削除された内容 追加された内容
タグ: 2017年版ソースエディター
60行目:
===近代===
[[ファイル:Sakae.jpg|220px|thumb|[[大杉栄]]。[[大正|大正時代]]、日本において[[アナルコ・サンディカリスム]]を主張した。]]
日本では、先駆的に[[江戸時代]]後期の[[安藤昌益]]がアナキズム的な発想で思想を展開したが、近代思想としてのアナキズムの影響ということでいえば、[[幸徳秋水]]がいる。秋水は[[ピョートル・クロポトキン|クロポトキン]]の影響を受けたが、[[幸徳事件]]([[大逆事件]]の一つ)で[[日本における死刑|死刑]]となった。[[大正]]時代に入り[[ロシア革命]]が起こると、[[大杉栄]]が主張する[[労働組合]]を基盤とした[[アナルコ・サンディカリスム]]が一定数の支持を得て、[[マルクス主義|マルクス主義者]]([[ボリシェヴィキ]])との間に[[アナ・ボル論争]]と呼ばれる論争が行われたが、大杉は[[関東大震災]]後の混乱の中、殺害された([[甘粕事件]])。
 
大杉の死後、主導的人物を失ったアナキズム運動は個人的な活動から組織的・社会的な運動となっていった。まず、[[八太舟三]]に代表される[[純正アナキズム]]([[アナルコ・サンディカリスム]]は、[[サンディカリスム]]の影響を受けた不純なアナキズムであるとの批判)が盛んになり、その後は、アナキズムとしては異例の強固な「党的志向」をもった[[日本無政府共産党]]や、全国的な農民運動として、歴史的には「農青イズム」と呼ばれた革命的地理区画を全国に樹立した具体的で実践的な[[農村青年社]]の運動が登場した。[[権藤成卿]]、[[橘孝三郎]]らの[[超国家主義]]・[[農本主義]]運動らにもアナキズムは影響を与えた。詩人の[[金子光晴]]や日本の[[ダダイスム]]もアナキズムに影響を受けており、その作品のいくつかはアナキズムを謳っている。