「スイッチピッチャー」の版間の差分

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[[日本プロ野球]]では公式戦で左右投げが披露されたことはない。両投げ投手として登録されたのは[[近田豊年]]([[福岡ソフトバンクホークス|南海・ダイエー]]→[[阪神タイガース|阪神]])だけであるが、近田の右投げは実際の試合で通用する水準ではなく、公式戦では左でしか投げなかった。近田以外にも[[ダルビッシュ有]]{{refnest|group="注" |右投ではあるが、中学生時代から体の左右の筋肉の均等化を目的として左投げでの投球練習をトレーニングメニューに取り入れている<ref>{{cite web |date=2019-02-22 |url=https://full-count.jp/2019/02/22/post303396/ |title=ダルビッシュの“左投げ”がまた話題 シカゴ地元紙が特集、操れるのは4球種!? |publisher=Full-Count |accessdate=2021-03-04 }}</ref><ref>[https://www.youtube.com/watch?v=j-xUkJWcQUI&app=desktop&persist_app=1 2009/5/27 ダルビッシュ有 左投げキャッチボール](日本時代のダルビッシュの左投げ練習を収めた[[YouTube]]動画)</ref>。}}など左右両方で投球できる選手は過去数名存在したが、いずれも登録上は両投げとなっておらず、「反対側の腕」で投球したという公式記録もない。
 
日本では2010年に改正されたルールにより、スイッチピッチャーは、投げない方の手にグラブをはめることで、左右どちらで投げるかを明確にする事が義務付けられた。また原則として一人の打者との対戦中は投げる手を変えてはならないこと、負傷により、同一打者の打撃中に投球する手を変えることは認められているが、その試合中は再び投球する手を変えることはできないことが規定された<ref name="rules">(現)公認野球規則5.07f(当時)公認野球規則8.01f</ref>
 
高校野球等のアマチュア選手では、現在も時折新聞等で話題になることがある。使用するグラブは左右両方の手にはめられるような特殊な構造(親指を入れる部分が両側にある6本指の形状)のものになる。
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*[[1995年]][[9月28日]]、対[[シンシナティ・レッズ]]戦で[[モントリオール・エクスポズ]]所属の[[グレッグ・ハリス]]が、近代メジャーリーグ公式記録上初めてマウンド上で投球に使う腕を変えた。3対9のビハインドで迎えた9回に右ピッチャーとして登板。最初の右打者の[[レジー・サンダース]]を[[ショートゴロ]]に打ち取った。そして投球を左腕に変えて続く左打者、[[ハル・モリス]]と[[エディ・トーベンシー]]と対面。ハル・モリスに対しては[[フォアボール]]、エド・トーベンシーは[[ピッチャーゴロ]]に打ち取り、最後は再び右腕に戻して[[ブレット・ブーン]]をピッチャーゴロに打ち取り、ゲームを締めた。この時ハリスは左右どちらにもはめることができる「6本指のグラブ」をして登板し、当のグラブは試合後[[アメリカ野球殿堂]]に送られた。
*[[シカゴ・ホワイトソックス]]と[[ボルティモア・オリオールズ]]で監督を務めた[[ポール・リチャーズ]]も高校時代はスイッチピッチャーとして登板した経験があり、[[スイッチヒッター]]と対戦した際にはお互い打席と投げる腕を決められずに揉めたと言う。
*[[2008年]][[6月20日]]、マイナーリーグの[[スタテンアイランド・ヤンキース]]対[[ブルックリン・サイクロンズ]]の試合で、スイッチピッチャーの[[パット・ベンディット]]とスイッチヒッターの[[ラルフ・エンリケ]]が対戦し、お互い打席と投球する腕が決められずにもめるという事件が起きた<ref>{{cite news | title= Ambidextrous Pat Venditte confuses hitters| url=http://mlb.mlb.com/media/video.jsp?mid=200806202968278 | publisher = [[mlb.com]] | date=2008年6月20日}}</ref>。ルールに明確に規定されていない事項だったため、球審がエンリケに先に打席を選ぶよう指示した<ref>(現)公認野球規則8.01c(当時)公認野球規則9.01c</ref>。ベンディットも右投げを選び、右打席対右投げの対決となった。結果は三振。この一件以降「投手は投球する手を明らかにし、同一打者には投球する手を変えることができない」<ref>(現)公認野球規則5.07f(当時)公認野球規則8.01f name="rules"/>ことが明文化された。このため、実質、投手が先に投球する手を選ぶこととなる。</ref>ことが明文化されたが、MLBにおける最初の適用例はその後MLBに昇格したベンディット本人のデビュー戦であった(打者は[[ボストン・レッドソックス]]の[[ブレイク・スワイハート]])。
*日本の[[ベースボール・チャレンジ・リーグ|BCリーグ]]滋賀で登録された赤塚瑞樹は[[2020年]][[9月12日]]の対[[富山GRNサンダーバーズ]]9回戦において、ダブルヘッダー変則ルールのため5イニングであったが完投勝利をあげ、日本プロ野球界における初の両投げ投手による勝利を記録した。
*投手登録以外での両投げ選手は、日本プロ野球では[[外野手]]の[[小久保浩樹]]([[埼玉西武ライオンズ|西武]])が両投げとして選手登録された例がある。その他、独立リーグのBCリーグで、同じく外野手の[[宮之原健]]([[福島ホープス|福島]]→[[埼玉武蔵ヒートベアーズ|武蔵]])が両投げとして選手登録されている。アマチュア野球では、同じく外野手の[[水本弦]]が両投げとして選手登録されている例がある。