hilarious look at gun violence" (Chicago Tribune, Oct. 18, 2002); "Film Review: Bowling for Columbine" (The New York Times, Oct. 11, 2002)</ref>。
 
一方、意図的な編集がなされていると批判される事もある。例えばコロンバイン高校での事件を受けてNRAがわざわざコロラド州で集会を開催したかのようにも見える編集がなされている。しかしこの集会は事前から予定に組み込まれていたものであり、銃乱射事件の直後に敢えてデンバーを年次集会の会場に選んだわけではない(乱射事件は年次集会予定日のわずか11日前に発生した)。全米ライフル協会のサイトを確認すると、年次集会の日程は前年の時点で既に決定済みであることが分かる<ref>http://www.nraam.org/ 全米ライフル協会年次集会の公式サイト]</ref>。また、被害者達に配慮して<ref>[http://www.nrawinningteam.com/cancel.html NRA letter regarding Annual Meeting]</ref>通常は数日かけて行われる行事のほとんど(銃製造会社による商品の説明や講習会、[[バーベキュー]]など)を取りやめており、ニューヨーク州を本拠地とする[[非営利団体]]が法律上行わなければいけない集会しか行わなかったため1日で終了している<ref>[http://www.nrawinningteam.com/meeting99/index.html 1999 Annual Meeting Report] - ニューヨーク州では、同地に本拠地を置く非営利団体は年1回必ず集会を行わなければならない、と規定している。</ref>。さらには銃乱射事件から1年後の集会でチャールトン・ヘストンが言った台詞を、彼がデンバーでの集会で言ったかのように誤認させる演出が為されている(注意深く見ると、ヘストンのネクタイの色が別物であることなどがわかる)
 
もっとも、コロンバイン高校で起きた事件直後にNRAがデンバー市長の中止要請を押し切って集会を開催し、それに対する市民の大規模な抗議活動が行われたことは事実である。NRA側は上記のとおり「事件に配慮して集会の規模を縮小した」「会場はすでに決定済みだった」などと主張したが、主要メディアでは「無神経かつ傲慢であることに何ら変わりはない」とする強い批判が行われた<ref>[http://articles.baltimoresun.com/1999-05-02/news/9905020166_1_charlton-heston-nra-president-charlton-columbine-victimsStill-grieving Colorado turns out to protest NRA meeting] (The Baltimore Sun, 1999/5/2); [http://edition.cnn.com/US/9905/01/school.shooting.01/index.html?_s=PM:US Mass student protests expected over NRA meeting in Denver] (CNN, 1999/5/1); [http://www.washingtonpost.com/wp-srv/national/daily/may99/nra050199.htm NRA and Protesters Face Off in Denver] (Washington Post, 1999/5/1); R. Doherty, "Michael Moore's Bowing for Columbine" (Film Quarterly, No. 46, 2004)</ref>。またチャールトン・ヘストンは映画の末尾でマイケル・ムーアによるインタビューの中で「会場に行くまで事件のことは知らなかった」などと釈明している。